概要
CV:小山力也
年齢38歳。ユーリたちの前に現れては時に諭し、時に戒めるような謎めいた言動を繰り返す銀髪の美丈夫。
皇帝の証である『宙の戒典』を所持しており、それを手に各地のエアルクレーネの暴走を鎮めて回っている。人間や俗世との関わりを断ち、始祖の隷長たちに近い位置で世界の行く末を案じ、行動していた。レイヴンとは旧知であり、彼のことを「死人」と表現したのもデュークである。
ユーリたちとは異なる正義と揺るぎ無き信念を持ち、そのためにユーリたちの前に立ちはだかる最強の壁となった。
戦闘前のイベントはパーティトップにしているキャラによって会話が異なる。
現在は無所属の放浪の身だが、かつての身分は皇帝家に連なるほどの位の高い貴族であり、騎士団にて従軍の経験もある。アレクセイ直々に復帰を求める程の実力者で、始祖の隷長エルシフルとともに、10年前の人魔戦争を終結させた英雄。
しかしその後、帝国がエルシフルの力を危ぶみ彼を殺害したことから人間たちに失望し離反。『宙の戒典』を奪取し帝国を去った。それらの記録は全て帝国から抹消されている。
『宙の戒典』は皇位の象徴であり、それを失った帝国は皇帝の死後、新たな皇帝の即位が叶わずにいる。
エルシフルを失ったことは現在に至るまで根深すぎるトラウマとして焼き付いており、その反動で人間への失望はもはや諦観と偏見に至っており、「人間は必ず過ちを繰り返し、世界を滅ぼす。なぜならかつてそうだったから」という悲観的予測に自らを縛り付けている。
それゆえに「魔導器を捨てて精霊の力で『星喰み』を倒す」というユーリ達の方針も「自分たちの都合で世界の摂理を捻じ曲げる試み」と一蹴しており、徹頭徹尾自分のみの考えで動いている。
彼は人間がやり直せるとは欠片も思っておらず、エルシフルも既にいないことから「自分一人でやらねばならない、自分にしか未来を救えない」と思い込み、そこから抜け出せずに「世界のため」という大義のもとに極論へと突き進んでしまったユーリのネガというべき存在なのである。
それは、ユーリとの問答における「未来」への向き合い方について、デュークは「破滅から守るべきもの」、ユーリは「何も決まっていないから作り出すもの」と捉えていることからもうかがえる。
「星喰み」の真実を知る数少ない人物であり、当初はエルシフルの遺言のもと、エアルクレーネを鎮静化して回りながら人間社会の様子を見ていた。
しかし、アレクセイの暴走を境に疑念が再発、ザウデ不落宮が機能を停止し「星喰み」が再臨したことで、テルカ・リュミレースにとって人間は不要な存在と断定。
「世界にとってもっとも自然な姿」を取り戻すべく、全ての人類を犠牲にすることで「星喰み」を倒す策に出るが、当然のようにそれを阻止すべく現れた「凛々の明星」と激突することになる。
シリーズ中でも死亡することなく、主人公達との和解を果たした数少ないラスボス。尤も、元々ユーリ達との因縁や敵対する理由そのものが無きに等しかったこともあるが(今作で起きた大事件の殆どがアレクセイの仕業のため)。
ゲーム本編後の後日談を描いたSS小説では、ユーリ達の前に再び現れて、人間に対する不信感が拭えないことを吐露しながら今後も監視を緩めないことを告げている(ユーリは再会出来たことが嬉しそうだった)。
『宙の戒典』を奪う際に護衛兵たちを強殺していたり、終盤にアスピオを崩壊させた際にも甚大な被害を生じさせたのは間違いなく、人類全部を悪とみなす極論を掲げていることなど一概に同情すべき存在とは言い難い(実際レイヴンからは「人間が信用できないからって放置して、手遅れになったら消そうってどうなのよ」と指摘されている)。
上述のある意味ポッと出な存在やユーリの罪問題(無辜人多数へのそれを含むデュークに比べてると些事に見えなくもない)に注目が向かったのも働いたか、プレイヤーのデスピサロやダオスに対するような非難は見られず、ラストシーンを彼の姿で美しく締める描写は肯定的に受け入れられている。
戦闘面
『宙の戒典』の力を利用して浮遊しながら攻撃して来る。
- 第一形態
ストーリーでも見られるいつもの姿。『宙の戒典』を飛ばしての遠距離攻撃を挟みつつ、貫通する魔神剣の「衝波」や「円閃牙」の広範囲版「円閃乱舞」、ホーリィレインやブラッディハウリングなどの術で攻撃して来る。
ワープ移動を多用するため、連続攻撃の最中に抜けられると大きな隙が生じる。
この時点では秘奥義を使って来ないため、そこまで苦労せず押し切れるが……。
- 第二形態
「世界の永続にとって最善の道、それは世界を自然な形に戻すこと……それが私の選んだ道。私はそれに殉じる! 友よ! 力を!!」
タルカロンの力を解放し、白い光に包まれ周囲に盾形の術式を展開した状態。
第一形態の術技に加え、秘奥義『ビッグバン』を使ってくるため、油断していると一網打尽にされる。また、リメイク版デスティニーのイレーヌ以来となる「ギルティリゾルヴァー」も解禁。
この形態でもラスボスながらシークレットミッションがあり、秘奥義でトドメを刺せば達成。さらにユーリの第一秘奥義「漸毅狼影陣」でトドメを刺した場合、この時限定の追撃モーションが見られる(「武神双天破」の単独版に似た光弾での追撃)。
懸命の説得に「私一人が頑迷だというのか……!?」と徐々に決意が揺らぐ様子が見られるが……。
- 最終形態(虹翼まといし者)
「この一戦、世界のために!」
魔装具をコンプリートしている場合、第二形態の撃破後に隠しイベントが発生。
ユーリ達の持つ魔装具が「宙の戒典」に共鳴し、その力を全て注ぎ込まれたことで復活、最終決戦が開始される。
全パラメータが1000をゆうに突破しているという怪物。
これまでの術技に加えてユーリの「幻狼斬」、エステルの「ハートレスサークル」、ラピードの「閃空烈破」、カロルの「獅吼滅龍閃」、リタの「メテオスォーム」、レイヴンの「回る景色」、ジュディスの「月光」を使い出す。
そして第二秘奥義として、パーティメンバー各々の第一秘奥義を連続で組み合わせた『凛々の明星(ブレイブヴェスペリア)』を一度だけ使用して来る。PS3版ではフレンとパティが新たに仲間になるが、『凛々の明星』の性能はXBOX360版準拠のままであるため二人分の秘奥義は追加されていない(その代わり基礎ステータスの攻撃力が大きく上がる形で反映されている)。
攻撃力もさることながら、一番恐ろしいのは「ハートレスサークル」と「凛々の明星」の回復効果。400000近い回復量が出るため、ペースを失うとじり貧になる。
外伝作品出演
初登場作品。命の精霊・時の精霊とは種族を超えた友人で、時の精霊が命と引き換えに作ったエターナルソードの本来の所有者。
命の精霊が姿を変えた世界樹を見守る為に、エターナルソードの力で、自分の時間を止めて数百年の時を生きている。願いや祈りといった欲望を友たる世界樹に向け続けた結果、世界樹を穢れでまみれた姿にした人間を憎んでおり、「今」という時間軸を代償にエターナルソードを用いて時を超え、人間を消し去ろうとするも阻止される。
条件を満たせば特定のモードでプレイアブルとなる。
「光と闇の救世主」編のキーパーソン。
物語の舞台とは異なる世界「マテス」の出身。マテスの滅亡直前に、アスタリアの舞台となる世界に転移しており、マテスを滅ぼしたユグドラシルがこちらの世界をも滅ぼそうとしているのを知り、その阻止の為、アスベル一行に協力する。
直接登場はしていないが、エステルが誘拐された際に裏嶋千鶴に出会っており、「娘(エステル)を助けたければ、墜ちたタルカロンに向かえ」と伝える。千鶴からは「赤と黒と金色のハデな服で銀髪のイケメン」と評されており、それを聞いたユーリは、千鶴に情報を提供したのがデュークと確信した。
第2回推しキャラ投票(歴代マザーシップタイトルのボス各1人計16人が対象、1位がプレイアブル実装)ではミトス、ダオスに次ぐ3位。
その後、2019年6月の攻略戦イベントで登場・加入。クリア後の時間軸から具現化されたらしく、ユーリ達とは具現化時期が異なる模様。帝国にエルシフルの聖核を利用されそうになった事で激怒し帝国と敵対しており、ユーリたちとの再会でイクスたちと行動を共にすることになる。またレイヴンの事も「お前の名前はよく変わる」と言いつつも、今の「レイヴン」と呼び接している。
2022年9月のイベントでは、特定の条件を満たすとラスボス戦で登場する姿「虹翼まといし者」がフォームチェンジ先として実装。
本作で、グレイヴリーパー、インフェルノドラグーン(フレイムドラゴンの技変化)、滅砕天連舞(滅砕天舞の技変化)、EXグレイヴリーパー(グレイヴリーパーの技変化)、虹翼まといし者形態ではカラップス、滅砕天光覇・烈(滅砕天光覇の技変化)を新術技として習得。
魔鏡技は「ギルティ・デザイアー」「聖餐・無限刃」「イリデセントウィング」「カラミティ・ワン」、虹翼まといし者形態でのみ使用可能な「ブラッディドラゴン」。