概要
牛(家畜系の牛を英語で言うと「Cattle」)が多くを占めた。
謎の力で地上から攫われ、UFOの中に引きずり込まれた動物は内臓と血をきれいに取り除かれてしまう。
こうした処理の終わった死体が地上で発見されることもある。
地球人たちは傷口のレーザーで切り取ったような鮮やかな切れ口を見て、その得体のしれない所業に寒気を覚えずにはいられない。
もう少し詳しく説明
キャトルミューティレーションとは、
「動物の死体が内臓や血液を失った状態で見つかる怪現象」のこと。
アブダクションは、
「宇宙人がUFOで人間や動物を連れ去る行為」のこと。
もちろん、アブダクションの後にUFO内で動物がキャトルミューティレーション状態もある。
イラスト等でだいたい再現されているのは
UFOで連れされている状態「アブダクション」されている絵が大多数である。
「キャトルミューティレーション」と「アブダクション」はあくまで別物。
アーサー・ゴールドワグ『カルト・陰謀・秘密結社大事典』(河出書房新社)236頁によれば、事件は1960年代から、報告され始め、1970年代まで、ミューティレートされた牛の近所に「ビジネススーツなど黒い服を着た人間のおっさん」が乗る「真っ黒いヘリコプター」が目撃されることになっていた。当初、それは「屠畜儀礼」の犠牲者と言われたが後に、「政府が後押しする秘密の生物戦争の実験の犠牲者」ということになった。
真相
やわらかいところからきれいに食べられてしまう。特に眼球や性器、内臓といった柔らかく食べやすい部分は真っ先に食べられる。
血は傷口から流れ落ちたり、死体の下側に溜まっていった結果、地面に染み込む。
それだけである。
動物の死体に当たり前に起こる現象だが、これで「キャトルミューティレーション」されたのと同じ状況ができあがる。
また1980年、元FBI捜査官であるケネス・M・ロメル・ジュニアが実際に死亡した家畜を荒野に放置し、観察を続けた。虫や野生動物により食べられた結果、その死体はキャトルミューティレーションに遭ったとされるものと全く同じ様子になった。
病気などではなく外傷と主張できれば保証金を求めることができる、という事情も「キャトルミューティレーション」騒動の背景にはあった。
UFO目撃談としては初期の、1897年北アメリカ、カンザス州のリーレイ(Leray)で起きた事件でも、怪しい謎の飛行船(クルーは6人で全長が90mくらい)が子供の雌牛を「赤い物質で出来たロープ」で強奪し、翌日に、拉致されたところから4~5km離れた野原で牛の足、頭、皮膚が発見されたと書かれている。当時から「未確認飛行物体は牛を強奪して惨殺」はお約束かつセットであったことがうかがえる。
なお、数年の後、掲載新聞『イェーツセンターの農民の主張』の編集の人の息子が、その事件は「報告者アレクサンダー・ハミルトンと私の父親がでっち上げたもの」と証言している。
日本では牧場自体が少ないのでUFOネタでもあまり登場しない。
twitterトレンド入り
「キャトルミューティレイションは一般人が知らない単語なので変えてください」
そう編集者に諭され、文章表現を変えさせられたという作家の大間九郎のツイートが話題を読んだ。
そのツイートをきっかけにキャトルミューティレーションやアブダクションの解説ツイートが相次いで投稿された。
言葉の意味を正しく理解できているかどうかの議論が大拡散し、きちんと意味を理解している人もいれば、中にはやはりアブダクションと混同してしまっている人や、そもそもどちらの言葉も知らないという人まで反応はさまざまあった。
そしていつの間にか「キャトルミューティレーション」がTwitterトレンド入りした。
関連イラスト
関連タグ
チュパカブラ:同じく、昔からありふれた家畜死亡事故の原因とされたUMA。キャトルミューティレーションの犯人とする説もある。
ユーテルジャン:『宇宙戦隊キュウレンジャー』に登場した、この現象自体をモチーフにした戦隊怪人。