概要
「Project G.A.」第1弾のアニメ版は2001年から2004年まで4度に渡ってシリーズ放送された。1期、3期以外の2シリーズはぶっちゃけると、つなぎ番組。4作ともマッドハウス制作。
ゲームのシナリオができていなかったことと、与えられた放送枠(当時ブロッコリーが持っていたCSのアニメ枠)がOPとEDを除けばわずか10分強の尺だったこと、監督の「もっとバカになってください」というスタッフへの発言(『エンジェル隊お仕事ファイル2』)により、別作品レベルではっちゃけた内容へと改変された。よってアニメとゲームではキャラが誇張抜きでまったく異なるうえ、アニメオリジナルキャラも多数登場する。しかしこのアニメ版、これだけ好き勝手やっておきながら、シュールかつダイナミックなギャグから大好評を博した。
ブロッコリー側の公式見解では「アニメはゲームの半年前の物語」としているが、矛盾も多いため(後述)、はっきり言えばアニメ版とゲーム(原作)版は一種のパラレルワールドであると考えた方が良い。
第2弾『ギャラクシーエンジェルⅡ』のアニメ版は、『ギャラクシーエンジェる~ん』のタイトルで2006年に放送された。
2021年、令和となりでじこが再始動という中でギャラクシーエンジェルは……という声もあったのだが、7月にはJCOMの『アニおび』枠で放送される事になった。テレビ未放送だった第26話に関しても放送された。
1期
2001年4月8日から9月29日までアニマックス「ゲーマーズエクスプレス」枠内で放送された。全24話(未放送分を含め合計26話)。2001年の作品だが、セル画・フィルム撮影での製作である。(尤も、当時はまだセルアニメはそれなりにあったが)
主題歌
- オープニングテーマ
「ギャラクシー★Bang!Bang!」
作詞:田辺智沙 / 作曲・編曲:和泉一弥 / 歌:エンジェル隊
- エンディングテーマ
「ホロスコープ・ラプソディ」
作詞:田辺智沙 / 作曲・編曲:七瀬光 / 歌:エンジェル隊
各話リスト
話数 | サブタイトル |
---|---|
第1話 | リゾート風幸運包みエンジェル仕立て |
第2話 | ギャンブルポワレ ミルフィーユソース |
第3話 | アステロイドの拾い物炒めヴァニラ風味 |
第4話 | 産地直送エンジェルの盛り合わせ |
第5話 | 廃校のテリーヌ思い出仕込み海賊風 |
第6話 | フォルテの遺跡煮込みトラブル漬け |
第7話 | 遊園地名物にわとりコンポートミント添え |
第8話 | 天然ミルフィーユの査察あんかけ |
第9話 | ロストテクノロジーのローストビーフ |
第10話 | 恋の小籠包ルージュ風味 |
第11話 | 包帯巻き銃弾散らし寿司 |
第12話 | ベースボールとネグリジェのグラッセ |
第13話 | 大誘拐満漢全席 |
第14話 | Downtown Soulfood ODEN |
第15話 | 落としモノぽとふ |
第16話 | グリル・ド・箱入りムスメ |
第17話 | エンジェル缶詰めほうとう付き |
第18話 | サルのサルベージコンボ |
第19話 | エンジェルキッス・ガトー・デ・ミルフィーユ |
第20話 | 特盛サバイバル定食 |
第21話 | デコピザ(TV未放送) |
第22話 | 看板娘特製秘密の包み焼き |
第23話 | 闇鍋お笑いペッパー |
第24話 | 激盛ミサイル丼もっこり涙味 |
第25話 | 堕天使の暗黒宇宙茶漬け |
第26話 | スキヤキ弁当五人前(TV未放送) |
2期
2002年2月3日から3月31日までテレビ大阪他で放送された。全9回・全18話及び未放送話1話(第19話)。映像ソフトでのタイトルは『ギャラクシーエンジェルZ』。
このシリーズから全編デジタル彩色での製作に移行し、30分枠での放送になったことから1回で2話放送の構成になった。
第2期の制作は当初から決まっており元々は1期同様アニマックスで放送予定だったが、『CosmicBatonGirlコメットさん☆』の打ち切りにより、先述のとおりつなぎ番組という形で地上波進出。話数が少ないのはそのため。
日曜日の朝からの放送のため、蘭花とフォルテのコスチュームデザインが露出度の低いものに変更されている。
第5話(第3回)の「想い出激走八宝菜」で『風雲!たけし城』ネタが使われて以降、パロディエピソードが恒例となる。
主題歌
- オープニングテーマ
「夢見たい★ANGEL隊」
作詞:田辺智沙 / 作曲:平間あきひこ / 編曲:南良樹 / 歌:エンジェル隊
- エンディングテーマ
「はっぴぃ・くえすちょん」
作詞:田辺智沙 / 作曲・編曲:和泉一弥 / 歌:エンジェル隊
3期
2002年10月6日から2003年3月30日にテレビ大阪他で放送された。全26回全51話及び未放送話2話(第52話・第53話)、及び2003年12月21日にテレビ大阪他で放送された特番2話(第54話・第55話)、計55話。映像ソフトでのタイトルは第1回第1話 - 第13回第26話が『ギャラクシーエンジェルA(エース)』、第14回第27話 - 第26回第51話が『ギャラクシーエンジェルAA(ダブルエース)』、第54話・第55話が『ギャラクシーエンジェルS』。
低年齢層や女性のファンを意識しドラマCDに登場したペイロー兄弟(マリブ・ペイロー、ココモ・ペイロー)がツインスター隊としてアニメ初登場、これに伴いアニメオリジナルの新キャラクター、メアリー少佐も加わった。
主題歌
- オープニングテーマ
「ギャラクシー☆ばばんがBang!」(第1 - 14回)
作詞:田辺智沙 / 作曲:和泉一弥 / 編曲:金井江右、南良樹 / 歌:エンジェル隊(第14回のみ堀江美都子とエンジェル'03名義)
「エンジェル★うっきー」(第15 - 26回、スペシャル、ミュージックコレクション収録話)
作詞:田辺智沙 / 作曲・編曲:HULK / 歌:エンジェル隊
- エンディングテーマ
「エンジェルわっしょい!」(第1 - 14回)
作詞:江幡育子 / 作曲・編曲:HULK / 歌:エンジェル隊
「ドタバタ☆エンジェループ」(第15 - 25回、スペシャル、ミュージックコレクション収録話)
作詞:江幡育子 / 作曲・編曲:金井江右 / 歌:エンジェル隊
4期
2004年7月8日から2004年9月30日までテレビ大阪・テレビ東京で放送された。全13回全26話。映像ソフトでのタイトルは『ギャラクシーエンジェルX』。
シリーズ構成の井上敏樹以外の脚本家メンバーが多く入れ替えられた(3期まで参加していた玉井☆豪は2エピソード、小林靖子は1エピソードのみの執筆)。2期と同様、つなぎ番組。プロデューサーの里見哲朗によれば、第4期は当初制作しない予定だったそうだ。
このシリーズで深夜枠に戻り、烏丸ちとせがアニメ初登場したが本作がゲーム版・ゲーム版第2作『Moonlit Lovers』が発売された後で放送されたため、ちとせの性格がゲームと対極的なものになっていたことで批判が多かった。
これが原因なのかは不明だが、結果的に本作をもってギャラクシーエンジェルのアニメ版は最後になり、ギャラクシーエンジェルⅡに移行した。
主題歌
- オープニングテーマ
「エンジェル★ろっけんろー」
作詞:田辺智沙 / 作曲・編曲:飯塚昌明 / 歌:エンジェル隊
- エンディングテーマ
「Jelly Beans」(第1回 - 第12回)
作詞:田辺智沙 / 作曲・編曲:金井江右 / 歌:ミルフィーユ・桜葉(新谷良子)&烏丸ちとせ(後藤沙緒里)
「FINAL FLIGHT」(第13回)
作詞:ゆうまお / 作曲・編曲:金井江右 / 歌:エンジェル隊
矛盾点
アニメ版と原作版の矛盾点は以下の点が挙げられる。
※井上キャラも参照のこと。
- 各キャラクターの性格
- タクト・マイヤーズ及びレスター・クールダラスら原作版のキャラクターが一切登場しない。(ただし、ミント・ブラマンシュの父のみ例外。)
- ウォルコット・O・ヒューイやノーマッド、前述のメアリー少佐やペイロー兄弟といったアニメ版登場サブキャラクターが一切ゲーム版では登場しない。
- ミルフィーユと蘭花の初対面時期(原作版はミルフィーユ・蘭花はともに軍士官学校の同期、アニメ版は蘭花は軍士官学校生・ミルフィーユは軍属ウェイトレスだった。)
- 紋章機の設定で、ミルフィーユ駆る「ラッキースター」は、原作版では最初に発見されたプロトタイプ、アニメ版では最新鋭機。
余談
- アニメ第2期と第3期は小学館が発行している幼児向け雑誌の「幼稚園」に連載されていた時期があった。今だとかなり信じられない話だろうが、これに関しては前番組の『CosmicBatonGirlコメットさん☆』が打ち切りになった事により本雑誌に掲載されている女児向け作品が減少した為、急遽女児向けとして連載されたという理由である。他に考えられる理由としては、当時、放送していた小学館の女児向け作品が『とっとこハム太郎』と『Dr.リンにきいてみて!』しかなかった事に加え、他に女児向けとして掲載出来るような他社の作品がなかった事も理由の一つではないのかとも言われている。ノリもミルフィーユがランプの魔人に願いを叶えてもらったり、サンタクロースを泥棒と勘違いしたりと如何にも女児向けといった展開が多かった。(当時のブロッコリー社長・木谷高明は第2期・第3期を子供向け作品として制作しているつもりであったためと発言している。)
- 1期第21話「デコピザ」と2期第19話「硝煙と紫煙のカスレ」が未放映なのは、前者は直前に発生した歌舞伎町ビル火災事件の影響、後者は飲酒や喫煙の描写があり日曜朝に放送するのはマズいと判断されたため。
- 會川昇や伊藤和典にも参加オファーがあったが実現しなかった。
関連タグ
探偵オペラミルキィホームズ:「GAの再来」といわれるアニメ。
暴太郎戦隊ドンブラザーズ:2022年のスーパー戦隊でシリーズ構成繋がり。また2期と3期からちょうど20年後の作品となる。