概要
メガドライブで発売されたソニックシリーズの記念すべき第一作。
まずアメリカで1991年6月23日に発売され、日本ではアメリカよりも約一月遅れて同年7月26日に発売された。
日本版と海外版では、背景のラスタースクロールの有無など、細かい部分に違いが見られる。
音速のハリネズミ「ソニック」が、悪の科学者「Dr.エッグマン」から故郷「サウスアイランド」を守るために活躍するサイドビュージャンプアクションゲーム。 これまでの横スクロールアクションゲームでは見られなかった、高速で動くキャラクターが大きな魅力でアメリカではマリオに並ぶ高い人気を得ることに成功し、シリーズの大きな礎となる。
本作はまだ設定が固まっていなかったこともあり、残念ながら他のシリーズと違ってカオスエメラルドは、6つしかない。(が、ソニックオリジンズ版のEDムービーでは飛んで行った6個に合流する形で本作未登場だった水色が何処からともなく飛んで来ている。)
ストーリー
サウスアイランドには宝石や遺跡の宝庫であり、全ての生物にエネルギーを与え、科学技術により核兵器やレーザー兵器に利用できる超物質『カオスエメラルド』が眠る島といわれている。
しかし、サウスアイランドは動き回っている島であり、島が作り出す歪みの中にカオスエメラルドは存在するため、手に入れる方法はわかっていない。
そんなある日、世界征服を企む悪の天才科学者『Dr.エッグマン』とその一味が島の全てを掘り返してでもカオスエメラルドを手に入れるべくサウスアイランドへとやって来た。Dr.エッグマンは島の一角に巨大要塞を建設し開発に乗り出した。
エッグマンがサウスアイランドへ上陸したという噂を聞きつけ、『ソニック』が駆けつけた。これまでもDr.エッグマンの嫌がらせを毎回上手くあしらってきたソニックだったが今回は様子が違う。エッグマンは、島の動物たちを自らの思い通りに動くロボットに変え、島中をソニックの敵にしてしまった。
登場キャラクター
ステージ構成
本作は、各6ゾーンにACTが3つ存在し、ACT3の最後にボスであるエッグマンと戦うといったものになっている。ACT1と2ではリングを50枚習得してゴールするとボーナスステージに通じるボーナスリングが出現し、入るとコンティニュー数とカオスエメラルドをゲットできるスペシャルステージへと行くことができる。
海の見える草原地帯。360度ループやS字トンネルなど、スピード感が溢れる構成となっている。
- マーブルゾーン
遺跡地帯で地下神殿の内部がメインとなる。至る所に溶岩が溢れており、滝のように落ちてきたり、ソニックの背後から迫ってきたりする。巨大な分銅や崩れる足場、地面や壁から針が突き出すなどのトラップもある。
- スプリングヤードゾーン
エキゾチックな建物が並ぶ夕焼けの街。ボビンやバネといったピンボール台のようなギミックが数多く設置されている。
至る所にトゲつきの鉄球も設置されており、スロープでスピードを出すと危険である。
- ラビリンスゾーン
水没した迷宮の内部を移動する本作屈指の難問ゾーン。
水中では泡がある息継ぎポイントで息継ぎをしないと溺れてしまう。音楽が変わって5のカウントダウンが経過すると溺れてミスとなる。
この仕様は中裕司氏がハリネズミは泳げるという事を知らなかったから。
- スターライトゾーン
夜の都市を疾走するゾーン。ループや坂道が多く、非常にスピードを出せる構造となっている。
- スクラップブレインゾーン
エッグマンの本拠地である秘密基地。アクト毎にステージ内容が大きく異なり、公害の街、基地の内部、地下洞窟(と言いつつラビリンスゾーンの色違い)と進んでいく。
- ファイナルゾーン
エッグマンとの最終決戦が行なわれる基地最深部。リングが一つも無いので、1回でも攻撃を受けると即死する。
原点にして頂点
ソニックシリーズを語る上で外せない本作は、多くのゲームハードに移植されている。
- ソニックジャム:セガサターン
- ソニックメガコレクション:ゲームキューブ
- ソニックメガコレクションプラス:PlayStation 2、Xbox、PC
- 3Dソニック・ザ・ヘッジホッグ:ニンテンドー3DS
- SEGA AEGS ソニック・ザ・ヘッジホッグ:Nintendo Switch
上記以外にもWii、PlayStation 3などでダウンロード配信されている。
ゲームギア版
海外でのみ発売されたマスターシステム版をゲームギアの解像度にリサイジングしたもの。メガドライブで「ベア・ナックルⅡ」を製作したエインシャントによる製作で、音楽は古代祐三が手掛けている。
メガドライブ版の同年に発売されたもので基本システムは同じだが8bitのため、一部のゾーンとスペシャルステージが別物となっている。
こちらではダメージを受けるとリングが落ちていき、再び回収できないため、難易度が上がっている。さらに、リングを100個集めると残機が1機増えるが、リングが0に戻るためスペシャルステージに行く際は注意が必要。
ステージ構成
- グリーンヒルゾーン
メガドライブ版と同じステージ。草原のステージでACT2では地下の洞窟を進んでいく。曲は同じだがステージ構成は異なる。
- ブリッジゾーン
湖を舞台に橋を渡っていく。橋が崩れていくものがあるため注意。ACT2では強制スクロールとなる。
- ジャングルゾーン
ジャングルを進んでいく。ACT2では滝を上方へ進んでいく。
- ラビリンスゾーン
メガドライブ版同様に水没した迷宮を進んでいく。ACT3のエッグマンの対決では常に水中にいるが、息継ぎをする必要がないため、水中で息切れによるミスはない。
- スクラップブレインゾーン
ACT2以降では迷路のようになっており、ACT3のエッグマンの対決はない。メガドライブ版と同名のステージはあるが、音楽もステージ構成も異なる。
- スカイベースゾーン
上空に逃亡したエッグマンを追う。ACT1では電撃が発生し、ACT2では飛行船に乗り込む。ACT3でエッグマンとの戦いとなる。ACT2以降はリングが1つも無いため、ダメージを受けると即死になる。
余談
- グリーンヒルゾーンはソニックシリーズの中では一番知名度が高く、『ソニックアドベンチャー2』では、完全クリアしたプレイヤーへのご褒美として、ACT1を3Dで再現したステージが収録されている他、20周年記念作品『ソニックジェネレーションズ』では白の時空・青の冒険共通の第1ステージとして、最新作である『ソニックマニア』『ソニックフォース』にも登場している
- ゲームギア版もメガドライブ版同様に配信が行われており、SEGAの新たなハード『ゲームギアミクロ』にも収録されることが判明している。
- 『ゲームセンターCX』の第9シーズンで有野課長がプレイしたが何度もゲームオーバーになり、そのたびにSEGAのロゴマークの画面に戻されるなど大苦戦した。さらにこの実況では七代目サポードADである中山智明氏が初登場したのだが、ラストチャレンジの最終コンティニューの残機を無駄にしてしまうという大失態を犯してしまい、危うく挑戦が失敗になるところだった(後日、反省として最終ゾーンで残機25、コンティニュー3回の状態でスクラップブレインゾーンACT1の状態にまで持って行った)。
関連動画
SEGA AEGS版の紹介
ゲームギア版の紹介
関連タグ
新ソニ:同名タイトル。
ソニックジェネレーションズ、ソニックマニア:二作揃って第一ステージで登場。
ソニックフォース:エッグマンの手によって荒廃してしまっていた。