概要
CV:和久井節夫
「そしてお前の命もだ! キイロアリジゴクのアルファベット作戦でな!」
第23話『キイロアリジゴク三兄弟見参!』に登場した、ダーク破壊部隊のアリジゴク型ダークロボット。タイトル通り三体で活動する兄弟ロボットである。
カラーとモチーフこそ統一されているがデザインは異なっている。なお作中ではそれぞれを区別する呼称はなかったが、1990年発売の『全怪獣怪人 下巻』では、第1キイロアリジゴク、第2キイロアリジゴク、キイロウスバカゲロウと記載している。
また2017年から順次発売された東映レトロソフビコレクションでは1号、2号、3号と名付けられた。以下の解説もそれに準ずる。
キイロアリジゴク1号
『全怪獣怪人 下巻』では第1キイロアリジゴク。三兄弟のリーダー格。シンプルにアリジゴクを巨大化させたようなデザイン。頭部にはアリジゴクの大顎を再現した巨大な角(ハサミ)がある。
角を発射する『ジゴクマシーン』という必殺技を持ち、キカイダーの体を貫くほどの威力を持つばかりか、塗られた薬品により金属を腐食させる効果も持つ。
角から電撃を発射する『アリジゴク電磁波』という技も持つ。
アリジゴクらしく砂の大穴に相手を引き込むこともできる。
キイロアリジゴク2号
『全怪獣怪人 下巻』では第2キイロアリジゴク。基本的には1号と同じフォルムだが、顔面がのっぺらぼう状になっており、背に羽根を持つ。
1号と同じくジゴクマシーン、アリジゴク電磁波を使う。
アルファベット作戦では攻撃の中核を成す。
劇場版でそれまでに登場していたダークロボットが再生された際、キイロアリジゴクとして登場したのはこの2号のみであった。
キイロアリジゴク3号
『全怪獣怪人 下巻』ではキイロウスバカゲロウ。頭部の角が無く触覚が生えており、背に羽根を持つ。アリジゴクの成長したウスバカゲロウがモチーフと思われる。
羽が生えているが飛行能力があるわけでもなく、戦闘でも特に目立った攻撃は無い。
また1号、2号が電磁エンドで倒されたのにくらべ、大車輪投げで崖に落とされて爆発というしまらない最期となっている。
作中では欧州で活動していたロボット工学の若手権威横江川ヒサハル助教授を、『将来は光明寺博士に匹敵するロボット工学者になる』と危険視したプロフェッサー・ギルにより、その婚約者加東亜矢子の殺害を命じられる。5年越しの遠距離恋愛をしていたふたりが結ばれれば、今後ますます研究に力を注ぐことになり、また亜矢子を殺害すれば日本に帰ってくることはないだろうという考えからであったが、なぜ直接に横江川助教授を狙わなかったのかは不明。
当初は1号のみだったが、キカイダーとの戦闘にて『キイロアリジゴクの成長変身を見よ!』と宣言し2号に変身。ただし直後に1号が地中から攻撃し、またその後に三体そろって現れたことから、変身というよりは入れ替わりを利用した攪乱攻撃と思われる。
最期は横江川助教授に扮したジローと亜矢子の偽結婚式に乱入。対キカイダーを想定したアルファベット作戦で襲いかかるが、実は亜矢子に女装していた服部半平により妨害されて失敗。
ならばとギルの悪魔の笛の援護を受け作戦を遂行するも、今度はその攻撃によりジローの両耳の機能を麻痺させてしまい、キカイダーに変身されてしまう。
なおも作戦を続行しようとするも、またも半平の妨害を受けたうえ、キカイダーにもたやすくかわされ、三体共々破壊されてしまった。
アルファベット作戦
キカイダー攻略の為に立案された作戦。キイロアリジゴク2号とアンドロイドマンの連携によりA号~E号からなる五つの攻撃を連続して浴びせていく。
作中ではキカイダーを一方的に攻撃し、完膚なきまでに破壊した・・・・・・と思いきや、それはキカイダーのハリボテをかぶったアンドロイドマンであった。(なお、アンドロイドマンにキカイダーの格好をさせてダークロボットの演習をしたのはこれで2回目。1回目はキンイロコウモリが行っている)
A号ダイヤ作戦
キカイダーがエアクラフトで飛行した際にダイヤの粉末を噴射。空気と共にダイヤの粉末を吸い込むませることで、エアクラフトを摩耗させ使用不能にしてしまう。
なお実戦では欲を出した半平にミニ掃除機で吸い取られてしまった。
B号超短波作戦
高出力の超短波を照射することによりキカイダー内部の金属部品が誘導電波を生じ、全身の機能を破綻させる。
なお実戦では横から現れた半平にアンテナの方向をずらされ回避されてしまった。
C号電磁石作戦
強力な電磁石でキカイダーを拘束する。実戦では使用されなかった。
D号放電作戦
アリジゴク電磁波で攻撃する。なお実戦ではキカイダーに普通に回避された。
E号フッ化水素作戦
熱したフッ化水素を吹き付けることでキカイダーの体を溶かしてしまう。
なお実戦では悪魔の笛に苦しむジローに使用したが、両耳の機能を奪い笛の音を聞こえなくしてしまうという致命的ないつものミスをやらかした。
アンドロイドマンによるテストをプロフェッサー・ギルに披露した際に『本物のキカイダーに効かなければ意味はないぞ』と忠告されるが、効かないどころか上記のように逆に援護してしまうという体たらくであった。