「もう少しだったものを・・・こうなったら、お前達から片付けてやるわいな!」(第20話)
登場話数:第17~22話
概要
ゴーマ怪人の一体で、阿古丸直属の怪人姉妹「地獄の三人官女」の次女に当たる。
その名の通り、数珠状のネックレスを首にかけた出で立ちが特徴で、他の姉妹たちと同様にその顔は瞑目しており、額に備わったゴーマ怪人共通の一つ目のみが開いた状態となっている。作中での描写から視力はかなり高い方であるようで、首を自在に伸ばせるという自身の能力と合わせることで、キバレンジャー誕生に必要な白虎真剣のありかを突き止めてもいる。
作中での動向
主である阿古丸が、キバレンジャーの誕生を阻止すべく動き出すと、姉妹達とともにこれに随行。とある寺にて将児と遭遇した際には、自らの首を伸ばしてこれを脅かしてみせた他、後からリンも駆けつけ交戦状態に陥ると、転身した2人を巧みな連携をもって圧倒せしめた。
阿古丸の命で一時撤退した後、前述の通り白虎真剣を発見するのに一役買ったものの、その白虎真剣はダイレンジャーとの乱戦の最中にコウによって引き抜かれ、キバレンジャーの誕生を許す結果となったため、今度は阿古丸の真の狙いに則りキバレンジャーの正体を突き止めるべく暗躍を続けるも、その過程で妹のイヤリング官女を喪うこととなる。
そのイヤリング官女が、今わの際にキバレンジャーの正体がコウであると示唆したことで、阿古丸は彼の心理に付け込み、ゴーマへと引きずり込むべく新たな作戦に着手する。その一方で、実際にコウがキバレンジャーであるかどうか確かめるべく、阿古丸は直接彼の前に姿を現し、ネックレス官女も姉の指輪官女と共にコウを追い詰めてみせた。
この阿古丸達による急襲はしかし、白虎真剣の機転もあってその目論見を果たせずに終わったものの、これと時同じくしてコウは同じ転校生という繋がりから、柊香澄という少女と親しくなっており、これに目を付けた阿古丸はネックレス官女に命じて香澄を誘拐させ、「助けたければ横浜の第三倉庫へ来い」とコウを挑発してみせた。
果たして、その第三倉庫に急いだコウは香澄を救い出すに至るが、一方ではその香澄との交流の過程で、彼女に終始冷酷な態度を取り続ける母親の姿を目の当たりにしていたコウは、生き別れになっていた自らの母親への思慕の念を揺るがされつつあり、救出直後に香澄の母親が娘を捨てて去っていったことが決定打となり、その身体を憎しみの力に支配されようとしていた。
実はこれこそが阿古丸の狙いであり、「コウに自らの母親への憎しみの念を抱かせることで、彼の中に眠るゴーマの血を呼び起こそうとしていた」のである。しかしその目論見は、直前に投げかけられた将児からの言葉を思い起こし、コウが母親への思慕の念を新たにしたことにより、ギリギリのところで頓挫する結果となってしまう。
さらに間の悪いことに、香澄がさらわれたことを知ったダイレンジャーも裏で動いていたようで、去っていったはずの香澄の母親も彼等に取り押さえられ、その正体がネックレス官女であったことが露見するのであった。やはりこれも、作戦成功を確たるものとすべく阿古丸が仕組んだものであり、程なくして香澄も阿古丸の変装に過ぎないことが明かされ、これが自らの心を弄ばれたコウに、阿古丸に対する明確な敵意を抱かせることに繋がった。
ともあれ、作戦失敗を悟ったネックレス官女は怪人体へと姿を変えてダイレンジャーと干戈を交えるも、大輪剣・気力シュートを受け敗北。直後の巨大戦でも、剣を片手に大連王へと挑みかかるが文字通り太刀打ちできぬまま、大王剣・疾風怒濤で呆気なく切り捨てられたのであった。
後に指輪官女の術によって亡霊として召喚され、同じく亡霊のイヤリング官女と共にダイレンジャーやキバレンジャーを度々苦しめるが、新たに誕生した牙大王との戦闘で姉妹達とともに再び冥土に送られた。