概要
JR九州が霧島方面への観光アクセスを目的として吉松駅から肥薩線・日豊本線・鹿児島本線を経由して鹿児島中央駅を運行していた観光特急列車。
九州新幹線が部分開業した2004年3月に運転開始。なお、肥薩線の吉松駅~隼人駅間は1978年10月改正で熊本駅~西鹿児島駅間を肥薩線経由で結んでいた急行「やたけ」が快速に格下げされて以来優等列車の運行がなかったが26年ぶりに優等列車が復活した。
2006年3月~2018年3月は「定期列車」として、それ以降は「臨時列車」として運転していたが、2022年9月の西九州新幹線開業に合わせて佐賀・長崎地区で運行を予定している新たな観光列車「ふたつ星4047」(ふたつぼしよんまるよんなな)向けに転用・再改造されることに伴い2022年3月で運転終了した。
使用車両
水戸岡鋭治氏がデザインを担当したキハ40系改造車を使用していた。鹿児島県は黒豚、黒酢など、黒にまつわる文化があることから、鉄道車両としては珍しく車体色を黒1色としている。車体外観や走行部は車両中央部に展望窓が設けられた以外ほとんど手が加えられていない。ただし、一部の種車は改造前にエンジンを載せ替えている。
- キハ47 8092:1号車。鹿児島中央方の先頭車。
- キハ147 1045:2号車。吉松方の先頭車。
- キハ140 2066:両運転台の車両。2012年に「指宿のたまて箱」仕様へ改造されたが、車両検査時の予備車として待機。
「特に急がない」?
あくまで「観光特急」ではあるものの、キハ40系の改造車であるため、窓が開く、ワンマン装備付き、最高時速95km/h運転、表定速度が遅い、コイルばね台車装備、という特徴を備えた「特急用車両」となっている。
その後、キハ40系改造車を使用した観光列車として「指宿のたまて箱」「いさぶろう・しんぺい」「かわせみやませみ」「或る列車」が登場している(※「或る列車」用のキロシ47形は2両のうちの片方がコイルばね台車装備、もう片方が空気ばね台車装備)。
関連タグ
鉄道 気動車・ディーゼルカー JR九州 列車愛称 特急 キハ40系 キハ40・キハ47 キハ140・キハ147