概要
爆走兄弟レッツ&ゴー!!の主人公、星馬豪の4代目マグナム。ボディ中央部のサスペンションと大径ホイールが特徴。また、初代マグナムと同じくリヤカウル後部にはローラーが装備されている。竜がイメージ。ノーズの「豪」の字がこのマシンには入っていない。
イタリア代表・ロッソストラーダとのレースで全てのマシンを破壊されたTRFビクトリーズが次のレースに出るために作られた(幸い、次のレースは走るマシンがチームで1台だけだった)。マグナム以外のマシンのパーツも用いられており、各部に他のビクトリーズマシンの特徴が垣間見られる。
その後の誕生の経緯は、原作とアニメで異なる。
原作
ボディだけならともかくシャーシにまで手が回らないほどダメージが酷く、次のレースまで直せない事態に陥ったビクトリーズ。そんな中、岡田鉄心が「シャーシならいっぱい持っとる」と言い、昔の彼の研究所に向かうがほとんど潰れてしまっていた。しかし!1つだけ無事なシャーシ「スーパービートシャーシ」(後述)があった。
ダメージが一番少ないマグナムが修復されることになり、スーパービートシャーシに合わせて完成した。最初は全く言うことを聞いてくれず酷い走りだった。これは後に克服できた。
最終的に、ドイツ・アイゼンヴォルフとの対決で、ミハエルのベルクカイザーにマグナムトルネードの着地から「ドラゴンサスペンションマグナムダイナマイト」(後述)を決めて勝利。これがきっかけでビクトリーズに大量のポイントが入った。
ちなみに、チェッカーを切った時にノーズのロゴの部分に傷が入っているが、これはバトルレースをやめないカルロに豪が激昂し、一度引き返してリタイヤに追い込んだ際にディオスパーダのナイフが掠って出来た傷。
つまり、豪のレースを一時放棄した独断行動で遅れを取っていたのでタイマンだとベルクカイザーにもっと差を付けて勝利するほどのポテンシャルを持っていたという事である。
スーパービートシャーシ
「ドラゴンサスペンションシステム」と呼ばれるサスペンションの付いた特殊なシャーシ。
鉄心曰く「じゃじゃ馬で非常に癖の強いシャーシ」、「誤魔化しが効かない」。その通りに完成当初のビートマグナムの走りは酷かった(藤吉曰く「バッタ」)。
「何故こんなもの(サスペンション)付けたんだ?」という質問に対し、鉄心は橋を指差した。その橋は「竜のつり橋」と言われ、非常に不安定で並みのマシンでは渡りきれない。しかしある時に一台マシンが渡りきり、その時のマシンのシャーシがこれだった。
原作では後にこのシャーシを元に土屋博士が改良したシャーシが登場し、それに烈が手を加えてバスターソニックに使用された。
アニメ
サイクロンマグナムのGPチップが無傷な事を知り、星馬烈がマグナムを新たな姿に育てることを提案。レース中に急造した『サイクロントライコブラEVOハリケーンマグナム』を基に全員の協力の元、全体的なカウルのデザインやコンセプトは豪、ウイングは烈、駆動系や精密部品は藤吉とJ、動力部はリョウの案を組み込んで開発。
テスト走行時点でもかなり速かったのが、そのスピードを制御できず途中でコースアウトしてしまった。原因はシャーシがひび割れしたため。この時のシャーシはサイクロンマグナムを作った際に作られた試作品。余りのスピードに悲鳴を上げ、耐久値が限界を迎えた。そこで土屋博士は鉄心に相談した結果、もしかしたら山小屋にZMC製のシャーシがあるかもしれないと言われ、捜索の末なんとか発見。
しかし、今度は遅い。原因はボディとシャーシの相性が悪いことだった。剛性が無かった先の壊れた試作品シャーシだったが、それゆえにボディとシャーシがうまい具合にしなり上述の動きを実現していたのに対して、ZMC製のシャーシは頑強な分動きが固かったのだ。
テストコースでのハイスピードを再現するべく、セッティングをやり直すために戻ろうとした豪がモトクロスバイクを偶然見かけ、それに付いていたサスペンションをヒントにシャーシを前後に分けてサスペンションを装備。土屋博士でも思いつかなかった方法だが、これが大正解となった。
レース当日の朝に完成したため、レース中はまだ名前が付いておらず、ミニ四ファイターもレース中は「ニューマグナム」と呼んでいた。
デビュー戦を勝利で飾り、その後名前を授かる。名前の由来はJが「ハートビート」と発したことから。最初はそのまま「ハートビートマグナム」にしようとしていたが、鷹羽二郎丸に名前が長いといわれたことからハートを取って「ビートマグナム」となった。
サスペンションの効果で着地時のショック吸収力も増し、オフロードにも対応可能に。
しかし、サイクロンマグナムより更にダウンフォースが強くなってしまったためマグナムトルネードを発動できなくなってしまった。そのため新技「マグナムダイナマイト」が編み出された。
コース上のベストラインを走ることでポテンシャルを発揮するようになっており、高速走行中にラインを外れるとスピンするおそれがある。それを回避するためにGPチップが豪の意思と関係なしに減速させるため、対アストロレンジャーズ戦ではその弱点を突かれ苦戦してしまう。しかし、このレース以降はその描写はない(マグナムが慣れたのか、弱点を認識した土屋博士が修正したのか、若しくはアストロレンジャーズ以外の他チームが弱点を知らない可能性も)。
リタイヤすることもあるが先代のサイクロンよりは少なく、また豪と共に成長していった事も相まってエースとして活躍する場面も多い。
こちらもベルクカイザーやバックブレーダー、ディオスパーダと必殺技なしのデッドヒートを繰り広げた。ファイナルステージ最終日で1位を取り、第1回ミニ四駆世界グランプリのチャンピオンカーとなっている。
原作と違いこちらは無傷でゴールしているが、ビートマグナムがチェッカーを切った様子は続編の『MAX』1話に繰り越されている。そのためなのか、2015~16年にTOKYO MXで放送された「セレクション」では人気の高いエピソードである「勝者の条件」からそのまま『MAX』1話に移っている。
- Return Racers!!では2話に登場。留学を期にミニ四レーサーを退く事を決めた烈が最後の相手に豪を選び、その際に豪はこのマシンを使用した。コミック版「MAX」6・7巻に登場したライトニングマグナムや読み切り漫画に登場したバイソンマグナムがどうなっているのかは不明(存在している可能性はある)。また、青春ドラマCDでもこのマシンを使っている他、大人の豪も使用している。
必殺技
言わずと知れた必殺技。原作漫画版では発動できるが、アニメ版はサイクロン以上にダウンフォースが効くようになってしまい発動できなくなった。そのため豪は「烈兄貴…俺、重大な事に気づいた。今のマグナムによ、必殺技が無えんだよ…。」と深刻な事態が起きたことを打ち明けた。
マグナムダイナマイト
空力を最大限に活かして発動する必殺走法。発動方法が原作・アニメで異なる。
- 原作
フルネームは「ドラゴンサスペンションマグナムダイナマイト」
ゴール前にベルクカイザーに抜かれてしまい、逆転の望みを賭けてマグナムトルネードを使うも途中で力尽きる。しかし、烈が作戦でサスペンションをオフロード向けの硬い状態のままにしておいたため、着地の反動からもう一度ジャンプすることができた。
- アニメ
長距離の下り坂などで最高速に達するとウイリー状態になり、そこから車体を折り曲げて大ジャンプしコースをショートカットする。ただし、ウイング角度やサスペンション次第で発動しない場合もある。あまりに強力過ぎるためか劇中で成功したのは3回のみ。
ドラゴンビート走法
竜のつり橋を渡る際に使用。見事に渡りきった。
立体物
フルカウルミニ四駆の第21弾(No.21)。1997年にスーパーTZシャーシで発売された。大径ホイールはフルカウルミニ四駆で初採用かつビートとバスターソニックのみで、そのホイールも2台と後述の「TRF」だけが用いるオリジナルデザイン。サスペンションパーツは飾りで形は原作寄り。シャーシ裏に97年の刻印が入った限定版も存在する。(漫画・Return Racers!!にて、1コマだけこのシャーシが登場している)
ギヤは、これまでのフルカウルミニ四駆には5:1、4:1が付属していたが、このマシンでは4:1に代わり4.2:1(赤カウンタ)が付いた。
後にARシャーシを使ったプレミアム版も登場。ナンバリングでは第44弾(No.44)。
バリエーションモデルとしてTRF仕様のビートマグナムTRFがあり、各部に穴を開け軽量化が施されサスペンションの形状も異なる。こちらはハイパーヒートや原作版MAXにも登場。また、これをベースにシャーシをARに変更しボディをターコイズグリーン、ホイールをレッドの中径ローハイトホイールに変更した「ターコイズスペシャル」もある。
また、TZ-Xシャーシを使ったビートマグナムGPAもある。こちらはボディカラーがグレーでウイングが少し小さくなっている。またホイールがマグナムセイバー等と同型の小径ホイールに変わっており色は黒である。
連載当時のコロコロコミックの応募者全員サービスでブラックメッキボディが販売された。
関連タグ
爆走兄弟レッツ&ゴー!! 爆走兄弟レッツ&ゴー!!WGP 星馬豪 マグナム系 ミニ四駆 フルカウルミニ四駆
サイクロンマグナム-三代目マグナム
ライトニングマグナム-五代目マグナム
???:チーム全員のマシンの能力を一つに合わせたレーシングマシン。その能力は、一台の強豪マシンに匹敵する。