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「騎士王、英雄王、征服王に次ぐ第四の王、暗殺王ザイードの名を知らしめてご覧に入れましょう!」

概要

CVは川村拓央氏が担当。

アサ子さんと同じく、『百の貌のハサン』の人格の一人。数多くの人格の中で唯一、固有の識別名が明かされている。他の人格たち曰く「取り立てて得手の無い一人」であり、最弱とされていた。

全身が黒ずくめの長身痩躯の外見をしており、顔には他のアサシン共通の髑髏を模した仮面を装着している。全体的に真アサシンに酷似しているが、腕の長さなどは比較的にこちらの方が人間に近い。

本編での活躍と最期

第四次聖杯戦争序盤において、マスターである言峰綺礼が脱落を装うため、遠坂時臣の暗殺という偽の命令を受け遠坂邸に侵入したところを、予め迎撃準備をしていたギルガメッシュに殺害された。

原作では侵入時の経歴は割愛されていたが、アニメ版では持ち前の『気配遮断』スキルを活かして魔術によって要塞と化した遠坂邸へ侵入、仕掛けられている結界に対し、小石を指弾の如く弾き次々と解除し、あるいは舞うような動きですり抜けていく様子が描かれた。

浮遊する結界を避ける際の踊るような動きと、その動きの最後の方で行なったCoolかつインパクトのあるポーズがしばしばネタにされている。

(ファンからの名称は『ハサンダンス』)

はっきり言ってしまえば彼の役割は「捨て駒」であり、マスターである綺礼はもちろんハサン当人(達)にとっても「失っても惜しくない人格」でしかなった。それだけの存在である。

……が、アニメにおいてCVである川村拓央氏の演技と原作に輪をかけて芝居がかったセリフ回し、アサシンらしく潜入すればいいだけの場所なのに、わざわざスタイリッシュに罠を全て破壊していく等の目立ちたがり行為、そして前述の結界を避ける時に見せた「きみょうなおどり」によって視聴者に多大なインパクトを与えた結果一躍人気キャラにのし上がり、現在では元々四次アサシンの代表格であった女アサシン(アサ子さん)の人気を脅かす程の存在となっている。

その他メディアでの活躍

作中では序盤で早々に死亡した為に、以降は綺礼たちの目論見通りにその他の陣営の目を欺く事に成功したが、それ以外にストーリーに大きく関わる事はなかった。

その代わりに、CMなどのメディアでは彼が(元々その位置にいた)アサ子さんを差し置いてアサシンの代表格として描かれており、発売されているFate/Zero関連グッズにおいても、アサ子さんと共に姿を見せている。

pixiv内においても、その他の人格たちと共に描かれた作品が多く投稿されている。その中には、アサ子さんとちびアサシンを加えた作品もある。

彼単独のイラストも多く、アサシンの代表格の風格を見せている。例のポーズのせいでネタ系も多いけど。

また、Fate/Zero公式サイトで発信されている、衛宮切嗣役の小山力也氏が司会を務めるWebラジオ『陣営別トークセッション』の第2回に、アサシン陣営としてマスターの綺礼とアサ子さんと共に出演している。

とにかく全員ノリノリである。特に綺礼が。

さらに、アイリスフィール若かりし頃の虎が活躍するBD-BOX版『Fate/Zero』の特典映像『お願い! アインツベルン相談室』の第2回と3回に出演。前者では終盤のみの所謂チョイ役であったが、後者では相談室に質問者として、数あるアサシンの代表として訪れている。ここで、彼は本編において自身が捨て駒にされた扱いへの不満をぶちまけている。というかぶっ壊れちゃった。

センシティブな作品

しかも、相手が悪過ぎた……。

その後のアニメ版『プリズマ☆イリヤ』では、アサシンが『Fate/Zero』版であったにもかかわらず川村拓央の名はクレジットされていなかったので、出番は無かった模様。(アサ子さん役の阿部彬名は出ている)

更にその後に『カプセルさーばんと』でも、アサ子さんとちびアサシンとでかアサシン(※)と共に登場しており、四名の中でも高確率で召喚される。

※アニメ版において、『王の軍勢』で投槍を素手で払い除けたりと最後まで抵抗を続けていた巨漢の個体。余談であるが、『Fate/GrandOrder』では同じく巨体の“怪腕のゴズール”なる、彼と似たような姿の個体が確認されている。

Fate/GrandOrderでは……

百の貌のハサンが参戦したので、必然的に彼も参戦した(メインはアサ子さんだが……)。

イベント「Fate/Accel Zero Order」では第四次聖杯戦争中の冬木市に召喚されていたハサンが斥候等の理由で町中で活動しているが、主人公達の部隊と出会い戦闘になるハサンは何故か大半が彼。しかも一度のWaveで複数人出現する。名称は「基底のザイード」……扱いが悪い。

メタなお話をすると、イチイチ色んな人格をエネミーとしておこしていたら製作作業量がえげつないことになる、という理由があるにはある。しかし、ザイードが何人も現れて、そして容赦なくぶっ飛ばされ、ノルマ達成のために狩られていく有様には最早哀愁さえ漂う……おまけに他愛……いや、台詞無し。声も特に無し。グラフィックも真アサシンの物を少し改造したもの(早い話が半分使いまわし)。

「こんな酷い話に誰がしたーーー!!!」

なお、中盤からは同じやられ役アサシンとして「迅速のマクール」という名の別人格が追加される。また、でかアサシンによく似た「怪腕のゴズール」という別人格も登場している。

……お仲間が増えたのを喜ぶべきか出番が減るのを悲しむべきか……。

今後のギャグイベでは本業でダンスやってるアサシンとの絡みが期待される。

また、AZOの特攻サーヴァントとして顔がよく似た呪腕のハサンが選ばれており、見分けが付かないというネタは公式でも弄られている様子。(違いはシャイターンの腕の有無。)

 

そして遂にその時がやって来てしまった―

2017年10月4日に追加された百貌のハサンの幕間クエストにおいて、ザイードがとある目的の為の情報収集として、マタ・ハリやネロとダンス対決する様子が描かれている。

本人は自分はダンスが得意という訳でも無いのに何故?と困惑気味だが、二人を唸らせ感心させる程の踊りを披露している以上、最早言い訳のしようが無い。

なおザイードの他にも、ゴズールやマクールも各々の得意を活かした出番を得ている。

しかし、二つ名である「基底」は「物事の根本、形成の基礎」という意味であるため、「もしかするとザイードは人格が分裂する前のオリジナルの人格ではないか?」と考察をする人もいる。

その場合、他人格の「取り立てて得手の無い」という評価も、「得手が無いのを補うため、それぞれの専門分野に秀でた人格を生み出した」もしくは「各人格に能力を持っていかれたためザイードには何も残らなかった」と受け取れるが、公式の言及が無いため実際はどうなのかは不明である。

台詞

本編

「他愛ない」

※遠坂邸に仕掛けられた最後の結界の起点を目の前にして。この直後、金ピカの放った槍で起点である宝石諸共に手を貫かれる。その他のメディアでは「他愛なし」。どちらも色々な意味で彼を象徴する台詞として扱われている。

前述の『お願い! アインツベルン相談室』においては、アイリ師匠とゼっちゃんに一部のファンから伝統芸能扱いされている通称“グルグル”で遠坂邸襲撃の件に加えてこの台詞を連呼され散々弄られてしまい、「あれが悪かったのかーっ!!」と頭を抱えてしまっている。もうやめて! ザイードのライフはとっくにZeroよ!

「あれを……恐れる事はない、だと――!?」

  ━╋ ==    ─━∰≓ ==

∋─━ ==  (;^皿^)    ━╋ ==

    ─━∰≓ ==   ∋─━ ==

※金ピカの『王の財宝』による無数の武器の一斉射出を受けて。死の直前、彼は綺礼から受けた指示の意図、そして“恐れる事が不要”の真意を悟った。グァッ∵(^皿;( ━╋ ==

番外編

「いつでもハサン。誰でもハサン。触媒が何であろうとハサン。マスターが大魔術師でもハサン。外れなくハサン! 常にハサン!」

「ハサン! ハサン! ハサン! ハサン!! あ゛ぁ~!! 素晴らしきハサン・サッバーハ~!!!」

分かったから少し黙れ。『お願い! アインツベルン相談室』の第3回冒頭での相談コーナーにて。仮面を眼鏡みたいに何度もクイクイ動かしながら落ち着いた振る舞いで自己紹介をしていたのだが、アサシンのクラスについての話題で熱くなった時の台詞がこれ。いきなりキャラが完全崩壊しちゃってます。

「ああ、見える! 他の人格がどっかんどっかん倒される、ライダー無双が見えまする――アサシンに人権無し! こんな酷い話に誰がしたー!!」

※同じく『お願い! アインツベルン相談室』の第3回ラストにて。最後までキャラが崩壊してます。誰がしたかって、主に本編はこの人、相談室は大体が菌糸類のせいである。

なお、FGOではライダーはクラスの相性上アサシンに弱いのでライダー無双は簡単な話ではなくなった。Zeroでアサ子たちの戦闘意欲を奪った『王の軍勢』は防御デバフという形で再現。しかし、今度はシナリオ的にもゲームシステム的にも相性の悪い、英霊の力を宿した征服王の臣下驚異として立ちはだかる事に……。

余談

演者の川村氏はドラマCD版でミトリネス仰木一尉も兼任しているほか、後に『Fate/Samurai Remnant』でもモブキャラを演じることとなった。

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