食材としてのエア
最初に存在が明かされたアカシアのフルコースメニューで、分類はサラダ。
グルメ界のエリア8の『食王』。のろま雨の丘に存在するエアの巨木に実る、全長1500mを超える空気の実。キャベツのような包皮型の食材である。
数百年に実るそれは一つの惑星を大気で覆い尽くす程の空気が凝縮されており、実が熟して地面に落ちると大陸中の雲を吹き飛ばすほどの空気を放出して100色の虹を作り出す。
エリア8の八王である馬王ヘラクレスとは出産に必要な莫大な空気をこのエアで賄うという関係であり、馬王はエアが地に落ちた時を狙って子を産み落とし、産まれた子供は虹を駆け上がっていくという。
しかし、近年ブルーニトロがエアが実る度に奪い去っているため、それにより馬王は数万年間未熟児しか出産できないでいる。
非常に繊細な食材であり、ヘラクレスのような圧倒的強者が近づけば瞬く間に腐ってしまう。
調理に関しても僅かでも手元が狂えば実が破裂してしまう恐れがあり、包丁を入れたそばから別の場所から火山噴火級の勢いで空気が漏れ出てしまうため、いかに手練の料理人でも一人での調理は困難を極める超特殊調理食材である。
本編では初代メルクによって巨大な「エアを捌く包丁」が作られ、一龍とアタシノによって捕獲される予定だったが美食會がやって来たことにより断念し、包丁は地面に埋められた。
そしてグルメ界編にてエリア8を訪れたトリコ一行が初代メルクからエアについてを聞かされ、トリコが馬王を引き受けている間他のメンバーがエアの捕獲&調理を担当する。
従来の調理方法は実の中の空気を少しずつ抜きながら実を冷却し、旨みを閉じ込めるという方法だが、それでは抜けた分の旨みが無くなってしまう。
そこで小松は一箇所に大きな穴を空け、旨みを逃さないまま形を保った状態で実が落ちる瞬間全ての空気を一箇所から一気に抜くいう方法を仲間と共に実践する。
ブランチはまずエアを捌く包丁でのろま雨の丘特有のあらゆる物の動きを遅くする空気を捌き、再生屋のディナーは実の肥料となる食材を再生、ノッシュは実が落ちた時に頭の皿で受け止め、マッピーは実に寄り付く猛獣を退治。
ココは適度な毒で熟成スピードを調整し、サニーはヘアロックで実が崩れないように拘束、ゼブラはコルクボイスで他に空いた穴を塞ぐという役割分担で調理を進めた。
それでもなお時間が足りずあと一歩の所で実が地面に衝突しそうになったが、小松に宿るグルメ細胞の悪魔が調理を完了させた。
そうして完全な調理を施されたエアは、肉に近い質感と鉛のような重量、今にも動き出しそうな弾力を持つ。
一嗅ぎしただけで宇宙を見渡せる程視力が上がり、食べれば呼吸によって体内に入ってくる酸素量が増大、血流が良くなり新陳代謝も一気に活発化。数回呼吸するだけで骨折のような大怪我を治すほどに治癒力が揚がる。
さらに食べた直後なら長時間海に潜っていられたり、酸素の無い場所で数日過ごせるという。
また、グルメ細胞の悪魔の「左腕」が目覚める。
生で食べたほうが一番おいしく、火を通すと味が落ちてしまうという料理人泣かせの面がある食材だが、小松曰くまだまだ調理法の研究の余地があるとのこと。
グルメ界に入って捕獲した最初の食材であるとして、トリコのフルコースメニューのサラダに決定した。
トリコとリンの結婚式においてもそのまんま何の調理もなく出され、オゾン草と共にサラダとして提供された。
ブルーニトロとしてのエア
頭部以外が毛で覆われ、頭から生えてる毛の色が違うのが特徴。
クッキングフェス編の一龍と三虎との決闘の直後、三虎に倒すべき真の相手を告げようとした一龍に止めを刺した。
網の目のように細かく張り巡らせたハングリートングをいとも簡単にかいくぐる程の実力を見せたが、グルメ界編ではアカシアに宿る悪魔「ネオ」の調理中体力を消耗した所を食べられてしまった。
後にネオに喰われた物は体内に留まり続けている事が判明し、トリコに敗北したネオはそれらを全て吐き出したので生還したと思われる。
関連タグ
エア→ペア