機体データ
型式番号 | MAN-05 |
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所属 | ジオン公国軍 |
生産形態 | 試作機 |
全高 | 60.0m |
本体重量 | 850.0t |
全備重量 | 1,850.0t |
出力 | 175,000kw |
推力 | 550,000kg |
武装 | 有線ヘッドビーム、ヴァリアブル・メガ・ランチャー、拡散メガ粒子砲×32、有線アンカーレッグ、対空ミサイル×3 |
特殊装備 | ステルスシステム |
追加装備 | アルティメット細胞 |
機体説明
一年戦争末期にジオン軍が計画した決戦用重MA。対艦戦闘を想定しているのか、戦艦を容易に撃沈しうる絶大な火力を有している。カラーリングは緑を基本色としている。
名前の由来はロシア語の「雷鳴」を意味する『グロム』とロシアにある宮殿『クレムリン』の造語。
計画通りに完成していれば当時存在していたあらゆる機動兵器を圧倒する性能になる筈だったが、劣勢に追い込まれる戦況に加え、その性能要求の高さを当時の技術水準で満たすのは無理があった。そうして設計が難航したまま一年戦争は終結、本機のデータおよび関連書類は機密保持のために破棄されてしまい、幻に終わってしまった。
だが、これはあくまでも過去の設定である(理由は後述)。
巨躯をカバーするために、Iフィールドジェネレーターの搭載でバリアを展開させる案も検討されていたとされる。
元ネタは富野監督がガンダム制作時に草案として書いていた通称「トミノメモ」。制作されなかった44話から52話の構想、その中にグロムリンの名前がある。
戦闘形態
グロムリンの基本形態で、有線で繋がっている鳥の頭のようなセンサーヘッドを展開し、突き出た一本足の可動式スラスターと異形なものとなっている。
機体下部に搭載された可動式スラスターによって、大型MAでありながら良好な運動性を誇る。
巡航形態
センサーヘッドを本体前面に、機体下部の可動式スラスターを機体後部に畳んで固定した形態。高機動MAに匹敵するほどの機動性を発揮出来る。
武装
有線ヘッドビーム
機体上部にある有線式の攻撃端末センサーヘッドに搭載されたメガ粒子砲。
有線アンカーレッグ
機体下部に搭載された格闘兵装。有線での射出が可能。
ヴァリアブル・メガ・ランチャー
機体側部に搭載されたメガ粒子砲。砲は2門あり、それぞれが可動式のため射角は広い。
拡散メガ粒子砲
機体側部に搭載されたメガ粒子砲。砲は32門あり、対空装備としてヴァリアブル・メガ・ランチャーの周囲を囲うように配置されている。
対空ミサイル
有線アンカーレッグに搭載された実弾兵装。
バリエーション
グロムリンⅡ
ゲーム『SDガンダム GGENERATION GATHER BEAT2』に登場、同作のラスボス。形式番号は『MAN-05-2』。
アクシズに逃亡したジオン公国軍残党がグロムリンの設計データを基に開発した超大型MA。
RFグロムリンⅡ
公式マンガ作品『機動戦士ガンダムF90FF』に登場。形式番号は『OMA-05-2RFN』。
乗機のグロムリンⅡにビグ・ザウーラのようなものが混ざった外見であり、ネオ・ジオン残党「レガシィ」が運用した。
対艦級Iフィールドジェネレーターやネオサイコミュシステムのプロトタイプを搭載している。
グロムリン・フォズィル
ゲーム『SDガンダム GGENERATION ADVANCE』に登場、同作のラスボス。形式番号は『MAN-05B』。
巡航形態のグロムリンをコアユニットとして、外装型の追加ユニットを取り付けたMA。
外部作品
Gジェネレーションシリーズ
SDガンダム GGENERATION GATHER BEAT
シリーズ初登場。ギレン・ザビによって開発され、ア・バオア・クー戦におけるラスボスとして立ち塞がる。
ソーラー・レイの代用とばかりにヴァリアブル・メガ・ランチャーの一撃で、レビル将軍の艦隊とデギン公王の艦隊を消滅させた。その後は、ギレン・ザビの旗艦ドロスの撃破と同時に投入されて立ち塞がる。フロスト兄弟の歪んだ野望を果たすために、ジオン軍にて完成させたアルティメット細胞が搭載されている上、自律機能を持つ3機のアプラサスⅢに攻撃司令を送る母機としての役割も持つ。
以降のGATHER BEAT系列においてグロムリンの系列機が登場する際は、ラストバトルで初投入される上、同様の再生能力が持たされている。
トムクリエイト系列だが、『GATHER BEAT』出典で登場している。ビグ・ザムから開発可能になっている。宇宙世紀の世界観に設定を擦り合わせたのか、同作以降の作品では再生能力を持たない。
SDガンダム GGENERATION ADVANCE
ギニアスによって開発されたアプサラスを超えるMAとして登場。ソロモン戦ではドズル・ザビがビグ・ザムの代わりに搭乗している。上記の『F』で、ビグ・ザムから開発可能になっているのを意識したのだろうか?(なお、ビグ・ザムの量産化は目処が立ったにもかかわらず、突如となって頓挫されてしまったので未登場に終わっている。)
同作では、グロムリン・フォズィルのプロトタイプと言う位置付けのため、終盤では量産されてグロムリン・フォズィルの随伴機で複数が運用されるなど前座と言う印象が強い。
機動戦士ガンダム カタナ
まさかの漫画作品で登場。
月面のジオン残党軍を率いる、元フラナガン機関研究員のアンリ博士によって秘匿されていた。
0084年、シャア帰還の情報に呼応して月面ジオン残党を糾合及びグラナダを奪還、もしくは蹂躙するために起動され、半地球連邦組織『シン・フェデラル』と交戦して撃破されている。
なおアンリ博士は生還した。
『俺たち愚連隊』と同じ世界観の『カタナ』は、ファンの間では公式かどうかも怪しいとまで言われていたが(漫画作品あるある)、上記のF90FFがRFグロムリンⅡを出し、更には関連作品『月刊モビルマシーン』のRFグロムリンⅡ解説文にてグロムリンⅡの設定が掘り下げられたことで、晴れてグロムリンは実質的に公式時空で完成していたこととなった。(グロムリンが完成して無ければ、後継機であるグロムリンⅡの開発計画が立ち上がる事は無い。)