概要
1978年の開港から2004年までは新東京国際空港と称した。
事前調整がまずかったことから大規模な反対運動(成田闘争)を生み、建設の前提であった超音速機就航や成田新幹線も頓挫、生まれつき不幸を抱えている空港である。
あまりに使いにくいことから21世紀には羽田空港が再び国際化され、日系大手はロンドン線やニューヨーク線といった欧米方面の長距離路線の多くを羽田発着へ移管させた他、米デルタ航空や独ルフトハンザのように成田から撤退し羽田に全面移管してしまった会社もある。
一方で、再国際化したことで混雑が甚だしくなった羽田に比べると、成田はそのキャパシティにまだ余裕があるため、アジア-北米間の中継地点(ハブ)として、また、発着枠の関係で羽田に就航できない路線やLCCが多く就航する等、羽田を補完する国際空港へと生まれ変わりつつある。
その他、2028年度末完成を目処に成田はその機能拡張が計画されている。具体的内容としては既存のB滑走路(2500m)を3500mに延長し、その南側に3500mの新滑走路を建設中である他、将来的には老朽化したターミナルの建て替え構想もある。
羽田空港と間違える人が稀にいるため、度々Twitter(X)でボヤくツイートが散見される事で1部界隈で有名。
構成
旅客用ターミナルは第一~第三ターミナルの3つがある。
第一ターミナル
初期に開業したターミナル。
北ウイングは主にスカイチームに加盟する航空会社が使用している。
南ウイングは主にスターアライアンスに加盟する航空会社が使用している。
国内の航空会社ではANAが使用している。
第二ターミナル
1992年に増設されたターミナル。
主にワンワールドに加盟する航空会社が使用している。
国内の航空会社ではJALが使用している。
また本空港発着の国内線も主にこちらから発着する。
かつてはLCCの多くがこちらから発着していたが、一部を除いてそれらは第三ターミナルに移っている。
第三ターミナル
2015年に第二ターミナルに隣接して設置された、LCC専用のターミナル(ジェットスター、バニラエアなど。ただしPeachは第一ターミナル発着)。
LCC用ターミナルという事で、ラウンジがない代わりに24時間営業のフードコートがある(店舗は夜間営業休止)、出発・到着客が同じフロアを通行したり少数のスタッフがあちこちに移動してしまったりするので床が陸上トラックのように色分けされている、などの特徴を持つ。
貨物地区
貨物を取り扱う場所。成田空港は鮮魚の取扱金額がどの漁港よりも大きいため、成田漁港の異名を取る。
ビジネス機用スポット
国内の空港で初めてのビジネス機専用スポット。
エアポートレストハウス
成田空港敷地内にあるホテル。
長らく同空港敷地内唯一のホテルであった(現在は第二ターミナルビル直結の場所にカプセルホテルがテナントとして出店したため、"唯一"では無くなった)。
早朝便を利用する事がある場合はここで休息を取ろう。
機内食メーカーが経営を行っているためか食事に関しては一定の評価があり、また「ホテルで機内食を体験する」というプランも実施している。
アクセス
- JR東日本成田線(成田空港線) 成田空港駅(第一ターミナル)/空港第2ビル駅(第二ターミナル)
- 京成電鉄京成本線/成田スカイアクセス線 成田空港駅(第一ターミナル)/空港第2ビル駅(第二ターミナル)
- 京成電鉄東成田線/芝山鉄道線 東成田駅(第二ターミナル:地下通路で空港第2ビル駅に接続されている)
第三ターミナルに関しては、第二ターミナルから連絡通路を歩くか、空港内無料循環バスを利用するとよい。
成田空港あれこれ
Q LCCや長距離国際線などを利用するため深夜~早朝に空港を利用したい。深夜帯で待てる場所はあるの?
→第二ターミナルに直結した駐車場ビルの地下にカプセルホテルがあります。
また、敷地内には「エアポートレストハウス」というホテルがあるほか、空港周辺のホテルからも早朝に送迎バスが出ています。
空港で直に待機する場合は、深夜帯には指定の入り口から出入りすることになります。
第三ターミナルを使う場合は、2階のフードコートがラウンジ代わりに使えます。
ただし、夜間はフードコート内の店舗は全部休止していますので念のため。
Q 空港内に24時間営業の店舗はあるの?
→第二ターミナル地下1階と4階にセブンイレブン、第一ターミナル地下1階と第三ターミナル2階にローソン、第二ターミナル2階に吉野家がそれぞれ出店しています。ってかこの5店舗しか24時間営業していません(現状では)。
Q なんか駅の改札のところに検問所みたいなのがあるんだけど…
→成田空港はその歴史から、おっかない人の侵入を「お断りします」するために検問所が設けてありました。