幾つかのハリウッド映画作品で設定が共有されており、広義のクロスオーバー要素ともいえる。
実際にバル・ベルデを名乗る地域やスペイン語の苗字で存在するが、全く関係ない。
単語の意味としては、イタリア語・スペイン語で「緑の谷」となる。
概要
各々の作品ごとに微妙に設定がぶれているが、おおむね主人公の敵、もしくは敵の出身国としての登場が多い。コロンビア、ニカラグア、エルサルバドルのような比較的政情が安定していなかった上に、クーデターや汚職が蔓延している国家を想像させるため、中南米諸国への配慮として架空国家を設定したと考えられる。
設定
以下の様な国として描かれている。
- 地理的には中南米、もしくはその近辺
- 気候は熱帯性で、国土の多くの地域に熱帯雨林が広がる山岳地帯がある
- 公用語はスペイン語で、英語も通じる
- 短期間に何度ものクーデターを経験した形跡があり、内政状況は混沌としている
- アメリカとの国交も、あったりなかったり
- 傭兵などが国内へ頻繁に出入りしており、しばしばゲリラ化した武装勢力が勃興する
- 主力産業は農業
- 社会格差が激しく、一般人は裕福でない場合が多い
“バル・ベルデ”が登場する(あるいは舞台となる)作品
スーザが関わった作品
初出のコマンドー含むこれら三作はスティーヴン・E・デ・スーザ脚本でジョエル・シルバーが映画プロデューサーをつとめた、という共通点がある。1998年から放映されたスーザ脚本の連続TVドラマ『Supercarrier(スーパーキャリアー)』第五話「Rest and Revolution(進化の停止)」にも登場している。
この他、以下の二作でスーザが関わっている。
- 連続ドラマ『Adventure Inc.(アドベンチャーインク)』シーズン1第10話「Plague Ship of Val Verde(バル・ベルデの疫病船)」
ジョルジュ・モンテシ監督、デイヴィッド・ヤン脚本、2003年。
- コミック『Sheena(シェーナ)』
1937年から存在する古典アメコミヒロインおよび彼女を主人公とする作品。Devil's Due Publishingから刊行された2015年発表のエピソードでバルベルデという地名が初登場する。
スーザが関わっていない作品
- ライトノベル『ケモノガリ』
ガガガ文庫から2009年から2014年まで刊行されたライトノベル。東出祐一郎著。バルベルデから米国に亡命した家族の話題が出てくる。
- アニメ『戦姫絶唱シンフォギア』
2012年からのアニメシリーズ。主要登場人物の一人雪音クリスが幼少期に過ごした国。第四期『戦姫絶唱シンフォギアAXZ』において主人公たちととともに再び訪れることになる。ティアーズ・オブ・ピースメーカーでは並行世界の舞台として登場。
- 映画『Jurassic Attack(ジュラシックアタック)』
2013年公開。アンソニー・ファンクハウザー監督、ラファエル・ジョーダン脚本作品。ジュラシックパークシリーズとは無関係。日本では『ロストワールド2013』の邦題で配給された。
アメリカ陸軍のレンジャー部隊がバルベルデの密林で恐竜たちと遭遇する。
- ゲーム『Broforce(ブロフォース)』
2015年発売のアクションゲーム。ステージとして登場。
- ホラー映画『Theta Girl(シータ・ガール)』
2017年公開。登場人物パパ・ショーグンがみたフラッシュバックの中で言及。
架空国家としては知名度が比較的高いため、このようにパク……パロディ、オマージュとして、“バル・ベルデ”の名が(非公式に)登場する作品もある。