ゼルダ(ファイター)
ぜるだ
当記事は「ゼルダ姫」から分離・独立させています。
記事の肥大化を防ぐため、先方に当記事の内容を追加しないようお願い致します。
概要
第2作『大乱闘スマッシュブラザーズDX』から参戦。
ファイター番号は17、通り名はハイラルの王女。
『スマブラDX』はゼルダ姫が初めてプレイアブルキャラとなったゲームである(ただしゲーム作品に限らなければ前例はある)。
特徴
スピードファイターのシークに対して「動きは遅いが魔法で強化した攻撃で闘う」という対になる性能が付けられており、華奢な見た目に反してパワーファイターとなっている。原作を知るプレイヤーからすれば魔法で戦うイメージがありそうだが、手刀やキックなど肉弾戦を多用するタイプである。
体重は85でゼルダ組の中では2番目に軽い(最も軽いのは78のシーク)。
横スマッシュ攻撃は撃墜力、リーチ、持続がトップクラスの上に相殺判定無しの武器判定と非常に優秀で、メイン撃墜択になり得る。攻撃判定の発生は2フレームおきではあるものの実質的に持続も長いため、引き横スマやガケのぼりに置くだけでもかなりの脅威となる。
ただし、伸ばした腕にも当たり判定があるため相打ちになりやすい。また武器判定持ちとカチ合うとまず負ける。
前 / 後空中攻撃の「稲妻キック」は、発生が早い上に出始めで靴周辺を当てれば並みのスマッシュ攻撃すら超える強烈なふっとばしをお見舞いする(スマブラでの設定上、その威力は骨にまで到達する程らしい)が、それ以外だと極端に弱いカス当たりになる。
当て加減はかなり微妙で、靴の先端(射程ギリギリ)でも密着しすぎてもカス当たりになってしまう。その中間くらいで胴体に靴の部分をめり込ませるつもりで撃つとヒットさせやすい。
キャプテン・ファルコンの「膝」こと前空中攻撃「ストライキングニー」に匹敵するハイリスク・ハイリターンなワザと言える。
他の空中攻撃も撃墜力が高く、上空中攻撃や下空中攻撃の吹っ飛ばし力は随一。
つかみは伸ばした両手より若干前に判定があり、弱攻撃を当てて即つかみも可能。ダッシュつかみの範囲も広く、低%なら台を使ったコンボもある。
見た目からは想像できないが、後ろ投げでもガケ端のマリオを100%程度から撃墜できる。戦場などなら土台の上での上投げでも撃墜可能。
と、このように書くと撃墜力の高い火力キャラのように思えるが、欠点も多い。
まず、運動性能が低いため接近戦が弱い。しかも背も高いため、密着されるといいようにコンボを決められてしまう。空前/空後で払い除けようとしても、カス当たりだと一瞬怯むだけで反撃されてしまう。
さらに軽量級(『DX』では中量級)のためふっとばされやすく、SPでは体重が85と軽め(ゼルダ組の中では78のシークが最も軽い)。
復帰阻止やガケ狩りを確実に決めないと体力負けする(特に重量級相手だと押し切られやすい)。また、ふわふわとした挙動のせいで着地を狩られやすい。
リーチも武器判定持ちには負けており、攻撃を当てるのも大変である。
掴みからの高火力コンボ。
ギャンブル性の高い空前、空後。
フロルの風(上B)を利用した撃墜。
ファントム(下B)を利用した崖狩り。
など数々の強みを発揮させなければ非常に厳しい戦いとなる。
そして軽量級と重量級の短所を詰め込んでしまったために1on1のキャラランクでは『DX』から『SP』に至るまで常に下位に甘んじている唯一のファイターである。
スマブラを始めたばかりの人が見た目から選ぶこともあるだろうが、使う場合は辛抱強くテクニックを磨く必要があるだろう(特にゼルダ姫がプレイアブル化しているゼルダ無双や厄災の黙示録で遊んだ人は戸惑うかもしれない)。
必殺ワザ
通常・横・上必殺ワザは、『時のオカリナ』でリンクが使った魔法が由来。
- 通常必殺ワザ:ネールの愛
水晶をまとって回転。攻撃と反射を兼ねたワザ。リンクの飛び道具は殆ど封殺できる。
出始め(4F)から発生直後まで長い全身無敵が付く上に、攻撃判定と反射判定も長く続く万能ワザ。
代わりに反射倍率は1.2倍と低め。
相手によりけりだがコンボを決められている時にこれで脱出することもできる。
しかしそれ以上に恐ろしいのはワザの威力。およそ13%ほどのダメージを与えるため緊急回避の代わりに擦っているだけでもかなり強い。ただしモーション直後は隙が生じるので読まれると手痛い反撃を受けることになる。
各種効果の発生がそれぞれ分かれている(『SP』では、無敵:4F-13F、反射:5F-41F、攻撃:11F-22F)。実は復帰阻止にもかなり有効で、マルス(ルキナ)のような「無敵判定の付いた復帰ワザ」にも勝つことができる。コツは相手よりも一瞬早くネールを出すこと。成功すればガケメテオになる上に、多段ヒットのため受け身のタイミングが取りにくい。ガケメテオにならなくても外側に弾き飛ばすのでジャンプがなければもう帰って来れない。
時のオカリナでは約68秒間無敵になる魔法となっている。
- 横必殺ワザ:ディンの炎
火の玉を飛ばして爆発を発生させる。シリーズによって性能が異なるため動画を参照のこと。
最新作である『SP』においては起爆するタイミングは4つあり「最短距離を進む(19F保持)」「最大距離を進む(47F保持)」「19F~47Fの間でボタンを放す」「壁、床、天井などに接触する」ことで発生する。基本的にはボタンを放して任意のタイミングで起爆させることになるが、この場合は19F~47Fの間でしか任意起爆ができない(ボタンを即放しても最短距離まで進まないと起爆しない。つまり目の前の敵には当たらない)。
上下入力で軌道を変えられる。相手と距離が離れているほどダメージが増し、上下の移動の際は弾速が若干増す。
起爆前の状態なら反射されるのだが、その状況ならすぐに起爆するのでこちらにダメージが来ることはない。
復帰阻止に使うのが一般的だが、普通に撃っても躱されることが多い。コツとしては相手が空中横回避をしたら落下先を狙って起爆するべし。相手は硬直で何もできない(復帰距離を稼ぐために横回避をしており、ガノンドロフなどがよく使う)。また、相手にジャンプで避ける癖がある場合は、相手の少し上を狙うとよい。
復帰阻止向けかというとそれほどでもなく、空Nや空下、NBなどで直接阻止に行った方が勝率は上がるだろう。
『for』まででは空中で使うとしりもち落下になってしまうが、『SP』では何度でも使用できる。
時のオカリナでは、自身を中心にドーム状の炎を展開する魔法となっておりスマブラとは全く異なる。
- 上必殺ワザ:フロルの風
風の力で入力した方向にワープする。テレポート系の復帰ワザの中では唯一ワープ前後の瞬間に攻撃判定が発生する。尚且つガーキャンから繰り出せば70%ほどで撃墜も可能(下投げ→ジャンプして密着フロルも可)。
特にワープ直後の攻撃はスマッシュ攻撃並みのパワーを誇る。ふっとびずらし次第だが、相手のダメージによっては1段目から2段目につながり、そのまま撃墜まで持っていける。
更に飛び道具に対するカウンターとして強襲も可能。またガケに追い詰められた時に裏をかいて中央まで逃げることもできる(大抵は後隙を狩られるのでお勧めしない)。
ガケに対して普通に入力して飛ぶとガケつかまりになるが、移動時(出現時)に下方向に入力しているとガケをつかまらずに攻撃判定を出す。このためネスの下スマでガケをつかめなくされても反撃することができる(ガケつかまりの2Fがないため)。
時のオカリナでは、ダンジョン内限定でマーカー設置地点にワープする魔法となっている。
- 下必殺ワザ(DX・X):シークチェンジ
謎解き音と共にシークに変身する。
元ネタは時のオカリナ。変身は魔法によるものだが自己暗示によって人格まで変えている。
- 下必殺ワザ(for・SP):ファントムアタック
ファントムを召喚し、自動で近くにいる相手を攻撃する。ゼルダの立ち回りの要と言うべきワザ。
ためた時間に応じて横薙ぎ→縦斬り→突進からの斬り上げと攻撃方法が変わっていく。
『SP』では脚→腕→剣→肩→胴→盾→頭の順にファントムを組み立てていき、ほとんどためなかった場合はキックやパンチで攻撃する。ただし、組み立て中にゼルダが怯む(攻撃を受ける)とその時点で崩れて消滅する。
ガケをつかんでいる相手にこれを使うとかなり強力で、ガケつかまりにも命中する。またファントム生成後すぐには突撃させず、ゼルダがジャンプして空後を置き、そこへファントムを突撃させるというやり方をすればジャンプ上がりも狩れる。
少し難しいが「めり込みファントム(フロントファントム)」なるテクニックもあり、これはファントム生成と同時にゼルダがファントムの後ろに隠れるというもの。これを使えば正面からの攻撃をファントムが庇ってくれるので被弾率が下がる。ファントムがアタックだけではなくガードもしてくれるという、姫に相応しい技と化す。
やり方は少々複雑なので、各自調べておくと良い。
ただし足の速いキャラなら中距離の間合いを保ち、ファントム生成を読んで突撃して咎めて来るので、こちらもファントムに対する対応をしっかり見極める必要がある。
ファントムの体力は『for』では13%固定、『SP』ではためた時間に応じて3%~18%まで変化する。
意外かもしれないが飛び道具扱いのため、反射されたりむらびと(しずえ)にしまわれたりすることに注意。マホカンタをした勇者にも容赦なく反射される。
この作品のゼルダは魔族に肉体を奪われており、ファントムに憑依して戦うという設定である。
- 最後の切りふだ(X・for):光の弓矢
一瞬で画面外まで届く矢を放つ。
シークとはダメージやベクトルなど細かい部分が異なり、ゼルダの場合は斜め上にふっとばす。
元ネタは時のオカリナに登場した武器・光の矢から。これをより強力にしたのが本作の切りふだである。
同じくお祭りゲームであるゼルダ無双にも輸入され、少し表現を変えているが厄災の黙示録でも使用している。
- 最後の切りふだ(SP):知恵のトライフォース
トライフォースの中に相手を吸い込んでダメージを与える。
1体しか巻き込めないが吸引範囲がかなり広く、終点ならわざと外そうとしない限りはまず外さない。
更に相手のダメージが100%を超えると即撃墜させる。ただし最後の爆発で100%を超えても撃墜にならないため注意。また吹っ飛ばしも弱い。
スマッシュボール版なら42.6%、チャージ切りふだ版なら64.4%を超えていれば撃墜できる。
際立った欠点がなく命中率も効果も高いという、紛れもなくスマブラでも最強クラスの切りふだである。
ワザの演出はブレスオブザワイルドのゼルダが使った厄災ガノンの封印とよく似ている。
変遷
リンクたちと同様『DX』では『時のオカリナ』のデザインとして登場。
『X』と『for』では『トワイライトプリンセス』のデザインを採用。
いずれも原作での声優が水沢潤のためか3作通して『DX』のボイスが流用されている。
『DX』と『X』ではシークと切り替えて戦うファイターで、下必殺ワザ「シークチェンジ」を使うことでシークに変身する。シークも「ゼルダチェンジ」でゼルダに戻ることが可能。
『for』では3DSのスペックの都合で「シークチェンジ」と「ゼルダチェンジ」が廃止され、完全に独立したファイターとなった。
それに伴い、ゼルダには新たな下必殺ワザとして「ファントムアタック」が習得された。
『SP』ではなんと『神々のトライフォース』のゼルダ姫をベースとしたデザインに変更された。声の担当は『神々のトライフォース2』のゼルダ姫を演じた藤村歩になった。
更にこれまでの麗人ぶりから一転「元気があってかわいい仕上がり」になっている。
新たに百裂攻撃と百裂フィニッシュが追加された他、「ファントムアタック」の性能が大きく変わっている。
切りふだも、ゼルダとシークでそれぞれ異なるものに変更された。
その他
勝ちあがり乱闘「狙われたトライフォース」
ROUND | 敵 | 備考 |
---|---|---|
1 | ワリオ | 初登場作品ではマリオの城を乗っ取った |
2 | クッパ | 初登場作品では国を支配した |
3 | Mii 剣術タイプ×5 | 軍団戦(3体ずつ)。全員イーガ団の衣装を着用 |
4 | キングクルール(ジャイアント) | 64のゲームではコングファミリーをダンジョンに幽閉した |
5 | ダークサムス | 吸収能力の持ち主 |
6 | リンク×4 | 全てダークリンクカラー |
BOSS | ガノンドロフ→魔王ガノン | ハイラル城を乗っ取ったり、ゼルダ姫や賢者たちを拉致した魔盗賊 |
トライフォースを狙う盗賊をイメージとした、または何かを盗んだことがあるファイターが登場する。ちなみにダークリンクは、原作のコミカライズ版にてトライフォースを狙ったり、ゼルダ姫に恋慕しているという独自設定がある。
デデデも食べ物を奪ったことがあるが、なぜかこの面子の中には含まれていない。
『時のオカリナ』を意識したのか、ラストバトルはガノンドロフ→魔王ガノンとの連戦。
何気にボス戦がガノンドロフ→魔王ガノンの連戦になっている唯一のルートである。
ガノン戦のBGMは「デスマウンテンBGM(新アレンジ)」で、本来流れる「厄災ガノン・第二形態」はガノンドロフ戦に回されている。初代『ゼルダの伝説』のラストダンジョンがデスマウンテンだからだろうか?
灯火の星
『ブレス オブ ザ ワイルド』でゼルダが声付きのセリフを発するようになった影響か、冒頭のムービーで一瞬だが明確に喋る場面が存在する。
ちなみに『スマブラ』で『ゼルダの伝説』出身ファイターが言葉を喋るのは初ではなく、『DX』ではシークが勝利演出で喋っていた。
ゲーム中では「闇の世界」のサブマップ「聖地」で必ず仲間にすることになる。
余談
実は初報時はシークのみ参戦が発表され、ゼルダは発売約2週間前のタイミングでサプライズ的に参戦が発表されたという経緯があり、『SP』のファイター番号にも反映されている。
…集合絵でバレバレだったとか言うな。
スカートの下は同期のピーチ同様しっかり作り込まれており、白タイツで露出こそ控えてあったものの脚の細さも相まってセンシティブさが抑え切れていなかった。
次作のXでトワプリ仕様のデザインになった際はタイツにやや厚みが出たものの、股間や尻の造形がDXよりもリアルになっており、その手の紳士淑女から余計にスカートの下を覗かれがちだった。
が、SPで神トラ仕様のデザインになった際は規制の事情もあってかタイツではなくなり、白のズボンを履くようになった(同じくスカート姿のピーチやデイジー、ロゼッタに至っては暗黒空間となっている)。