概要
『ぷよぷよ』・『魔導物語』シリーズがあまりにも有名だが、かつては『ザナック』・『アレスタ』シリーズ・『スプリガン』シリーズ等の硬派なSTGで名を馳せており、こちらのファンも未だ根強く存在する。
キャッチフレーズは『のーみそコネコネコンパイル』
1989年に『魔導物語 EPISODE II CARBUNCLE』をはじめとした魔導物語シリーズを展開。
そのキャラを用いた1992年『ぷよぷよ』アーケード版の大成功により急成長する。
先行作品にない対戦要素などの新しいアイデアがヒットの理由とされ、その後も『ぷよぷよ』の新作を発売してはヒットを飛ばした。
しかし、所謂中小企業であるにもかかわらず、社員の過剰な雇用、新社屋建設、大々的な宣伝費といった性急な投資を始めるようになり、これが『ぷよぷよ』一作の利益では支えられず、他にヒット商品を生み出せなかったことで経営が行き詰まり、1998年に広島地方裁判所に和議を申請、倒産する。
経営再建の一環として『ぷよぷよ』の版権をセガに売却するも、再建は叶わずに活動停止状態になり、ついに裁判所からの破産宣告を受け法人格としての会社は解散、消滅した。
これは社長である仁井谷正充のワンマン経営が失敗した結果であり、倒産後にモラルハラスメントをはじめとする数々の問題点が表に出るようになった(今で言うブラック企業)。
2010年10月28日、アイディアファクトリーグループのコンパイルハートが、コンパイルのコンシューマゲームソフトの営業権をD4エンタープライズより取得し『旧コンパイルの版権を活かした展開を行う』との発表。
同社の公式HPにてコンパイルの社ロゴがコンパイルハートと並んで表記されている。
なお、著作権管理そのものはD4エンタープライズが引き続き保有している。
倒産後のコンパイル作品の著作権は以下の会社が所有している。
- セガ⇒『ぷよぷよ』(GBAのみんなでぷよぷよ・旧作の再販以外は全面リニューアル(フィーバーシリーズ)し商品展開)
- 加賀クリエイト⇒『武者アレスタ』『スプリガン』関連
- D4エンタープライズ⇒『プロジェクトEGG』の運営。旧コンパイル作品の版権管理および配信元。
- コンパイルハート⇒『魔導物語』『アレスタ』『ザナック』『ガーディック』他、D4エンタープライズが持つ旧コンパイル作品の営業権(製作・販売する権利)
なお、『ぷよぷよ』のゲームタイトルとその登場キャラクター(アルル・ナジャ)などはセガ、『魔導物語』等その他の旧・コンパイルゲームタイトルとぷよぷよ未登場キャラクターはD4エンタープライズ&コンパイルハートに版権が分かれてしまったため、『魔導物語』の旧作を移植・リメイクするには両社の協力が必須となり、D4から限定発売のWindows版や、セガの携帯電話アプリ版など、数えるほどしか出ていない状況になっている。
また、『わくわくぷよぷよダンジョン』などはぷよが入っていてもセガ側にタイトルの権利が無い(セガのキャラクターを使用して当時のコンパイルが作ったオリジナルゲーム扱い?)らしく、こちらも同様に配信が絶望的状況になっている。
2016年5月18日、元社長の仁井谷正充により、コンパイル○株式会社が設立され、『にょきにょき』が発売された。
余談
- 『ぷよぷよ』全盛期には、千葉県の幕張に「ぷよぷよランド」なるテーマパークを建設する計画を練っていた。
- もみじ饅頭から派生させた「ぷよまん」という饅頭を売っていたことで有名。当時の型は残存しているものの、現在は商標とキャラクターの権利者が別であるためか再販されていないが、2023年4月に「ぷよぷよまんじゅう」と少し名前を変え、同じ形の饅頭が販売開始された。
- コンパイル社員のうち数名は、倒産後にクリエイターとして再起し名を上げた。
関連タグ
精霊戦士スプリガン アレスタ ザナック シルフィア(ゲーム) ガーディック外伝 ゴルビーのパイプライン大作戦
関連人物・企業
- Moo仁井谷 / 仁井谷正充(元:コンパイル社長。現:コンパイル○社長)
- マイルストーン(代表者の木村拓史と所属していた二人組作曲家のK.h.d.nの三人が元コンパイル社員)
- 武内崇(元コンパイル社員。CGグラフィック担当)
- 村長さわ 壱(元コンパイル社員。主要作画メンバーの一人)
- 北出マン(元コンパイル社員。営業担当)