概要
プリキュアシリーズの青と黄と言えばチームの二番手と三番手の組み合わせとなることが最も多いから、両者が大きく違ったキャラクターとして設定されることは当然といっていい。だが『ヒーリングっど♥プリキュア』における沢泉ちゆと平光ひなたは、そのなかでもとりわけ対照的なキャラとして描かれている。
ともにプリキュア活動への真剣さは本物だが、ちゆは学力優秀にして冷静で思慮深く、論理的に思考するタイプなのに対して、ひなたは勉強が苦手で思ったことをすぐ口にし、直感型でとにかく行動するタイプであり、ほとんど正反対と言っていい。
チーム結成間もない第5話では2人の違いが浮き彫りになった。
- プリキュアの基本についてヒーリングアニマルたちからレクチャーされながらなかなか学習できないひなたに苛立つちゆ。
- はぐれたペギタンを探す最中にメガビョーゲンが出現した際、ちゆは被害を防ぐためにメガビョーゲンへの対処を、ひなたは今取り掛かっているペギタンの捜索を優先しようとした。
- ペギタンの行方を勘で探ろうとするひなたに、ちゆは「根拠は?」と尋ねた。
- ペギタンを人質に取ったシンドイーネに対して、ちゆは解放のために交渉しようとしたが、話し合いを始める間もなくひなたはペギタンを強引に奪還しようとシンドイーネに向かって突撃した。
といった具合である。
ちゆはひなたについて「今まで接したことのないタイプ」と語っており、プリキュアという接点が無ければ、同じクラスになったところで恐らく2人は友達になることは無かっただろう。ともにお互いとの接し方に困惑している様子も描かれた。
それだけに2人を橋渡しする存在として主人公の花寺のどかの役目が大きい。互いとの関わり方についてのどかはそれぞれから相談を受けており、また両者の意見が食い違った際の解決策を提案してその場を収めもした。のどかの人間関係調整力の高さが明らかになったエピソードでもあるが、こうした「主人公を介すればこそ繋がれた関係性」というのはシリーズでも独特といってよい。
仲良しになって以降は言葉の間違いをはじめとするひなたのボケに冷静なちゆが突っ込むというのが定番のパターンとなった。だが本作有数のカオス回である第35話ではボケ役とツッコミ役が見事に逆になっていた。
関連項目
あおひま:キラキラ☆プリキュアアラモードにおける青キュアと黄キュアのカップリング。「主人公を通して間接的に関わりを持ち、仲良くなっていった」「プリキュアにならなければ友達にすらなっていなかったかもしれない」という点でちゆひなとどこか似ている。