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概要

スープ状のタイ料理。日本では店によっては「ゲン~」または「ギャン~」と表記されることもある。スープ状と言っても、種類によってはシチューに近い物や水気のほとんど無い物もある。

トムヤムクンのようなスープはゲーンには含まれない。


タイ国外では「タイカレー」と呼ばれるが、インド料理カレーや、東南アジア各国の類似の料理と比較して、乾燥させた香辛料を混合した物よりも生のハーブや芳香の強い葉を多用する点に違いがある。様々な香辛料を調味した調理用のペースト「ゲーン・クルーン」を作り、これを用いて調理する。


また、香辛料を使わないものもゲーン(汁物)と呼ばれる場合がある。ゲーンの種類はそれぞれ固有名称があるが、大まかに分けて「レッドカレー」「グリーンカレー」「イエローカレー」などと分ける場合があり、これもタイカレー同様にタイ国外での一般名称である。

タイにおいてカレーと扱われる料理はゲーン・ガリー(イエローカレー)か、ポン・カリーというインド風のカレー粉を用いた炒め物等で、タイ人は他のゲーンをカレーとは呼ばないが、タイ国内の料理店の英語のメニューなどでも観光客にわかりやすいようにカレーと訳されている例がある。


種類

ココナッツミルクを使用するゲーン

  • ゲーン・ガリー(イエローカレー)  カレーのゲーンという意味。
  • ゲーン・キヨウ・ワーン(グリーンカレー) 緑の甘いゲーンという意味。
  • ゲーン・ペッ(レッドカレー) 辛いゲーンという意味。
  • ゲーン・マッサマン(マッサマンカレー) タイ語でイスラム教徒を指す「マッサマン」が由来。タマリンドというマメ科の果実から作ったペーストと乾燥させた香辛料から作られる。 2011年にはCNNGoの「世界で最もおいしい食べ物50」に選出された。
  • ゲーン・パネーン(パネーンカレー)  マレーシアペナン島が由来とされている。(なお、ペナン島ではこのカレーはインドネシアが由来とされている)ピーナッツペーストを用いて作られており、クリーミーで甘口。この名前は獣肉を用いたもので、魚介類を用いると「チューチー」と呼ばれる。
  • ゲーン・クア タイ中部発祥のカレー。「クア」はタイで炒め焼きという意味で水分が少なく、見た目は「フルーツ入りのレッドカレー」と言った感じらしい。
  • ゲーン・テーポー タイ中部発祥のカレー。「豚肉と空芯菜のレッドカレー」と呼ばれている。テーポーはナマズの一種だが、現在はあまり使用されていない。
  • ゲーン・タイプラー 「タイプラー」という魚の内蔵を発酵させて作った調味料を用いたカレーで、独特の臭みと鰹節のような風味がある。調理法によってはココナッツミルクを使用しない。
  • ゲーン・キーレック キーレック(タガヤサン)という鉄分を含んだ木の葉を用いる、イサーン地方(タイ東北地方)の料理。具は豚、牛などの他にタニシを使う
  • ゲーン・カーオ(ホワイトカレー) 「白いゲーン」いう意味。他のゲーンに使われる唐辛子やカピ(エビを発酵させたペースト)を用いず、主な具材は干し肉や干した野菜を用いる。
  • ナムヤー 「カノムチーン」というそうめんに似た米粉麺に用いられるカレー風味のスープ。

ココナッツミルクを使用しないゲーン

タイ北部はココナッツが自生しないので、ゲーンにココナッツミルクを使用しないことが多い。

  • ゲーン・パー(ジャングルカレー)  密林のゲーンという意味。ゲーンのペーストに加えて、生の胡椒や山菜、カエルイノシシの肉を利用する。見た目は日本のスープカレーに近い。
  • ゲーン・ケー 北部タイ料理の野菜のゲーン。ケーとは胡椒の葉の事で、これをはじめ野菜と香草がこの料理の主な具材。
  • ゲーン・ソム(オレンジカレー、またはタイサワーカレー)   タマリンドを用いた「酸っぱいゲーン」という意味。各地域で独自のものがある。
  • ゲーン・ノッパガオ(9種の野菜カレー) ゲーン・ソムに似た料理。名前の通り9種類の野菜を持ちい、これにエビが入る。
  • ゲーン・プリック 唐辛子と胡椒をそのまま用いた南部のカレー。プリックとは唐辛子の事。
  • ゲーン・ハンレー ミャンマーからタイ北部に伝わった料理。豚バラ煮込みカレー。
  • ゲーン・ルアン(ゴールドカレー) タイ南部発祥のカミン(ターメリック)入りの酸味のあるゲーン。さしずめココナッツミルクの入っていないイエローカレー。
  • ゲーン・リアン タイの南部の野菜スープ。
  • ゲーン・ノーマイ ラオス風たけのこスープ。
  • ゲーン・カヌン 「ゲーン・マヌン」とも言われる。未熟なカヌン(ジャックフルーツ、日本ではパンノキやパラミツと言われる果物)が入ったタイ北部のゲーン。フルーツと言っても未熟なため甘味はない。
  • ゲーン・ヘット キノコのスープカレー。タイの乾燥納豆や「プラーラー」という魚醤、ディルを用いるのでにおいに癖がある。
  • ゲーン・オム イサーン地方の料理。鶏肉・筍・その他にも色々な具が入っている。ラオス・パクチーと呼ばれる香草や、「パラー」と呼ばれる魚醤を使う。
  • ゲーン・フアプリー バナナのつぼみ・「フアプリー」を持いる。タイではバナナのつぼみはよく用いられる食材とのこと。
  • ゲーン・ユアック こちらはバナナの茎を用いる。(すべてのバナナの茎が食べられるわけではない)食感はタケノコに近いとか。
  • ゲーン ランジュアン カピとハーブをふんだんに用いた元宮廷料理で、今では作る人も少ない。

ゲーンとしては特殊なもの

  • ゲーン・ホ(ランナーカレー) 北部のカレー炒め。他のゲーンを寄せ集めたもの。
  • ゲーン・ガリー・イーブン 日本のカレーのこと。
  • ゲーン・チュー 中華風の豆腐入りの澄んだ汁物。卵豆腐とセロリと海苔を用いることもある。「トム・チュー」とも言われる。
  • ゲーン・セン 春雨のスープに肉団子やブラッドソーセージが入ったもの。
  • トムカーガイ ココナッツミルクで煮込んだ生姜と鶏肉のスープ。実際はゲーンではないが、日本では「ホワイトカレー」と呼ばれることもある。
  • カオソーイ ミャンマーの影響を受けたタイ北部で見られる、小麦粉の麺の入った水気の多いゲーン。「タイ風カレーラーメン」と紹介されることも。
  • パッ・プリッ・キン ココナッツミルクを煮込むではなく炒め用に用いたレッドカレーと言った感じの料理。汁気はほとんどない。「唐辛子生姜の炒め物」という意味だが、実際には生姜は含まれていない。
  • プーパッポンカリー カニのカレー粉炒め。溶き卵を入れて作る。エビやイカを使ったものもある。ネットでは有名店『ソンブーン』と紛らわしい『ソンブーンディ』という店の愚痴をよく見かける。
  • クア・クリン タイ風ドライカレー
  • ゲーン・クラダン タイ北部のクラダーン島風・ゼリー寄せ風のゲーン。
  • ホー・モック 魚介類とゲーン・クルーンを混ぜた蒸し料理。薩摩揚げに近い。
  • ナシダガン ココナッツミルクで炊いた飯にフィッシュカレー、ココナッツフライに卵やピクルスをかけた物。マレーシアが由来。
  • ファックトーンゲーンブアート かぼちゃのココナッツミルク煮。「ゲーン」とあるがデザート扱い。

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