概要
2016年に始動の、オッドエンタテインメントが手掛けるメディアミックスプロジェクト。正式タイトルは「ゲキドル ACTIDOL PROJECT」。
関谷あさみがキャラクター原案を手掛けるほか、関谷執筆による漫画『ゲキドル アライヴ』が『電撃マオウ』(KADOKAWA)にて2017年2月号から連載されている(現在は休載中)。
このコミカライズ版は、時系列的には各登場人物の前日譚に当たる。
2021年冬アニメと言う格好で、フッズエンタテインメントによるテレビアニメがAT-Xに加えてBSフジにて放送されたほか、2021年3月には舞台版の「ゲキドル the STAGE」が、東京都新宿区のシアターサンモールにて上演された。
なお、地上波での放送が一切なかった(TOKYOMXですら放送しなかった)、異例のテレビアニメ作品であった。
タイトルからしてアイドルものを連想しがちだが、アイドル要素もあるにはあるが基本は舞台アニメである。
その中にポストアポカリプス、SF、ホラー、サスペンス、百合がちりばめられた非常に難解かつ不穏をあおるようなストーリーが特徴。
スタッフ(アニメ版)
原作・シリーズ構成 | ゲキドル製作委員会 |
---|---|
チーフライター | 大知慶一郎 |
キャラクター原案 | 関谷あさみ |
キャラクターデザイン・総作画監督 | 横田拓己 |
メカデザイン | 今門卓也 |
音響監督 | 本山哲 |
音楽 | Prhythm/epx |
監督 | 上田繁 |
制作 | フッズエンタテインメント |
主題歌(アニメ版)
名義は放映テロップ準拠。
オープニングテーマ
前期OPと後半OPでは、アニメーションが一部変更されている。
- 「ゲキドル!」(第1話 - 第6話)
作詞 - 中土寛子
作曲・編曲 - 中土智博
歌 - 守野せりあ(CV:赤尾ひかる)、各務あいり(CV:持田千妃来)、中村繭璃(CV:佐藤亜美菜)、浅葱晃(CV:山本希望)、藤田愛美(CV:髙野麻美)、山本和春(CV:秋吉あや)
- 「時の翼 Chrono Geizer」(第7話 - )
作詞 - ゲキドル製作委員会
作曲・編曲 - BlowBlackNotes
歌 - 守野せりあ(CV:赤尾ひかる)、各務あいり(CV:持田千妃来)、中村繭璃(CV:佐藤亜美菜)、浅葱晃(CV:山本希望)、藤田愛美(CV:髙野麻美)、山本和春(CV:秋吉あや)
エンディングテーマ
アニメーションは、それぞれの歌い手に合わせたものが、各々使用されている。
- 「キズナ」(第1話 - 第3話)
作詞・作曲・編曲 - Uno Blaqlo
歌 - 各務あいり(CV:持田千妃来)
- 「制服 DOLL」(第4話 - 第6話)
作詞・作曲・編曲 - Uno Blaqlo
歌 - アリス(CV:M・A・O)
- 「トーキョーロンリーガール」(第7話 - 第9話)
作詞・作曲・編曲 - Uno Blaqlo
歌 - 雛咲いずみ(CV:諏訪彩花)
- 「ダンデライオンガール」(第10話 - )
作詞 - ゲキドル製作委員会
作曲 - 橋本あきら
編曲 - BlowBackNotes
歌 - 守野せりあ(CV:赤尾ひかる)
挿入歌
- 第1話「まなつの銀河に雪のふるほし」
作詞 - 麻草郁
作曲 - Prhythm/epx
編曲 - 神津裕之
歌 - 各務あいり(CV:持田千妃来)、浅葱晃(CV:山本希望)、藤田愛美(CV:髙野麻美)
- 第3話「アクトレスガール」
作詞 - ゲキドル製作委員会
作曲 - Prhythm/epx
編曲 - 神津裕之
歌 - 各務あいり(CV:持田千妃来)、浅葱晃(CV:山本希望)、藤田愛美(CV:髙野麻美)
- 第5話「アリスインデットリースクール」
作詞 - 麻草郁
作曲 - ゲキドル製作委員会
編曲 - 神津裕之
歌 - 守野せりあ(CV:赤尾ひかる)、各務あいり(CV:持田千妃来)、中村繭璃(CV:佐藤亜美菜)、浅葱晃(CV:山本希望)、藤田愛美(CV:髙野麻美)、山本和春(CV:秋吉あや)
- 第6話「ポーズボタン」
作詞 - 麻草郁
作曲 - Prhythm/epx
編曲 - 神津裕之
歌 - 守野せりあ(CV:赤尾ひかる)、各務あいり(CV:持田千妃来)
- 第8話「光よ君へ!」
作詞・作曲・編曲 - T.Leo
歌 - 守野せりあ(CV:赤尾ひかる)、各務あいり(CV:持田千妃来)
あらすじ
原因不明の災害、「世界同時都市消失」から5年ーーー
高校生の守野せりあは、クラスメートに誘われ、スーパーマテリアルシアター(SMT)のシアトリカルマテリアルシステムを用いた演劇を観に行くことに。
そこで彼女は、SMTのトップスター、雛咲いずみの演技に魅了される。
そんないずみに憧れを抱いたせりあは、自分も演劇をしたいと思い立ち、いずみがかつて所属していた、アリスインシアターに入団することになる。
そこで、雛咲いずみとペアを組んでいたという、団員の各務あいりと出会い…。
世界観
「世界同時都市消失」から5年、復興は遅々として進まず、人々の傷もまだ癒えてはいない。
また、災害の影響による、不安定な電力供給による停電も頻発、オーロラの発生による電波障害なども復興に影を落としていた。
そんな中で、シアトリカルマテリアルシステムを用いた演劇が、人々の希望として、にわかにセンセーションを起こしている。
作中用語
シアトリカルマテリアルシステム
3Dホログラムで繰り出される演劇表現。略称は「シアステ」。
かなり大掛かりな機器が用いられ、かなり電気を食うため、操作を誤るとブレーカーが落ちることもある。
スーパーマテリアルシアター(SMT)が、これを大々的に展開しているが、あいり曰く、本来はアリスインシアターのオリジナルであり、SMT側はこれを丸パクリしたもの。
しかし、このシステムの一部である「アクトドール」までは真似ることは出来なかった。
また、他にもこれを真似たものがいくつかあるが、3Dホログラムを使うのは同じではあるものの、役者の質がよくないものが多いらしい。
世界同時都市消失
5年前に起きた原因不明の災害。
地震のような揺れと謎の発光のあと、世界各地の都市の一角が巨大な穴となり消失した。
都市部に顕著であり、特に、東京では、池袋一帯で発生した都市消失が、大きな被害をもたらし、「池袋ロスト」と呼ばれている。せりあは、このとき池袋に買い物に行っていた、両親と妹のありすを失った(奇しくも、この日はせりあとありすの誕生日であった)。
その後、政府により復興が進められているが、この災害の影響と思われる、オーロラが発生し、電波障害を起こしており、携帯電話などが繋がらないなど、社会に大きな影を落としている。
登場人物
特記がなければ、キャストの表記順は、アニメ版CV、舞台版キャストである(CVはアニメ版、演は舞台版キャスト)。
アリスインシアター
主人公が所属する小劇団で、物語の主な舞台。
- 守野せりあ(CV:赤尾ひかる、演:小山百代)
- 各務あいり(CV、演:持田千妃来)
- 榊原かをる(CV:花澤香菜、演:遠藤瑠香)
- ドール(CV:M・A・O、演:伊藤優衣)
- 浅葱晃(CV:山本希望、演:長尾しおり)
- 藤田愛美(CV:髙野麻美、演:野田真実)
- 山本和春(CV:秋吉あや、演:髙橋果鈴)
- 中村繭璃(CV:佐藤亜美菜、演:一村すみれ)
スーパーマテリアルシアター
シアトリカルマテリアルシステムを売りにした大劇団。
テレビなどを通じて、世間の耳目を集めている。
- 雛咲いずみ(CV:諏訪彩花、演:松岡ななせ)
- 日向智子(CV:水橋かおり、演:渡邉幸愛)
- 吉良葵(演:長島光那)
- 沢田奈々子(演:結那)
- 岬のどか(演:相原希美)
- 若島津のぞみ(演:うちだなな)
- 沢木美帆(演:福島愛)
- 竹崎宏和(CV:鳥海浩輔)
樋口真琴とその取り巻き
その他
サブタイトル
各サブタイトルは、戯曲のタイトル、またはタイトルをもじったものが使われている。
話数 | サブタイトル | 由来 |
---|---|---|
Stage.1 | 芝居 | 芝居(サミュエル・ベケット) |
Stage.2 | 欲望という名の劇場 | 欲望という名の電車(テネシー・ウィリアムズ) |
Stage.3 | アイリを待ちながら | ゴドーを待ちながら(テネシー・ウィリアムズ) |
Stage.4 | バースディ・パーティー | バースデイ・パーティー(ハロルド・ピンター) |
Stage.5 | 桜の園 | 桜の園(アントン・チェーホフ) |
Stage.6 | 人形の家 | 人形の家(ヘンリック・イプセン) |
Stage.7 | から騒ぎ | 空騒ぎ(ウィリアム・シェイクスピア) |
Stage.8 | 何が彼女をそうさせたか | 何が彼女をさうさせたか(藤森成吉) |
Stage.9 | 生ける屍 | 生ける屍(レイ・トルストイ) |
Stage.10 | 世界の創造とその他の事 | 世界の創造とその他の仕事(アーサー・ミラー) |
Stage.11 | わたしたち死んだものが目覚めたら | わたしたち死んだものが目覚めたら(ヘンリック・イプセン) |
Stage.12 | 終わりよければ全てよし | 終わりよければ全てよし(ウィリアム・シェイクスピア) |
関連タグ
消滅都市…作中で出てくる現象、「ロスト」が「世界同時都市消失」とよく似ている。また、ヒロイン役で、かをる役の花澤香菜が出演している。
ひなこのーと…同じく、演劇を題材としたマンガ、アニメ。主人公役で、ドール役のM・A・Oが出演。