概要
2015年12月19日に放送されたONEPIECEアニメスペシャル。当初の宣伝では、かつて麦わらの一味に仲間を賭け争う恐怖のゲーム・デービーバックファイトに敗北したフォクシー海賊団が、新世界で麦わらの一味に対しリベンジを画策する物語であった。しかし、実際にはフォクシー海賊団に潜入した海軍本部中将・コーメイとの壮絶な戦いを描いた話となっている。
監督は初代シリーズディレクターの宇田鋼之介、脚本はSTAMPEDEを担当する冨岡淳広。
あらすじ
新世界での冒険を続けるルフィ達麦わらの一味は、救難信号を辿ってとある島に上陸する。しかし、そこに待ち受けていたのはフォクシー率いるフォクシー海賊団で、デービーバックファイトのリベンジマッチを仕掛けられた。フォクシー海賊団には、新たに作戦参謀としてコーメイ、ドウジャク、カンショウの3人が手下として加わっており、今回の誘導を提案したのもコーメイだった。そんな中、ルフィは仲間の反対を押し切り、再びデービーバックファイトの挑戦を受ける。
第1回戦、大食い勝負に挑んだルフィ、ゾロ、サンジだったが、出てきたキノコを食べた途端、3人は突然苦しみ出す。それどころか、フォクシーチームのポルチェとハンバーグも苦しみだしてしまった。彼らが食べさせられたのは“へたれダケ”なる不思議なキノコで、その効力でへたれになってしまったのである。すると、コーメイがドウジャクに命令を出し5人はステージごと檻に閉じ込められてしまった。実はこのデービーバックファイトを裏で操っていたのは新入りのコーメイであり、正体は海軍本部の中将だった。彼の狙いは、麦わらの一味の捕縛であった。途中、ルフィには脱出されてしまったが、コーメイはゾロ、サンジ、ポルチェ、ハンバーグの身柄を捉え基地に引き返していった。
仲間を追ったルフィ達がたどり着いたのが、霧で包まれた島“ネブランディア”。不穏な雰囲気に包まれたその島は海水による霧と海水で育つ植物が発生しており、霧の中では能力者は自由に動くのも叶わず、植物は能力者にまとわり付き力を奪う不思議な性質があった。いわば島そのものが海楼石のような“能力者封じの島”である。実は先の戦闘でルフィに逃げられたのもコーメイの計画の内であり、ゾロとサンジの非能力者の主戦力を削ぎ、この島で一味をより確実に捕らえようとしたのである。そして、島に上陸したルフィ達にコーメイの罠が次々と襲いかかる……。
余談
2023年現在、ゲスト声優3人のうち2人がスキャンダル・不祥事によって芸能活動停止となっているという、今となっては曰く付きの作品である。
木下ほうか氏は2022年3月の文春砲により性加害疑惑が浮上し、所属プロダクションから解雇され実質的に芸能界引退となっている。
市川猿之助氏は2023年5月、パワハラ・セクハラ疑惑が報じられると同時に、自宅にて一酸化炭素中毒によって両親と共に倒れ、その後両親への自殺幇助罪で逮捕されている。
この為、一部のファンから「この作品が黒歴史になるのでは……?」と危惧されている。ただし、2023年になってNHKが「出演者が不祥事を起こしても作品の配信停止・回収などは原則として行わない」という方針を発表するなど、出演者のトラブルが作品の封印へとただちにつながる風潮は緩和しつつある。
関連タグ
カラクリ城のメカ巨兵:ゲストの1人の不祥事によって、一時期危うい扱いに陥っていた作品。