「キミたちには…、一生この学園で過ごしてもらう。
この学園からは逃げられない。
ここで一生楽しく、学園生活を送るのだ。
それが、「●●学園」の校則である!! 」
概要
校舎全体が星空の様な空間に浮かんでおり、逃げる事が出来ない状態になっている。
モニター越しで入学の挨拶をした学園の校長(シルエットでだが、明らかに見覚えのある影♨️)曰く、『ここで一生楽しく学園生活を送る』のが校則との事。
学園の人物
じーさんと孫の他に、ツンツンヘアーで筋肉ムキムキ、意外とおばあちゃん子な少年「まっちょん」、帽子を被って常にノートパソコンを持った、嫌いな食べ物はハナクソの「ナクソー」、好きな物は星と空で嫌いな物は言うコトきかない子どもの、眼鏡を掛けた理知的な少女「超子」(じーさん曰く、このマンガに初めて登場したまともな女性キャラ)がおり、生徒はじーさん達「⭐️年☁️組」の5人のみ。
因みに先生は顔のついたロボット掃除機のような「教師メカ」で、経費削減のために先生はメカとのこと♨️
各教室
学園内は、校長室に回転ずし、図書室にまんが喫茶、パソコン室にゲーセンと子供が喜びそうな場所が存在しており(孫曰く、「 まるでオレたちを学園からださせないようにしてるみたいだ 」)、各教室のプレートは、
- 校長室は校長のシルエット
- 図書室は開いた本
- パソコン室はノートパソコン
- 美術室は筆とスケッチブック
と、全て絵で描かれている。体育館もあり、就寝時はそこで寝ることになっている。
前編(入学!●●学園)
学園生活の始まり
「ここで一生楽しく学園生活を送ることこそ、校長先生の目的」と教師メカから聞かされたまっちょんは教師メカを壊そうとするが、1時間目が体育と聞くや否や、学園からぬけだすことを忘れ、ドッジボールを楽しんでしまう♨️
「2時間目はおぼえてろよ~~~!!」と意気込むまっちょんだったが、2時間目の算数では、じーさんとまっちょんは疲れて寝てしまい、3時間目の国語になっても未だに寝ていた。
4時間目の音楽では、まっちょんがジャイ○ン並に下手な歌を披露し、じーさん達は悶絶していた。
給食の時間になりじーさんは給食をがっついてたが、ナクソーは孫に「嫌いな食べ物ハナクソなの」と言っていた♨️
孫(そんなモンでないから安心しろ!!)
やがて寝る時間になり、じーさん達は体育館で布団を敷いて寝る準備に入る。
孫は学園から出られないのではと不安になり、そんな彼にじーさんは明日こそはガツンと…と言ったところで寝ぼけたまっちょんにかかと落としを食らって死亡(撃沈)。仕方なく孫はナクソーに話しかけると彼は、
「…ボクは…、このままでもいいかなってちょっと思ってる…。
ボクは…、長いこと学園生活を送れなかったんだ…。
…だから…、今日、とても楽しかった…。」
と自分の考えを孫に伝えるが、それを聞いた超子は、
「私はイヤよ。こんなトコロで一生このままなんて!
いくら楽しい思い出がふえたって、そんなのうれしくない。
思い出にしがみついてる人生なんて絶対イヤ!学校のイイ所ってそんなコトじゃないから!」
と、ナクソーの考えを否定する。
卒業試験
翌日、教師メカからプリントが配られるが、そのプリントには
●●学園からでたい人へのおしらせ
と書かれていた。学園を脱出するその方法は、
この学園からぬけだすには「卒業」するしかない |
「卒業」するためには「卒業試験」に合格しなければならない |
「卒業試験」の内容は校長しか知らない |
なので卒業するためには校長をさがすべし |
ヒント「●●学園」 |
とのこと。
じーさん達は校長を探すべく学園内を探索するが、上記の通り学園内は子供が喜びそうなものばかりで溢れかえっており、じーさん達は校長を探すどころか、回転ずしを食べるわ、漫画を読むわ、ゲームで遊ぶわと、遊んでばかりで、超子を怒らせてしまう♨️
次に入った美術室には、子供の描いたようなラクガキが大量に飾られており、そこにも校長はいなかったので、じーさん達は次の部屋に行こうとするが、まっちょんはラクガキの中に描かれていた"あるモノ"を見つける。
結局、学園内をどれだけ探しても校長を見つけることは出来なかったが、じーさんは突如、外に飛び出したかと思うと、力を溜め必殺技……
っぽい、全てが逃げ出すオナラ「屁っプバーン」を校舎に向けて発射♨️
明かされた事実
臭いが校舎内に充満したことで、孫、まっちょん、ナクソー、超子、教師メカ(電気回路が故障するということで)の5人は慌てて外へと脱出。
だが、じーさんはこれでわかったことがあるという。
校舎内は臭いで充満してきたから孫達は出てきたわけだから、校舎内は誰もいないはず。
つまり、学園内にいるのはじーさん達6人しかいない。
そして、これが、意味することは…
6人の内の誰かが、学園の校長先生だということ。
じーさんはそう推理するが、まっちょんは突然、「 校長は、オマエだろう!! 」とじーさんを疑いだした。
実は、まっちょんは先ほど、美術室に飾ってあったラクガキの中に、じーさんの顔が描かれてあったのをみつけており、「美術室はみんな初めて入ったハズなのに、じーさんの顔が描かれているということは、過去に美術室に入ったことがある証拠」と、じーさんを疑っていた。
この様子を教師メカは、笑みを浮かべながら見ていた。
教師メカ「楽しい…。楽しいなぁ~~~。
わかるハズがない!だれが校長なんて…。」
後編(卒業!●●学園)
校長先生の正体
疑いをかけられたじーさんだが、いきなりまっちょんに背中を向け、チャックを開ける。
その中には……
「はずれ」の文字があった♨️
それでもまっちょんは、じーさんの絵が証拠だと言い張るので、じーさん達はその絵を見に美術室へと戻ることに。問題の絵を見たじーさんだが、その絵は「今の老人のじーさん」では無く、「(髪の毛のあった)子供の頃のじーさん」で、しかもじーさんが子供のころに描いたものだった。
じーさんは、
(……。もしかしてワシは…、この学園にきたコトがあるんじゃないか…?)
と疑問に思い、もう一度各教室を見て回るが、おかしなトコロは無く、夜を迎えてしまう。
しかし、孫が「この学園の部屋のプレートって…、少しかわってるよね。」と疑問を口にしたことで、じーさんはこれまで思い返していたこれまでの情報と照らし合わせ、誰が校長先生かようやく解った___。
じーさん「わかったぁーーーッッ!!!」
「校長先生は…、
校長先生は…、
校長先生は…、お前じゃあーっ。」
以下、後編の重大なネタバレが含まれます。
じーさんが叫んだ直後、校長とされる人物……
では無く、謎のキャラが割れたじーさんの頭から現れた♨️
孫・まっちょん・超子・ナクソー「「「「だれーーーーーーーーーーッ!?!」」」」
謎のキャラはじーさん曰く、コーフンして「中の人」(一応記載しておくが、この人ではない)が出てきてしまったとのことだが、中の人は『オマエ、アヤシイ。』と、(おちょぼ口を変化させた指で)教師メカを指す。
それを聞いたまっちょんと超子は、「確かにコイツは先生だから、校長だとしてもおかしくはない」と疑うも、教師メカは「私、メカですよ!?」と否定する。
しかし、じーさんは(頭を閉じながら)教師メカに
「 ならば、オマエを"操作"してるのはだれか。 」と質問をする。
そう、メカということは、操作をしている人物がいるということ。
そして、メカとはいえ教師ということは、校長に近い立ち位置であり、校長の正体を知っていてもおかしくない。
つまり、教師メカを操作している人物が校長先生ということになる。
じーさん「オマエの近くで、オマエを操作しているヤツがいる。」
「 パソコンを、使ってな。」
6人のなかでパソコンを持っているものはただ一人___、
「ナクソー」だった。
じーさんはナクソーに、朝に配られた「学園をぬけだす方法」が書かれたプリントを見せると、自分の推理を語りだした。
校長のヒントは「●●学園」。そして、孫が気付いてくれたもう一つのヒントは「教室のプレート」。
この学園の部屋のプレートは全て、「絵」で表現されていたことから、じーさんは学園名の●●も『絵』ではないかと気付いたという。
では、●●は何の絵か?
すると、じーさんは両方の鼻の穴に指を突っ込んで「その答え」をほじり出し、こう答えた。
じーさん「ハナクソじゃあーっ☺」
孫・まっちょん・超子「「「えぇエ絵ぇえ江えーーーーッ!!!」」」
なんとじーさんは●●の正体は漫画における「ハナクソ」であり、そして「●●学園」は「ハナクソがくえん」と読むと言い出した♡
急に下品な展開になったことにドン引きする孫達だったが、じーさんはそのまま続けて、ナクソーが自己紹介の時に言っていた言葉を覚えているかと突き詰める。
彼が言っていた言葉は
「嫌いな食べ物は、ハナクソです。 」
ハナクソ学園……
嫌いな食べ物は、ハナクソです。……
ハナクソがくえん……
……つまり、
「"ハナクソが食えん"ッッ!!!」
…と、見事(?)ヒントと合致したのであった♨️
じーさん「どうじゃー♡感動したじゃろー♡」
孫「あきれてるんだよッッ!!!」
しかし、ナクソーが校長ならば、あのよく知っているシルエットはなんだったのか。
じーさんは「答えは…、コレじゃあーーーっ。」と、ナクソーの頭から帽子を奪い取った。
「コレが…、校長の正体じゃ。」
帽子の下から現れたのは、 頭の尖ったアイツにそっくりな形をした、ナクソーの髪型だった 。
つまり、校長のシルエットだと思っていたものは、ナクソーの頭をアップにしたもので、帽子を被っていた本当の理由は、頭の校長を隠すためであった。
ナクソーは何かある度に帽子を抑えていたが(前編を読み返してみると、まっちょんの下手な歌を聞いたときにじーさん達は耳を抑えているのにナクソーだけ耳ではなく帽子を抑えていたり、じーさんが屁っぷバーンを発射したときには素早く帽子を抑えたりしていた)、それは帽子が落ちないようにすることで自分が校長であることを隠すためだった。
その動かぬ証拠を前に、孫やまっちょんも認めざるを得なかった。
●●(ハナクソ)が食えないナクソーこそが、●●学園(ハナクソがくえん)の校長先生であるということに。
ナクソー「くくく…。バレちゃったか……。」
秘密を暴かれたナクソーは、用済みとなった教師メカを足で踏み壊し、
「キミの予想どおり…、コイツはボクがあやつっていたのさ。」
と自らが黒幕であることを認め、教師メカを操作していたパソコンを投げ捨てた。そして……
「…あーあ…。楽しい学園生活をもりあげるためだったけど…、」
「 ヒントなんて、だすんじゃなかったよ。 」
と、右腕の拳でじーさんを殴った瞬間___
じーさん「おれ…、た…?」
ナクソーの右腕が、木のように折れて転がり落ちた。
ナクソーは涙を流し、
「これがボクの本当のすがた。ボクの体は…、
古い木造だから…。
楽しかったなぁ…。ひさしぶりの学園生活…。ずっとずっと…、楽しい思い出の中で…、
人間として…、生きていたかったなぁ…。 」
と、自分は校長先生でも無ければ人間でも無いようなことを言い出した。
突然のことに、じーさんは戸惑いを隠せず、
「…な…、なにを…、いっとるんじゃ…?オマエ…、校長なんじゃろ?オマエがこの学園の、校長先生なんじゃろーーーーーーっ!?」
と、ナクソーを問い詰めた瞬間、
超子「校長はアタシです。」
※更なるネタバレ注意!
真相
超子はじーさん達に、何十年も前にあった古い学園のことを話した。その学園はずっと放置され、今年にとり壊される予定になっていることを……
ナクソーの正体は、その学園の古い「校舎」が人間に化けた姿だった。
そして超子は、ナクソー(学園)が最期にもう一度、学園生活を送りたいという願いを受け、あの世から子供のすがたで協力しにやってきたその学園の校長だった。
真実を知ったじーさんは、改めてナクソーに問いかけた。
じーさん「たしか…、校長をみつけたら…、「卒業試験」が受けられるハズだったよな。」
ナクソー「 卒業式…。僕の体が…、とり壊される前に…、卒業式がしたい…。」
「それが…、卒業試験…。」
彼の想いを聞いたじーさんは答えた。
じーさん「わかった。やろう。」
「 "オマエを含めた、"ワシら全員の卒業式を。 」
そして、たった5人だけの卒業式が行われた。
教壇でじーさんが司会を務め、卒業証書の授与が行われた。
じーさん「卒業証書、じゅよーーーっ!!」
「ナクソーくん!」
立ち上がったナクソー(折れた右腕はセロテープで補強された)は大声で返事し、教壇に登った。
「あなたは何十年も立派に校舎であり続けました!!
その役目を無事おえたコトをここに証します。」
「ありがとう。
おつかれさま。」
じーさんから卒業証書を受け取ったナクソー。
最期の卒業式で自身も「校舎としての卒業」を迎えた彼の目には嬉し涙が溢れていた……。
『仰げば尊し』の曲とともに、各々の卒業証書を手にしたじーさん達。
そして、卒業祝いの記念写真を撮り……
仰げば尊し わが師の恩
おしえの庭にも はや幾年
思えばいととし この年月
いまこそ 別れめ
いざさらば
そして…
気が付くと、じーさんと孫は元の世界に戻っていた。
外はすっかり暗くなっており、じーさんと孫の前には、既にとり壊されたか……あるいは自壊したであろう瓦礫となった校舎が広がっていた。
それ等を見て、じーさんは思い出した。
じーさんは子供のころに通っていた学校がとり壊されることを聞き、最後に孫と見学に来ていた。
しかし、小学校に近づいた途端に二人は意識が遠くなり、気が付いたら●●学園の中にいたのだった。
すると、じーさんと孫の元に一人の老人が来た。
その見覚えのある出で立ちに、じーさん達は驚愕した。
じーさん「もしかして…、まっちょん!?」
その老人ことが、現代のまっちょんだった。
学園で出会ったときと異なり、表情も口調も穏やかになっている彼はじーさん達に"意外な真実"を語った。
「実はワタシ…、校長先生の孫なんですよ。」
まっちょんは、当時の学園の校長先生……つまり、超子の孫だった。
彼もまた、祖母の学園がとり壊されるときいてやってきたのだが、じーさん達同様にあの学園の中にとじこめられてしまっていたのだった(余談だが、まっちょんは閉じ込められた際、前述の通り少年だった頃の姿に若返っていたのに対し、じーさんは老人のままだったが、それはじーさんが髪型以外現在とほぼ姿が変わっていなかったからだと思われる)。
まっちょんは、じーさん達のおかげで無事、帰ってくるコトができたこと、そして子供のころの祖母に出会うコトもできたことに感謝の言葉を伝え、
「最後にもう一度、学園生活を送るコトができて…、学園も…祖母も幸せだったと思います…。」
……と、二人に変わって礼を言うのだった。
じーさんは、瓦礫となった校舎の上に広がる真っ暗な夜空を見上げて当時の想い出にふけった……。
じーさん「なつかしいのう…。」
「ワシが子供のころは…、」