「あなた、もしかして……に、にに人間よー!影狼ちゃん!赤蛮奇ちゃん! 逃げて!……悪い人間じゃない?本当かしら。私のこと、雑魚とか刺身とかナイフの錆とか言わない?あら、あなたが持ってるの……きれいな石。どこで拾ったの?ええっ、くれるの!? あなたって……良い人間だわ!私の名前はわかさぎ姫、淡水に棲む人魚よ。」
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東方ロストワードには、現在のところ通常のわかさぎ姫のみが登場している。
- 東方ロストワードに登場する通常のわかさぎ姫→淡水に棲む人魚 わかさぎ姫
本項では1のロストワードにおけるわかさぎ姫を解説する。
1.のわかさぎ姫
実装形態 | 恒常 |
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式 | 支援式 |
気質 | 朝霧 |
拡散 | 尾びれ打ち |
集中 | メダカの学校 |
スペカ1 | 鱗符『スケールウェイブ』 |
スペカ2 | 潮符『湖のタイダルウェイブ』 |
ラスワ | 『サクラメント・リバーフィシュ』 |
テーマ曲
わかさぎ姫のテーマ曲は、オーライフジャパンの「秘境のマーメイドはメタルっぽい何か」。原曲は「秘境のマーメイド」。
余談
気質は「朝霧」。朝に立つ霧のこと。
スキル名の「いし」は石の特徴から。どれもわかさぎ姫の石コレクションにされているらしい。
スキル1「あなあきいし」 |
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凝灰岩(ぎょうかいがん)。火山灰が地上や水中に堆積してできた岩石。流水によって運ばれないので角がある角ばった形になっている。「あなあき」は凝灰岩の種類の一つ「軽石凝灰岩(浮石凝灰岩)」の特徴から。軽石はマグマが冷え固まる際に中の気体成分が抜け出たため、たくさんの穴がある。 |
スキル2「すべすべいし」 |
チャート。シリカ(二酸化ケイ素)が堆積されてできる岩石。主成分は二酸化ケイ素(石英)。この成分を持つ放散虫・海綿動物などの動物の殻や骨片が海底に堆積してできた岩石。山や川、海でよく見つかる自然ではお馴染みの石で、昔は火打ち石として利用されていた。手触りはなめらかで「すべすべ」なのは石英の粒子が集まってできるため。 |
スキル3「まっくろいし」 |
泥岩(でいがん)。主要な構成物質の粒が1/16mm以下のもの(泥)が堆積されてできた岩石。海底や湖沼底などに堆積した泥が、脱水固結して岩石となったもの。泥岩の多くは暗い灰色~黒色で、きめが細かく手触りはなめらか。「まっくろ」な泥岩は「黒色泥岩(黒色頁岩)」と呼ばれ、酸素の少ない環境で大量の有機物が分解せずできたため黒くなったとされている。 |
ショットはわかさぎ姫のスペルカードが元ネタで、それらの下位互換版を意識した名前と演出になっている。拡散ショットは水符「テイルフィンスラップ」、集中ショットは魚符「スクールオブフィッシュ」から。
「尾びれ打ち」は文字通り尾びれで打つことで、元ネタと思わしきスペルカードの名前と共通している(「テイルフィン」は尾ひれで、「スラップ」は平手打ち、もしくはピシャリと打つこと)。また、弾幕アマノジャク1日目シーン2にもテイルフィンスラップと同様のスペルカード(水符「ルナティックレッドスラップ」)がある。
このショットは「尾びれの強烈な一撃から放たれるウロコの弾幕」としている。魚のウロコと歯は起源を同じくする器官で、魚の口腔近くのウロコは歯に進化していったと考えられている。
「メダカの学校」は文字通り童謡の「めだかの学校」が元ネタ。めだかの学校は1952年にリリースされた茶木滋氏作詞・中田喜直氏作曲の童謡。神奈川県小田原市にある荻窪用水で茶木氏が息子と交わしたやりとりが原点……とされているが、これは佐藤義美氏が著した「どうようものがたり」における創作で、実際にそのようなやりとりがあったわけでは無いらしい(ただし茶木氏は「それと似た風景が原体験としてある」と言っている)。ちなみに水子や三途の川に関係する都市伝説があると言われてるが、これは全くのデマである。
また、スクール(School)は学校の他に魚の群れに対しても使われる言葉。野生のメダカは外敵から身を守るために群れを作って行動する。
元ネタと思わしきスペルカードは本来弾幕アマノジャクの1日目のシーン6「しつこい魚群」でわかさぎ姫が使うスペルカード。メダカの学校とは違いこちらはかなり攻撃的。
スペルカードはそれぞれ東方輝針城と弾幕アマノジャクからの採用。
「スケール」はウロコのこと。「尾びれ打ち」と同様ウロコを使った攻撃で、今回は波状攻撃。魚のウロコはもともと体の皮膚が変化したもので、敵から身を守ったり水の流れを読むなどの役割がある(一方でウナギやナマズにドジョウ、タチウオなどは鱗の代わりに粘液で身を守っている。鱗の無い魚は進化の兆しとされている)。
魚の種類によって身につけている鱗が異なり、それらは形状などによっていくつかの種類に分けられている。
バレット名 | 備考 |
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「姫の鱗弾」 | 「姫」はもちろんわかさぎ姫のこと。 |
「鮫の楯鱗弾」 | 楯鱗(じゅんりん)はサメ類やエイ類などの軟骨魚類に見られる鱗で、特にサメは鱗が密生して鮫肌となる。歯と同様の構造を持つが、進化の過程においてサメやエイの歯はこの楯鱗が変化して出来たものと考えられている。真皮からできた硬骨性の基板から丈夫な突起物が出ている。 |
「蝶鮫の硬鱗弾」 | 硬鱗(こうりん)はチョウザメ、ガー、シーラカンス、ポリプテルスなどなどにみられる鱗。鱗同士が丈夫な靭帯様の組織で繋がっていて、重なりあわずに体を覆っている。文字通り硬い。 |
「鮃の骨鱗弾」 | 骨鱗/葉状鱗(こつりん/ようじょうりん)。鱗同士が屋根瓦状に前方の鱗が後方の鱗を覆うように重なって配置されている。詳しく分類すると円鱗と櫛鱗の2種類に分かれて、ヒラメは両方を持つ(眼のあるほうの体側が櫛鱗、眼のないほうの体側が円鱗)。 |
「鰯の円鱗弾」 | 骨鱗の一種。 |
「鯖の櫛鱗弾」※ | 骨鱗の一種。 |
※「鯖」の字は「魚青」とも書く。ロストワードでは「魚青」の方で表記されているが、こちらではその表記ができないため前者を使用している。ただしどちらを使っても用法上問題は無い。
「タイダルウェイブ」は潮の満干きによる高波のこと。津波とほぼ同意義だが使われ方が違う。
ラストワード「サクラメント・リバーフィシュ」は伝説の人魚の涙を流す弾幕としているが、人魚の涙は真珠の名前で、ギリシャ神話では愛と結婚の象徴とされる。日本では八百比丘尼(やおびくに)伝説に登場する人魚が流した涙としていて、おたやという少女が人魚の涙を呑んで不老不死になる話がある。
「サクラメント」はキリスト教において神の見えない恩寵を具体的に見える形で表すこと。サクラメントを通して、イエス・キリストは神の恵みや命を人の心に授ける。
衣装
- 秘蔵の琥珀糖コレクション
「わかさぎ姫のとりかえっ子衣装。
影狼ちゃん風の衣装だよ!」
※イラストの1番右側
ハロウィン系イベントで実装された、今泉影狼との入れ替えを意識した衣装。
ドレスは影狼のものに似たデザインだが、胸元の石の色が青、花札の3月「桜に幕」がモチーフとなっているなど細かい相違点が見られる。
立ち絵は箱の中から飛び出すように描かれていて、箱には琥珀糖や金平糖に飴玉、さらには宝石のような石が入っていたりする。