プロフィール
血統
祖はセントサイモン
デーモンウォーロックの祖はセントサイモンを父に持つチョーサーである。セントサイモンの悲劇を乗り越え、母の父としてハイペリオン、フェアウェイ、ファロス、ファラモンドなどの名馬を送り出す。代を経てボワルセルを送り出し、イギリスではエプソムダービー等を制したタルヤー、日本においても持込馬のヒカルメイジが1957年の日本ダービーを制した。また、ボワルセル直仔のヒンドスタンは種牡馬として日本に輸入され五冠馬シンザンを輩出、米国でもボワルセルの直仔ミゴリの産駒ギャラントマンが席巻し、まさにボワルセル系は栄耀栄華の時代を謳歌した。
そして栄華から衰退へ
そして時代は過ぎ、栄華を極めたボワルセル系にもやがて淘汰の波はやってきた。日本も例外ではなくシンザンの血を持つマイシンザンやスーパーシンザン、ギャラントマンの血を引くマキバスナイパーも荒波に飲まれていった。米国でも例外ではなくデーモンウォーロックの父であるデーモンビゴーンを除いてボワルセル系の種牡馬は淘汰されている。極めつけのアウトサイダー血統種牡馬…それがデーモンウォーロックである。
戦績
2歳から6歳まで現役を続け、通算で28戦10勝を挙げている。主な勝ち鞍はバドワイザーエメラルドハンデキャップ(リステッド)があるが重賞には手が届かなかった。2004年にはワシントン州の年度代表馬に輝いている。
引退後
2007年からワシントン州を皮切りにアリゾナ州やオレゴン州でも種牡馬として活動したが2017年より再びワシントン州で種牡馬生活を送っている。代表産駒はワシントン州最優秀3歳牝馬のアリトルレストーク。
産駒傾向
少ない産駒数ながら勝ち上がり率は悪くない。2018年時点で通算37頭中27頭が勝ち上がり、4頭のステークス勝ち馬を送り出している。惜しむらくは活躍馬に牝馬が多い事である。
滅びゆく運命
常識的に考えればボワルセル系の直系血統が滅びゆくのは時間の問題である。デーモンウォーロックは「繁栄の時代は何時までも続かない」という事を図らずも証明する存在になってしまったがここからの奇跡が起こる事は現状を踏まえても厳しいと言わざるを得ない。