概要
第27話「新たなる戦い ヴァージョンアップ・ファイト!」に登場。
クリシスゴーストがジオ・ベース内に保管されていたアパテーとアルギュロスの破片、さらにウルトラマンガイア(V1)のデータをも利用して変身した姿。
アルギュロスが化けたニセウルトラマンアグルと異なり姿・能力を完全にコピーしており(そもそもスーツ自体ガイアV1の流用である)、掛け声や登場時のエフェクトなども全く同じである(ただし着地はソフトなためガイア特有の土煙は上がらない)。
「金属生命体反応が増大して身構えていたのに、現れたのは怪獣ではなくガイアだった」という状況にXIGは困惑したが、「本物のガイア」である高山我夢がエリアルベースのコマンドルームにおり、彼が開口一番「あれは(本物の)ウルトラマンガイアではありません」と断言した(以前ニセアグルの一件を目の当たりにしていた事もあって、我夢は保管されていたガイアV1のデータがコピーされた事を即座にかつ論理的に説明した上、そもそも石室コマンダーは「ガイアの正体=高山我夢」である事を既に知っており、どのみちバレるのは時間の問題だった)ため、堤チーフは現場にいたファイターチーム=チームライトニングとチームクロウの面々にニセガイアへの攻撃命令を出した。
が、ニセガイアが当初突っ立ってるだけで何もしてこなかった(石室コマンダーは「本物が現れるのを待っている」と推測していた)事もあって、その外見故に「頭で『偽者』と理解してても撃てない」とばかりにほぼ全員牽制射撃に徹してしまい、チームライトニングの大河原に至っては「俺には撃てません」と迷いが生じてニセガイアに手が出せなかった(大河原は自身のピンチの度に何度もガイアに助けられていた)。これを見かねた石室コマンダーは我夢に対し「お前が行って『本物の力』を見せてやれ」と言わんばかりに「後方支援」の名目で彼に出撃命令を出した。
そして(彼の弱みに付け込んだかの如く)大河原の搭乗機を捕まえた直後、現れた本物のガイアのガイアスラッシュを食らって解放してしまい、そのまま直接対決に突入(この時の我夢は、藤宮=アグルがいなくなり心に迷いが生じていたものの「大河原の『ガイアは仲間』発言」に鼓舞され迷いを振り切っている)。
能力は本物と互角と推測されたが、その時既にガイアはV2にパワーアップしていた(それもよりによってこのエピソードの前週の回である)為、フォトンエッジとフォトンクラッシャーの撃ち合いで容易く押し戻されダメージを受けてしまい転倒(なお、この光景は「過去の自分」より成長した点が明確になるものであるのだが、実質「ガイアと元ニセアグルが相手の光線を撃ち合う」というブッ飛んだ物になっている)。
すると文字通りメッキが剝がれたように素顔の一部が露になって苦しみ出し(メイン画像。この状態が結構グロテスクで、トラウマになった人もいるんだとか)、そこに仕返しとばかりに「正体を現せ!」と叫ぶ大河原を先頭としたファイターチームの追い打ちを受けた事で金属生命体ミーモスとしての正体を現した。
石室コマンダーが「命あるものは常に前に進みます。昨日までのデータなど…!」と発言したように、過去の限られたデータで構成された偽者及び人類殲滅を目論むミーモスが、現在進行形で成長する本物及び命を守るガイアに勝てる道理など無かったのである。
余談
上述の通り、最初は本物のガイアと全く変わらぬ姿だったが、メタ的な考察をするならば「そもそも『本物のガイア』が既にV2状態である」ため、「過去の自分との戦い」を演出する意味でも敢えて「偽者感」を出す改造は不要であったと思われる。書籍などでは金属部分が露になった姿で紹介されている場合もある。
前述した様に、我夢は「自分が『ウルトラマンガイア』である事を周囲には隠しつつ、正体を悟られない様に『偽物が現れた原因』を的確に分析・報告する」という点は、シリーズの他作品にありがちな「自分がウルトラマンである事を隠している故に、『自分の偽物』が現れても偽物だと周囲に言えない」という流れからすればかなり珍しい例であるといえる。
さらに、石室コマンダーが我夢に出撃命令を下す場面は、「ガイアの正体が我夢だと見抜いていた」事を知らないと「単に出撃命令を下しているだけ」にしか見えないが、よく見るとニセガイアの出現直後、石室コマンダーは我夢がいる(変身していない)事をさりげなく確認している。それを知った上で観直すと石室コマンダーの「真意」が見える形になっている。
2002年にバンダイから発売されたソフビ人形は実際のスーツ同様、金型が本物のガイアV1の流用だったためか、玩具オリジナルで体色が黄色味がかったシルバーに彩色されている。
ウルトラ怪獣バトルブリーダーズでは「ニセ・ウルトラマンガイア」という表記で参戦。
当初の姿はガイアV1だが、条件を満たすと金属部分が徐々に表れた姿となる。
関連タグ
ニセウルトラマンダイナ:前作に登場したニセウルトラマン。但し、ニセガイアはあくまで狡猾な意思を持った偽物なのに対して、ニセダイナの正体は正々堂々と勝負を挑む武人と真逆のスタンスを持っており、『ウルトラマンクロニクルZヒーローズオデッセイ』及び『ウルトラマンクロニクルD』におけるウルトラマン総集編番組でもメインとして取り上げられ、ナビゲーター達から一目置かれている。