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グラウ・ベア

ぐらうべあ

『機動警察パトレイバー』シリーズに登場するレイバー(ロボット)の一種である。
目次 [非表示]

藤岡組長「喧嘩しとったレイバー2台。わしが片づけときました。」

藤岡組長「こんなもんわざわざ姉さんの手ぇをわずらわすまでもない。どうぞまかしてくんなはれ。」


概要

機動警察パトレイバー』に登場するレイバーの内の一機種。

注)「機動警察パトレイバー」はメディアミックス作品の為、作中での描写、設定資料全集、ムック、雑誌によって設定の相違点が非常に多い事にご注意下さい。



データ

機体名グラウ・ベア
制式名称TYPE5Q/2C
開発メーカーシャフト・エンタープライズ・ヨーロッパ
全高7.10m
全幅4.35m
全装備重量7.25t
最大起重4.10t
最小回転半径5.00m
装甲材質高張力スチール
装備No Data
主な乗員SEE社員、武器商人、藤岡組長、大那組組長、他
パトレイバー30周年その11 グラウ・ベア

機体について

企業連合体「シャフト・エンタープライズ・ヨーロッパ(SEE)」の傘下企業「シャフト重工」から分化した「シャフト・レイバーズ」が開発。

製造は西ドイツで行われ、1997年10月に発売開始された重機動汎用レイバー

制式名称(型式番号)は<TYPE5Q/2C>。

機体名は「グラウ・ベア」。または「グラウベア」。一部の資料やゲームでは「クラウベア」と表記されることもある。

グラウ・ベアとはドイツ語で灰色の熊という意味。(おそらく英名「グリズリー(Grizzly)」→日本名「ハイイログマ」→ドイツ語へ直訳グラウ(灰色)ベア(熊)だろう)

メカデザインは出渕裕


シャフトエンタープライズ・ヨーロッパ(以下SEE)が開発した、作業用ながら強力なパワーと装甲を誇る重汎用レイバー。西欧では一般作業の他に、警備にも使用されている。従来の作業用レイバーとは一線を画したパワーを有するこの機体は大規模開発に効果を発揮した。


SEE版アスカとでも言うべき立ち位置の、第二世代レイバーにあたる。

SEE初の2脚レイバー「TYPE4」を発展させた機種で、TYPE5から安全性の高い密閉型コックピットを採用。ボディの重心を低く抑えたため、大出力マニピュレーターの装備が可能となった。警備用としても十分対応できる高張力スチール装甲を持つのも特長。


SEEはTYPE1からTYPE4までは売り上げは芳しくなかったものの、ヨーロッパとアメリカで地道にシェアを広げていたことが功を奏したグラウ・ベアは、SEE製レイバーとして初めて大ヒット商品となり普及した。グラウ・ベアの設計データ、蓄積した運用データはTYPE-7「ブロッケン」の開発へ生かされることになった。


しかし性能は優秀なのだが、日本製の作業用レイバーに比べて価格が高かった。特に後述のOSの互換性が無いという致命的な問題もあり、日本市場ではあまり流通していないらしい。

企業の導入数は不明だが、個人輸入に限れば1999年の春にようやく2機が初めて輸入された。


機体形状はずんぐりとした、立ち上がったクマのような体型。腕は太く地に着きそうなほど長い。指は三本爪。足は前後に分かれたハイヒールのようになっている。

脚部は一見すると逆関節にも見えるようなデザインだが、実際は人間と同じ膝を上げる通常の歩行動作である。かと思えば、場面によっては逆方向に関節を曲げて立っていることが偶にあるなど、設定がやや安定していない。(関係あるか不明だが、パトレイバーのメカデザインはスポンサーの意向で、逆関節レイバーはなるべく人型に近づけるようにと設定変更指示があったとかなかったとか・・・)


胸部は車風のデザインでヘドライトがある。操縦席は頭部にあり、後頭部にスライドハッチがある。頭部は可動しないものの、カメラアイはブロックごとレール移動する。カメラアイを180°旋回させることにより、広視界を得ることが可能。


やや力任せなものの格闘も強力で、打撃で作業用レイバー2台を無傷で容易くスクラップにできる。ショルダータックルが決め技で、レイバーを弾き飛ばし、家屋なら突き破る威力がある。ゲームボーイ版「機動警察パトレイバー 狙われた街 1990」ではマシンガンを装備している。


シャフトの悩みと闇

日本のレイバーメイカーは共通の基本OSであるLOS(レイバー・オペレーティング・システム)を使用しており機体を乗り換えても個人設定や蓄積データを流用できる。操縦は機種ごとに違いがあるとはいえ、システム面が全機種共通な点は使用者にとって大変助かることで機体を乗り換えもスムーズに行えれた。


しかし、シャフトは自社開発のOSを使用。日本製OSとのデータ互換性がなく、ユーザーが乗り換えようとしても蓄積した動作データを活用できない。(データ変換ソフトはあるが特許の関係で販売不可)。それが日本市場進出への大きな足かせとなった。

さらに世界のレイバーの過半数が稼働する日本へ進出できないことから作業用レイバー運用データの収集能力も劣り軍用以上に様々なデータを収集できる警察用レイバー分野も参入できなかった。

アメリカで発足した警察レイバー隊は日本製(零式イングラムニューアスカ)が採用された。中東産油国オアシスに発足予定のレイバー隊もイングラムを導入希望しているなど警察用レイバーのシェアを埋められつつある。

(その他イギリス警察は日本企業の技術提供を受ける予定で、第三世界の武装警察にはクラブマン・ハイレッグが採用されている。)


そんな中、SEEには非合法な方法で運用データを収集している疑惑がある。

各国のテロリスト、犯罪組織や密輸組織では何故かSEE製レイバーがよく使われる。

パトレイバー30周年その43 ブロッケンパトレイバー30周年その78 イーゴII

アニメ、漫画には民間貨物船に偽装した、レイバー運搬、組み立て、整備が可能な工作船が複数登場している。

ちなみに関連は不明だが、日本で活動する環境テロリスト達には出所不明の資金源があることが指摘されていて、軍用レイバーや違法改造レイバーなどをどこからか入手している。

日本ではイングラムが狙われてると思われる事件も頻発していてその際も必ずSEE製レイバーが出現している。イングラムは篠原レイバーの運用データの集大成で、さらに警察として多種多様な経験を積み、乗員が仕込んだ行動パターンが学習されている。シャフト・エンタープライズ・ジャパン内海課長の目的の中の一つはイングラムの起動ディスクであった。しかし内海課長は徐々に暴走していき、グリフォンとイングラムを戦わせること自体が目的となっていくのであった。


劇中における描写

初期OVA版

第7話「特車隊 北へ」に登場。

SEEは日本の東京レイバーショウにかこつけて軍用レイバー「ブロッケン」を密輸、しかし輸送中にトレーラーを盗まれた。密輸の証拠を隠蔽するために、2機のグラウ・ベアを秘密裏に差し向けた。しかし警察に軍用レイバーを輸送していることが発覚し、グラウ・ベア自身も通報されたことから作戦変更。表向きは警察に協力を申し出ることで、堂々と盗難犯を襲撃し始めた。

SEE不正の証拠であるブロッケンと盗難犯を守るため、特車二課は間に割り込みグラウ・ベアに対してわざと高圧的に対応して攻撃を誘った。最後はイングラムとブロッケンの連係プレーによって倒された。


TVアニメ版

第31話「雨の惨劇」では展示物として登場。

第18話「スキスキ野明先輩」に登場。

武器商人「張」の部下「劉」はアイドル松本加奈と間違って泉野明を誘拐、開放条件にイングラムとの交換を指定した。

太田功はイングラムで強引に飛び込んで、張を捕まえようとしたが護衛のグラウ・ベアが突進してきた。グラウ・ベアはイングラム2号機を吹き飛ばし組み付いて大パワーで押さ込むも、イングラム1号機に乗った松本加奈の射撃で撃破された。


第22話「花とレイバー」に登場。

暴力団花藤組の藤岡奈保矢組長のコレクションとして購入された。

泉野明のアドバイスで操縦技術を学び、無線傍受することで警察に先回りしてレイバー事件を解決するようになる。それを大那組組長に自慢して対立、犯罪レイバーそっちのけでグラウ・ベア同士で喧嘩を始める。

一旦は泉野明が仲裁するも、収まらずにレイバーを使った暴力団抗争に発展。言うこと聞かずに暴れる両者に珍しくぶち切れた泉野明は連続攻撃で叩きのめした。その後、両組長はレイバーというあまりにも規模の大きな戦いになってしまったことを反省し、レイバーの起動ディスクを特車二課に預けることになった。


巨影都市

プレイステーション4ゲーム「巨影都市」stage04「忍び込み奪う影」に登場。

おそらくTVアニメ第6話「ザ・タワーSOS」を下地にしたストーリーとなっている。過激環境保護団体NKXがクンシラン建設の重要書類を盗むために使用した。

グラウ・ベアはイベリスタワービルの屋上にヘリコプターで運ばれ、上層階から中層まで吹き抜けを通って破壊しながら侵入、書類の入った金庫を強奪した。

怪獣やウルトラマン達に比べればレイバーは小さいのだが、逃げ場のない建物内でプレイヤー相手に至近距離で暴れまわり、大パワーで壁を破壊し、瓦礫を押しのけながら人間に突進してくるなどそれなりに迫力がある。なお他の巨影と違ってレイバーは「影」ではなく、作中世界に元から存在していたものとされている。


バリエーション

グラウ・ベア(藤岡機)

パトレイバー30周年その56 グラウ・ベア

暴力団花藤組の藤岡組長が個人輸入したグラウ・ベア。カラーは赤銅色。

特に改造などはされておらず基本形状は一般機と同じ。それでも基本性能が優秀なため、レイバー初心者の藤岡組長でも喧嘩する作業用レイバー2機を容易く破壊する成果を上げている。



グラウ・ベア-カスタム-(大那機)

パトレイバー30周年その57 グラウ・ベア(大那組カスタム)

暴力団大那組組長が個人輸入してカスタム化したグラウ・ベア。

グラウ・ベアを悪趣味な金色に塗って角をつけた機体。おまけに左肩には桜吹雪の刺青風のペイントがされている。通常機価格の実に5倍もの改装費がかかっており、色だけでなく形状や機能が一部異なる。

グラウ・ベアの特徴でもあった可動式カメラアイは頭部装甲内に収められているため外からは見えなくなっている。胸部にドイツ戦車風の装甲カバーのついた大型ヘッドライトが追加されている。肩にあったスリット(吸気口?)と脚部スリットは塞がれている。背中の排気口スリットも大きて枚数が少なくなっている。

ただ色を変えただけでなく、防御力を中心に強化が施され、機体形状の変更点も多くて、じっくり見るとなかなか面白い機体となっている。


グラウ・ベア(巨影都市)

テロリスト、消防、警察、起動する人型作業機

基本形状は一般機と同じ。青いカラーリングであることが強調されている。

脚部の動作はアニメと違って逆関節式となっており、両足を揃えて高く跳躍することが可能となっている。

操縦者の腕がいいのか、人を傷つけないように掴む、建物吹き抜けを片腕で金庫を抱えながら下っていくなど意外に器用である。



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