概要
『イクシオン サーガ DT』(IXION SAGA Dimension Transfer)とは、テレビ東京系列・AT-Xにて2012年10月~2013年3月(一部地域は4月まで)に放送された、ブレインズ・ベース制作の深夜アニメである。
放送期間は2クール。当初は4月開始の夕方アニメとして企画されていた(監督ツイッター)。
タイトルの『DT』は「Dimension Transfer」の略で、時空を超えて来た者を意味する。
ジャグラバーク連邦とラガルト皇国に分裂する前のセントピリア帝国を舞台とした、ゲーム原作より過去の物語である。
スタッフ陣は『銀魂』を手がけた高松信司(監督)、大和屋暁(シリーズ構成)、竹内進二(キャラクターデザイン)が結集している。
ジャンルは新感覚・異世界アクション。公式ツイッターによると「新感覚」をミソとしている。
あらすじ
ゲームが大好きな少年火風紺は、オンラインゲームプレイ中見知らぬ女性にネット電話で話しかけられ、それに応じた瞬間見知らぬ異世界に飛ばされてしまう。
そこでは騎士と侍女に守られた姫が、敵に取り囲まれて絶体絶命の危機に見舞われていた。
なんとか敵を撃退し、姫達を助け出した紺。
紺が助け出したのは、セントピリア帝国の第36皇女エカルラート姫。婚礼の為に都を目指していたが、政略結婚であるその婚礼を阻む敵対勢力に命を狙われていた。
紺は元の世界に帰るためのヒントを探るため、騎士に任命され姫一行と共に同行することになる。
内容(一部ネタバレ注意)
..とここまで書けば王道モノのファンタジーのように見えるが、
- オープニングが爽やかな曲調とは裏腹に(下ネタ的な意味で)酷すぎる内容の歌詞。
- 主人公の通称である「DT」が、「童貞」の略と思われる描写がある(公式では先程でも述べたように「Dimension Transfer」の略である)。
- ライバルが必殺技を繰り出そうとした時に、主人公がライバルの股間を蹴り上げて片玉を潰す(比喩的な意味でなく文字通りの意味で)。
さらにキャラクターのネーミングはメインライターの趣味全開となっている。
放送前は以上に述べているギャグ内容の情報を伏せており、ありきたりな異世界ファンタジーものと認知されていたため、前評判はさほど高いものではなかった。
もしかしてカンのいい人なら、主要スタッフ名や一部キャスティングがなんだかおかしいキャラがいることで怪しい臭いを感じ取ったかもしれない。
しかし第1話が放送された直後から一気に各所で話題となっている。
こうなったのはカプコン側が数々の前科を持つ監督とメインライターに「煮るなり焼くなり好きにしてくれ」と言ったせいである。
当然原作とは別物になっているが、それどころか原型を留めていない状態になったらしい。
カプコンの杉浦一徳氏曰く、『「イクシオン サーガ」というIPが世間に浸透し、カプコンの大きな資産になるなら本望です』とのこと。
ちなみに、『銀魂』での提供柱のコメントや静止画BGオンリーの手法が今作でも使用されている。
他作品との関連
『モンスターハンターオンライン』に関するネタが本編(主に前半)に組み込まれている。
冒頭ではルコディオラが登場、ゲーム画面もモンハン風味、主人公がハンターランクについて発言する、など。こちらのネタが妙に目立つためか一部ではこっちの宣伝番組になっていると突っ込まれることも。
『イクシオンサーガ』と『MHF』両方で使える装備品のBlu-ray特典同梱なども行われていたりする。
ちなみに両作共にプロデューサーが共通している(杉浦一徳)。
イクシオンサーガED
ライバル側・特命旅団インコグニートを中心に、エレクパイル・デュカキスを主人公としたスピンオフ漫画。
作者は双葉はづき(pixiv)。
アニメ版の話を再構築し、インコグニートの面々の会話が多数盛り込まれてる。
コミックZERO-SUM(一迅社)2012年11月号より2014年2月号まで連載。全2巻。
同社から公式アンソロジーコミックも1冊発売されている。
関連イラスト
登場キャラクター
ヒメ御一行
主人公。現代から異世界ミラに召喚され、ヒメを守る騎士となった少年。
ヒメの護衛役であるセントピリア帝国の騎士。筋肉質で真面目な性格。動物好き。
ヒメ専属の侍女。一見美女だが性別は男。ただし上は工事済み。
アルマフローラの手下でアルマ生命体。鳴き声が一定しない。紺とは犬猿の仲。
特命旅団インコグニート
セントピリア帝国の国教、ウルガ教団の影の武力組織。
上からの命令を受け、ヒメの政略結婚を阻止すべくヒメの命を狙っている。
漫画版『イクシオンサーガED』では彼らをメインとしている。
- エレクパイル・デュカキス / ED(CV:神谷浩史)
幹部。メンバー最年少でエレクを人一倍慕っている。実はドS。
幹部。クールな性格だが、マゾヒズムの気がある。
幹部。メンバーのまとめ役。キャバクラと女性が好きなバツイチ。
幹部。乙女チックな草食系。エレクに密かな想いを寄せている。
その他
紺を異世界へと飛ばし、ペットを仲間のもとに送り込んだ謎の美女。陰からヒメ御一行を見守っている。
エレクの婚約者。お淑やかで容姿端麗のお嬢様。
紺が仲間達と立ち寄った街で出会った妄想癖の強い美少女。
イクシオン研究所長の少年。ハイペリオン研究のために紺にあらゆる実験をする。
主題歌
歌はゴールデンボンバーと登場キャラクター(担当声優)とのコラボによる「ゴールデン・イクシオン・ボンバーDT」が担当。ボーカルは1クール目では鬼龍院翔が、2クール目では紺・エレクがそれぞれ担当。
オープニング『DT捨テル』
原曲は『元カレ殺ス』。コーラス・合いの手はヒメ御一行。
テレビ東京からそのままの歌詞内容では放送出来ないとされたため、TVサイズ版では監督である高松信司がTV用に歌詞をアレンジしている。
結果、「DT」を「戦士の称号」、「アルマギア」を「あいつ」、「戦闘状態に」を「かたく」と読むなど意味が乖離した当て字が非常に多い、アニメソングとしては前代未聞の歌詞となった。
エンディング『レッツゴーED』
第2話から放送。原曲は『レッツゴーKY』。コーラス・合いの手は特命旅団インコグニート。
エレク様による、エレク様のためのED(エンディング)。
TVサイズ版でのルビは「エレクパイル・デュカキス」と振られているが、歌う時の読みは「イーディー」。
2クール目では歌詞が2番に変更されている。が、使われたのはたったの2回のみ。
エンディング『DT音頭』
第15話から放送。歌はDT御一行(ヒメ御一行)。
映像では主要人物全員が夏祭りを楽しんでいる。
最近のアニメでは比較的珍しい夏の音頭エンディングであり、本放送時が冬真っ盛りなのはご愛嬌。
エンディング『Stand Up! ED』
第20話から放送。歌はED御一行(特命旅団インコグニート)。
明るいサンバ調の歌。サビの時の指の動きが色々アレだが、それ以外は正統派の映像で生き生きとしたインコグニートの面々が見られる。
関連タグ
イクシオンサーガ カプコン ブレインズ・ベース 2012年秋アニメ
イクシオンサーガDT100users入り イクシオンサーガDT500users入り イクシオンサーガDT1000users入り
この素晴らしい世界に祝福を!-異世界ギャグ作品繋がり。但しこちらは下ネタやブラックジョークは控えめ。