概要
2019年12月21日発売の第10期セット商品「LEGENDARY GOLD BOX」において登場した「レッドアイズ」融合モンスター。
カードセット「LEGENDARY GOLD BOX」の新規カードである「歴代主人公のエースモンスターを元に、絆を結んだ決闘者とそのエースモンスターをイメージしたリメイクカード」の1枚として、第1作『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』の主人公、武藤遊戯(闇遊戯。イラスト右側の紺色の上着の少年)のエースモンスター「ブラック・マジシャン」及び城之内克也(イラスト左側の緑色の上着の少年)の「真紅眼の黒竜」をモチーフとしたカードとして登場した。
カードテキスト
超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ/Red-Eyes Dark Dragoon |
融合・効果モンスター |
星8/闇属性/魔法使い族/攻3000/守2500 |
「ブラック・マジシャン」+「真紅眼の黒竜」またはドラゴン族の効果モンスター |
(1):このカードは効果では破壊されず、お互いはこのカードを効果の対象にできない。 |
(2):自分メインフェイズに発動できる(この効果は1ターン中に、このカードの融合素材とした通常モンスターの数まで使用できる)。相手フィールドのモンスター1体を破壊し、その元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。 |
(3):1ターンに1度、カードの効果が発動した時、手札を1枚捨てて発動できる。その発動を無効にして破壊し、このカードの攻撃力を1000アップする。 |
※2020年4月1日制限カード指定、2020年10月1日禁止カード指定
解説
マジェスペクターの耐性、No.61ヴォルカザウルス以上の除去効果、[[超魔導剣士-ブラック・パラディンのような無効効果を持つ。
攻撃力が高い上に自己強化を持ち、効果では死なず、除去効果を持ち、さらに妨害までできる、1枚で何でもできる万能切札。
しかもそれぞれの効果が、除去は対象を取らず、攻撃力アップは1度上がれば戻らずずっと上がり続ける、類似効果の中でも優位性の高い仕様となっている
一見するとオーバーパワーなのだが、ブラックマジシャン・真紅眼の黒竜ともに最上級バニラであり、双方ともそれぞれのデッキの中核にはなるが混ぜるメリットが存在しないため、事故要員と融合召喚特有の手札消費の重さという難点を抱えている。
……はずであった。
デッキ融合(真紅眼融合)や墓地融合(円融魔術)、及びティマイオスの眼での融合召喚に対応しており、手札消費をおさえて展開することが可能。
中でもデッキ融合であれば、最小限枚数の融合素材を初手で切ってしまうことで、事故の心配すらも回避することができる。
そしてそのデッキ融合を捕食植物ヴェルテ・アナコンダで使うことで、引き当てる必要すらなく、ほぼ確実に先攻1ターン目に展開することが可能となる。
これにより、出張セットとして猛威を振るうことになった。
出張においては真紅眼の方は汎用性があり事故らない別のドラゴンに置き換えることが可能。
除去の回数はブラックマジシャンのみの1回に減ってしまうが、他の効果も含めた総合力で1枚でも充分すぎる機能を持つ。
このカードの融合召喚に特化した【ドラグーンビート】が大会でも活躍。
特化することはもちろんだが、捕食植物ヴェルテ・アナコンダ自体がそのゆるさからほとんどのデッキで出せるため、大会上位のデッキの多くが出張セットを採用し、各デッキの切札の横に展開締めとしてこのカードを立てる光景が見られた。
逆に、ヴェルテ・アナコンダを使用できないデメリットが発生するデッキは、そのデメリットが実質的にこのカードをオマケとして出せないという形でデッキ格差につながる状況となった。
第11期最初の制限改訂では真紅眼融合を制限送りにするも制限で踏みとどまった。
最終的に禁止になってしまったが開発コスト分の経済効果は出せたと思いたい。
元々環境であまり見られなかったブラックマジシャンの強化のはずが悪用が祟り、結果的に禁止指定されるというなんとも皮肉なところである。
ちなみにTCG(海外)では無制限(2022年9月現在)である。理由としてはTCGのリミットレギュレーションでは増殖するGが禁止となっているため、展開系のデッキが有利な環境と化している。
また、黄金卿エルドリッチのように対象を取らない除去をはじめとした対策が複数存在すること、D-HEROデストロイフェニックスガイのようにデッキ融合の制約が少なく、墓地の素材も有効に活用できるモンスターが存在すること等が挙げられる。
そのため、2022年9月発売"2022 Tin of the Pharaoh’s Gods"という缶入りカードにも収録されている。
決闘者からは追い打ちをかけるかの如く手のひらを返し、「ダイナソー竜崎と奇術師パンドラの合体カード」と呼ばれるようになってしまった。
その後、ドラグーン出張採用の要であったアナコンダが禁止カードに指定され、それ以降は「出せれば強いことには違いないんだが、出せるデッキは限られるし、テーマ外デッキで無理に出すギミックを積むとブラマジの素引きなどの事故リスクが高まる」という理由からもし釈放されたとしても以前ほど気楽に採用されるようなカードとは見られなくなり、制限改定の時期が近づくと釈放を求める声も増えつつある。
げに恐ろしきは現代遊戯王のインフレのスピードか。
レッドアイズにおけるドラグーン
(1)と(3)の効果は有効な為、レッドアイズ・スピリッツや真紅眼の飛竜による蘇生をちらつかせるのも面白い。
ブラマジにおけるドラグーン
ティマイオスの眼にも対応しているカードの一枚。
圧倒的な性能で他の融合モンスターを突き放した。
なお、打点増強を持つ以上どうでもいいとは思うが幻想の見習い魔導師のコンバットトリックに対応している。
様々なドラグーンビート
トリックスタードラグーン
捕食植物ヴェルテ・アナコンダを出しやすい。
オルターガイストドラグーン
オルターガイストの打点の低さをドラグーンで補う。
リリーサードラグーン
儀式魔人リリーサーを使用した儀式モンスター(主に「クラウソラスの影霊衣」が用いられる)を用い、相手の特殊召喚をも封じることで更なるロックと打点を両立する型。相手は死ぬ
2020年4月1日適用の制限改訂により【ドラグーンビート】で環境を制したこのカード自身はもちろん、ヴェルテ・アナコンダや真紅眼融合など様々な【ドラグーンビート】の優位を築いたカードが制限指定を受けるに伴い儀式魔人リリーサーも禁止カード指定を受けたことでこの型も消滅。相手どころかこのデッキタイプ自身も死んだ
関連タグ
超魔導剣士-ブラック・パラディン(漫画『遊☆戯☆王』原作及びTCG『遊☆戯☆王オフィシャルカードゲーム』において最初に登場したブラック・マジシャンの融合形態。カード名、カードイラスト、属性、種族、(3)の効果など類似点が多くモチーフとなったカードの1枚と思われる)
「ブラック・マジシャン」を融合素材とする融合モンスター
カード名の右側は融合モンスターのテキストにおける融合素材の表記を挙げる
ドラゴン族
- 呪符竜(「ブラック・マジシャン」+ドラゴン族モンスター)
- 竜騎士ブラック・マジシャン(「ブラック・マジシャン」+ドラゴン族モンスター)
魔法使い族
漫画『遊☆戯☆王』原作及びTCG『遊☆戯☆王オフィシャルカードゲーム』において最初に登場したブラック・マジシャンの融合形態である超魔導剣士-ブラック・パラディンをモチーフとした派生カードが多いことから、カード名を取り総称として「超魔導」と呼ぶデュエリストもいる
- 超魔導騎士-ブラック・キャバルリー(「ブラック・マジシャン」+戦士族モンスター)
- 超魔導剣士-ブラック・パラディン(「ブラック・マジシャン」+「バスター・ブレイダー」)
- 超魔導師-ブラック・マジシャンズ(「ブラック・マジシャン」または「ブラック・マジシャン・ガール」+魔法使い族モンスター)
- 超魔導戦士-マスター・オブ・カオス(「ブラック・マジシャン」+「カオス」儀式モンスター)
- 超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ(「ブラック・マジシャン」+「真紅眼の黒竜」またはドラゴン族の効果モンスター)
戦士族
- 黒炎の騎士-ブラック・フレア・ナイト-(「ブラック・マジシャン」+「炎の剣士」)
「真紅眼の黒竜」を融合素材とする融合モンスター
カード名の右側は融合モンスターのテキストにおける融合素材の表記を挙げる
ドラゴン族
- メテオ・ブラック・ドラゴン(「真紅眼の黒竜」+「メテオ・ドラゴン」)
- ブラック・デーモンズ・ドラゴン(「デーモンの召喚」+「真紅眼の黒竜」)
魔法使い族
- 超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ(「ブラック・マジシャン」+「真紅眼の黒竜」またはドラゴン族の効果モンスター)