概要
メガドライブ並びメガCDで発売されたクラシックソニック4部作(3&Kを1作品とカウント)をまとめたもので、HeadcannonやTee Lopes氏などなどかつて「ソニックマニア」を制作したスタッフたちも開発に参加している。
ソニックのコレクション作品としてはジェムズコレクション以来となる。
収録作品
メガドライブ版とオリジンズ版の違い
本作は正確にはメガドライブ版の移植ではなく、iOSやAndroidで配信されているモバイル版の移植である。しかしモバイル版をそのまま移植しているわけではなく、オリジンズ版でさらなる変更が加えられている。そのため、メガドライブ版からモバイル版、モバイル版からオリジンズ版という2度にわたる改善がされている。
ただし3&Kはモバイル版が存在しないため本作で新たに制作されたバージョンである。
モバイル版で変更された点
- 16:9の広い画面サイズ
- 積み要素やバグの修正、処理落ちの改善
- スペシャルステージでの動きが滑らかに
- CDのスピンダッシュがソニック2仕様
- CDでのサウンドトラック切り替え(JP版/US版)
- ソニック1のスピンダッシュの追加
- ソニック2で新ゾーン「ヒドゥンパレスゾーン」追加
- ソニック1、2でソニック、テイルス、ナックルズを使える(CDはソニックとテイルスのみ)
- 隠しコマンドによる様々な隠し要素
- 本移植で変更された部分をメガドライブ版の仕様に戻す
- ソニック1、2に属性バリアを出現させる
- ソニック1に7つ目のカオスエメラルド&スーパーソニック
- テイルス&ナックルズでプレイ
オリジンズで変更された点
- 残機制の撤廃
- タイムオーバーの撤廃
- 全作品ドロップダッシュの追加
- スペシャルステージのコンテニュー
- 3&Kに様々な改善
- 新規カットシーンの追加
- 新規スプライトの追加(これによりCarnival Night Zoneの上下する樽の操作がわかりやすくなった)
- スーパーソニックのテーマの追加
賛否両論分かれる変更点としてはソニック3&Kの一部BGMの変更である。
「Carnival Night Zone」「Ice Cap Zone」「Launch Base Zone」の各Act1とAct2の計6曲にはマイケル・ジャクソン関与による版権の都合があるため、3のプロトタイプ版のBGMを瀬上純氏がアレンジしたものに差し替えられている。
新規製作されたスーパーソニックのテーマも賛否両論となっている。差し替えられた理由については今のところ不明だが、元のBGMはサウンドテストで視聴可能である。(それどころか無敵BGMで普通に流れている)
また、ラスボス撃破後のEDムービーのBGMも変更されており、MD版はスカイサンクチュアリゾーンと同じものを使用していたが、今作は3プロトタイプ版のスタッフロールBGMに変更されている。スーパーエメラルドをコンプリートしていない場合はスカイサンクチュアリゾーンのままである。
なお、プロトタイプ版のBGMは過去にもPC版で用いられている。
だが「受け入れているファンもいる」ということも一応留意して頂きたい。
モバイル版はエミュレーターによる移植ではなく後にソニックマニアの開発に使用されたゲームエンジン、「Retro Engine」を用いてメガドライブ版を再構築したものである。そのため細かい挙動がメガドライブ版と異なることがある。またメガドライブ版にはなかったバグも存在する。
登場キャラクター
プレイアブルキャラクター
その他のキャラクター
モード
アニバーサリーモード
オリジナル版に変更を加え、より遊びやすくしたモード。
原作からの大きな変更点として
- 画面比率が4:3から16:9の横長に
- ソニックマニアからの新アクション「ドロップダッシュ」の追加
- タイムオーバー無し
- 残機が無制限
- コインを支払うことでスペシャルステージをリトライできる
- 各作品ごとに新規OPアニメーション、EDアニメーションの追加
が挙げられる。
クラシックモード
オリジナル版を再現したモード。
- 画面比率がオリジナル版と同じ4:3
- タイムオーバーあり
- 残機制
- タイムオーバーあり
- ドロップダッシュなし
注意点としては、オリジナル版そのものを遊べるわけではないということ。
クラシックモードはアニバーサリーモードの仕様をできる限りオリジナル版に近づけたモードであるため全てがオリジナル版と同じわけではなく、ソニック1でスピンダッシュが使えたり、各作品のオリジナル版にあったバグは修正されていたりと細かい挙動はオリジナル版と異なる。
ボスラッシュ
各タイトルごとに、登場する全てのボスと連戦ができるモード。ただしソニック3&Kの場合、中ボス(Act1のボス)は登場しない。
残機は3で、リングが手に入らない場合が多いため、ノーダメージで切り抜けなければいけない戦いもある。そのため難易度は高いが、クリアすると報酬にコインが大量にもらえる。
ミラーリングモード
ステージの左右を反転されるモード。新鮮な感覚でプレイすることができる。
ストーリーモード
各作品のアニバーサリーモードを1→CD→2→3&Kの順に連続プレイできるモード。
各作品のタイトル画面を挟まないため、これらがまとめて一つのゲームのような感覚でプレイすることができる。
ちなみに発売順ではソニックCDとソニック2は逆である。
その他
ミッション
各作品からチョイスされたステージを攻略していくモード。マップが新規に作成されているステージもある。
クリアタイムによりランクがつけられ、ランクに応じたコインを取得することができる。
ミュージアム
サウンド、イラストレーション、ムービーを閲覧することができる。
ノーマルコレクションとプレミアムコレクションの2種類がある。ノーマルコレクションはゲームの進行によって解放されていき、プレミアムコレクションはコインを支払うことで解放することができる。
オリジンズ・プラスでの追加要素
2023年6月23日に発売・配信が予定されている「ソニックオリジンズ・プラス」では主に以下の追加要素がある。
- ゲームギアの12タイトルを追加
- ナックルズでソニックCDプレイ可能(これにより新規専用ルートも増設)
- プレイアブルキャラにエミーが追加(エミー&テイルスも追加)
以下は追加される予定のゲームギアタイトル
ソニック・ザ・ヘッジホッグ
ソニック・ザ・ヘッジホッグ2
一番大きい追加点はおそらくクラシックエミーを操作できることだろう。彼女はレースゲームなどくらいしか操作できる機会が無かったため、2Dアクションで(モダン・クラシック問わず)エミーを操作できる機会はなかなか無い。きっと愛用のピコピコハンマー片手に活躍してくれることだろう。
余談
- 本作はモバイル版移植が元になっているが、モバイル版移植を担当したChristian Whitehead氏は本作の開発に関わっていない。
- 3&Kのモバイル版移植はかなり前の時点でChristian Whitehead氏により既に完成されていたが、SEGAからの承認が降りずお蔵入りとなった。しかし本作ではそのお蔵入りになったバージョンは用いられていない。
- 本作の発売の直前に、Steam版等これまで配信されていたソニックシリーズの移植が配信終了となった。(SEGA AGES版は除く)
- OPのアニメなどではエミーも主要キャラクターとして登場しているが残念ながら彼女を操作することができない。→オリジンズ・プラスで解消
- 「ソニック・スピンボール」や「カオティクス」、「ソニック3Dブラスト」等の派生作品の収録も期待されていたが、残念ながら収録されなかった。特に「カオティクス」は過去一度も移植されたことがなく、ハード・ソフトの入手が非常に困難なため、熱望する声が大きかった。→オリジンズ・プラスでゲームギア版のスピンボール追加
- 上記3作品のサウンドトラックは追加コンテンツにて収録されている。しかし、3Dブラストの一部とカオティクスの大半の曲は、タイトルと説明がめちゃくちゃになっている(例:ラスボスの曲を選択するとチュートリアル面の曲が流れる)→アップデートにより修正
関連タグ
ソニックフロンティア:同年に発売することが決まった作品。
ソニックジャム・ソニックメガコレクション:同じコレクション作品。収録作品は「CD」を除いてほぼ共通。