概要
宇宙人の一種。
形態
灰色か青白い肌に華奢で小柄な体格をしている。
無表情で不気味な雰囲気が特徴的。
テレビ特番や超常現象本でよく取り上げられるタイプで、目撃証言も多いという。
単にグレイとも呼ばれるが、宇宙人としてのグレイにはリトルグレイのほかに、大きな鼻をもつラージノーズグレイもいる。
『MMR』をはじめ、漫画等ではエルフ耳のような尖った耳で描かれることもあるが、目撃者と称する人々の証言では、耳朶はないと報告されることが多い。
イメージ
現在ではこの分野に詳しくない人でも、リトルグレイやこれを基にしたデザインを見れば『宇宙人を描いたもの』と認識するのに説明は不要であり、逆に宇宙人と言われて優先的にリトルグレイを連想する人も少なくないだろう。
ある意味では『宇宙人』という概念に対し人類が抱く共有イメージといっても差し支えなく、いまや『タコ型火星人』に取って代わったといっても過言ではない(カニ型金星人は立つ瀬がなく、磯で泣き濡れているらしい)。
一部のフィクション作品はこれを逆手に取り、いかにも『宇宙人』なリトルグレイを登場させて、その正体は宇宙人ではないモノ(妖怪、怨霊、変異人間、人造人間、etc)…という展開も一つの類型になっている。
また異星人の存在を信じる人々の間でも、『リトルグレイは地球人の生体情報を基に造られたクローン体で、製造者である本物の異星人は別に存在する』という説がそれなりに支持されているようである。TVドラマ『Xファイル』にも、これを意識したエピソードがあったんだ!
リトルグレイは、それそのものを実際に目撃したというより、想像図としてデザインされたものが世間一般のイメージとして浸透し、目撃者の記憶や認識に影響を及ぼしているのではないか、という説もある。
フラットウッズモンスターやモスマンは目撃情報に基づき描きおこされた物ではあるが、再現の正確性には疑問の余地がある。
実際、『かすかな光源しかない暗闇』や、逆に『眩い逆光の中』で未知の何ものかを目撃した場合、細部のディテールや色彩を正確に認識することは難しく、リトルグレイの容姿は『おぼろげなシルエット以外何も見えなかった』という実際の記憶を上書きするのに非常に適しているともいえる。
またドキュメンタリー番組等で証言に基づく再現映像を作る際、わかりやすさ重視でリトルグレイが使用されるのも大きな要因だろう。
イメージの直接の源流は、代表的なUFOアブダクション事件「ヒル夫妻誘拐事件」(1961年)の目撃情報とされる。この事件が有名になると、同様の体験をしたと主張する人々(アブダクティー)が続出し、似たような宇宙人像を報告するようになり、現在のリトルグレイのイメージが徐々に形成されていった。こうした経緯のためか、リトルグレイには「地球人をさらって人体実験を行う宇宙人」のイメージが強い。
現在のリトルグレイ像を決定的なものにしたのは、1977年の大ヒット映画『未知との遭遇』や、1987年にアメリカで出版された『Communion: A True Story』の表紙イラストといわれている。
また進化論において、現生人類は類人猿の幼形成熟(neoteny)とする説があり、より進化した未来人は現生人類の乳児もしくは胎児に近い形態になる…という解釈に基づくデザインとも言われる(2001年宇宙の旅も参照)。
リトルグレイ型キャラクター
うちゅう人田中太郎になるとリトルグレイ型と呼べるかどうか微妙。
- イギリス・アメリカのSFコメディ映画「宇宙人ポール」の宇宙人(ポール)
逆に宇宙人以外では、チュパカブラ等のUMAのイメージがリトルグレイに似ることがある。
PAPUWAには両方まとめて登場していた。