概要
JR肥薩線の観光列車。日本三大車窓の一つに数えられる矢岳越えをはじめとした車窓を楽しむために登場したもので、列車名はこの区間の建設・開業時の、逓信大臣山縣伊三郎と鉄道院総裁後藤新平に由来。吉松行きは「いさぶろう」、人吉方面行きは「しんぺい」の列車名を使用していた。
1996年、当初はキハ31 14号を座席の一部を畳敷きに改造して投入。
2004年の九州新幹線新八代~鹿児島中央間開業に合わせ、キハ140 2125号をこの列車専用に改造している。改造内容は「はやとの風」のキハ40系とほぼ同じだが、こちらは普通列車としての使用が前提のため座席はボックスシートに。その後増結用としてキハ47 9082号、キハ47 8159号の2両が追加で改造された。
2020年の豪雨災害では肥薩線の八代駅~吉松駅間が不通となったため、期間限定で門司港駅~博多駅間の臨時列車として運行されていた。その後2024年春から博多駅~別府駅間を久大本線経由で運行する観光列車「かんぱち・いちろく」の投入が決まると、比較的走行距離が少ない同車が再改造の種車に選ばれ、肥薩線に戻ることなく2023年10月4日の団体臨時列車を最後に運行を終了した。
停車駅
熊本駅 - 新八代駅 - 八代駅 - 坂本駅 - 一勝地駅 - 渡駅 - 人吉駅 - 大畑駅 - 矢岳駅 - 真幸駅 - 吉松駅
2両または3両編成で、地元利用者の利用も想定し自由席もわずかながら設定されていた(一部指定席)。
運行区間はいさぶろう1号・しんぺい4号は熊本駅~人吉駅~吉松駅(人吉~吉松間普通)、しんぺい2号・いさぶろう3号は人吉駅~吉松駅(全区間普通)。
熊本~人吉間の列車種別は2016年~2017年まで「快速」、2017年からは「特急」。