スタン落ち
すたんおち
発売から数年立ったカードをまとめて使用不能にすること。
ユーザーはタイムリミットのある資産を抱えることになる。
スタン落ちによって大量のユーザー(プレイヤー)が離れた事例もあり、かなりリスキーな行為であることがわかる。
なお、こう言ったルールを設けるには一応理由がある。
- 頭飛び抜けて強いカード、もしくは強力すぎるデッキが存在する → いつまでも環境に居座り続けて、最悪禁止カード等々の措置を取らねばならなくなる
- 使用時期等々の制限がない状況下では、ゲーム歴の長いプレイヤーであれば過去の優秀なカードを保持している → 初心者不利な状況が発生しやすい
と言った懸念があるがゆえ、定期的な環境リセットが必要となってくる。
ただし「スタン落ちあり」と「過去のカード使用可能」の2つルールが存在するカードゲームでもショップの大会では基本的に「スタン落ちあり」のみ扱う場合が多いのも現実である。
スタン落ちがいいかと思ったら一概に言えないこともあり、店側もスタン落ちしたカードをどう処理すればいいか等、売り上げやコスト的な問題を孕んでおり、最悪の場合スタン落ちしたタイトルを取り扱い中止にすることもありえる。ここら辺の問題は公式の匙加減と店舗側の信頼関係で解決できるか問われる。
遊戯王OCGには本来存在しない概念だが、10期におけるマスタールール改定が実質スタン落ちと言われていたことがある(一部のエクストラデッキのカードとその関連カードが使いづらくなっていたためである)。
※情報が足りないため、追記募集中
Magic The Gathering
「スタン落ち」というワードの語源で、このゲームのフォーマット(レギュレーションのこと)の一つスタンダードから生まれた用語である。
このルール環境化では最新弾のカードがメインの環境となっている。
(2021年基準の)スタンダードでは、
秋から1年かけて発売される通常拡張パック3種 + 一昨年に発売された通常拡張パック + 最新の基本セット
を使用するセットとなっている。
ゆえに秋の新拡張パック発売の時期になると一昨年の秋から1年かけて発売された拡張パックのカードと前基本セットのカードはスタン落ちしたとして使用不可になる。
長らくスタンダードの範囲は上記の通り2年間分だったのだが、2023年発売の拡張パック「エルドレインの森」以降は3年に拡大すると発表された。
そのため、上記の範囲に2年前秋から発売される通常拡張パック3種も追加される形となる。
これにより、現行スタンダードのカードをより長く使えるようになりスタン落ちの懸念が若干緩和された(反面、強デッキの環境居座りや禁止カード設定の起こる確率が増えることを懸念する声も多い)。
なお、スタンダードとは別に過去のカードが使えるルールも存在し
- 最低レアリティのコモンのカードのみ使用可能な『パウパー』。
- ラヴニカへの回帰・ブロック以降のカードが使用可能で、スタン落ちしたばかりのカードが活躍できる『パイオニア』。
- ミラディン・ブロック以降のカードが使用可能で、カードパワーの高かった時代のカードが使用可能な『モダン』。
- 特殊セット含む今まで発売されたほぼ全てのカードを使用でき、黎明期のゲームバランス調整できなかった強カードも使える『レガシー』。
- 制限カードこそ存在するが、よほどのものでなければ使用可能で、現在禁止されているのはジョークカードやアンティ関連のみ。パワー9クラスも制限カードという制約付きで使える『ヴィンテージ』
などが存在する。
ポケモンカード
こちらでもレギュレーション変更で使用不可になるカードは存在する。
レギュレーション変更は不定期に行われており、直近では1年で切り替わっている。トレーナーズのカードは実質的な再録で使用が解禁されることもある。現行レギュレーション枠は最低でも3つ。これによりある程度の猶予が与えられている。
なお、フェアリータイプを除いた基本エネルギーカードはADVシリーズ以降のものであればデザインが違ってもどのカードでも制限なくデッキへ入れることができる。
例を挙げるとモンスターボールや博士の研究等はレギュレーションマークが違っても現行レギュレーションでも収録されれば使用可能であるため、全部のカードが使えないという事態はある程度は防がれる。使えるカード公式HPをチェックしておくとわかりやすい。
使用できるカードにはテキスト端に記された「レギュレーションマーク」と「エキスパンションマーク」で判別する。
2024年現在のスタンダードではレギュレーションマークに、F・G・Hと書かれたカードが使用可能となっている。
過去セットのカードが使用可能なルールには以下のようなものがある。
- 「BW」シリーズから最新のカードまで『エクストラ』。
- 「DP」シリーズ時代までカードが使えるものの、一部の強カードには「殿堂ポイント」が振り当てられており、これを4ポイントまでに抑えてデッキに入れなければならない『殿堂』。
デュエル・マスターズ
全てのシリーズのカードが使用可能なアドバンスも人気があるが、以下のレギュレーションでは過去カードの使用に制限がかかる。
- 超次元ゾーン等のメインデッキ以外のカードが使用不可になる『オリジナル』
- 最新2シリーズのカードしか使えない『2ブロック』
このようなスタンダードができた理由としては昨今の事情だけではなく、メインデッキ以外のシングル価格高騰により新規ユーザーの敷居が高くなってしまったことからその敷居を下げるためのレギュレーション追加である。
オリジナルに関してはメインデッキ以外が使えなくなるだけで今までのカードが使えるため、人気が高い。新規の環境に追いつけない人いわゆる復帰勢のための折衷案でもある。
MTGと比べるとスタンダードが少なく分かりやすい。
また、スマホ版ではスタン落ちルールである『New Division』がメインとなっている。
カードファイト!!ヴァンガード
アニメ新シリーズ放送の合わせ2019年5月よりに新シリーズのカードしか使用できないルール『スタンダード』(スタン落ち)の設立された。公式主催大型大会におけるフォーマットは新シリーズのみと新旧混合(『Pスタンダード』)の2本柱となったものの、その以下である半公式主催大会とショップ大会はスタンダードのみ開催の場合が多いため、事実上の全カードプールがリセットという異例な事態となった。Vスタンダードも2021年4月よりDスタンダードに移行、ゲームスピードとインフレを抑えるための2度目のスタン落ちで全カードのリセットとなる。
- 左下にDのマークがついたカードのみが使える『Dスタンダード』
- 左下にVのマークがついたカードのみが使える『Vスタンダード』
- すべてのカードが使える『Pスタンダード』
現在3つのスタンダードで行っており、ブシロード側もこれ以上のスタン落ちはしないと意気込んでいる。
これに関しては賛否が分かれており、どのレギュレーションにしてもインフレしてしまい、古いマークなしのカードが大半の大会使えなくなった若しくはあまり追加・再録されないため大半ユーザーが離れてしまっており、更には2度の最短のスパンでのスタン落ちで店舗の信用を失い、上記した通り取り扱いの店が狭まっており新規ユーザーが呼び込みづらい環境に陥っている。スタン落ちをするとすべてリセットしたことにより引退者が増え新規が望みづらい悪循環に陥るというスタン落ちの負の部分が多い。
WIXOSS
アニメ新シリーズの放送に合わせてスタン落ちが発表されたことが2回あり、現在は以下の3種類のフォーマットが存在する。
- ディーヴァマークがついたカードのみが使える『ディーヴァセレクション』
- ディーヴァマークまたは鍵アイコンがついたカードが使える『キーセレクション』
- すべてのカードが使える『オールスター』