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ビジネスクラス
1
旅客機の客席の等級のひとつ

概要

旅客機の客席の等級のひとつで、ファーストクラスエコノミークラスの間の等級である。総称として「エグゼクティブクラス」ともいうが、実際には名前は航空会社によって多種多様。


航空券にはビジネスのBではなくCと印字されるが、これはパンアメリカン航空が最初に導入した際に「クリッパー・クラス(Clipper Class)」という名前だったから、と言われている。


一般名称としてビジネスの名前が使われているのは、1974年にJALボーイング747に設けた「エグゼクティブ・キャビン たちばな」が、個人利用・ビジネス客の利用を想定していたから。団体旅行や割引運賃が広がってきていた頃、「団体客がうるさい」という不満を受け、JALが個人旅行客・ビジネス客向けに団体客から切り離した専用区画を設けたのがビジネスクラスのルーツである。サービスはエコノミークラスと全く変わりなかった。


その後、1978年にパンアメリカン航空がエコノミークラスのサービスを強化した座席を設けたのが、現代的なビジネスクラスの端緒とされている。当時はまだシートそのものはエコノミーと同じで、最初にシートを変えて専用としたのは1979年のカンタス航空である。以後、パンナムやカンタスに追随する形で各社に広がっていった。


値段は、ファーストクラスよりは安いがエコノミークラスよりはかなり高い。座席は短距離路線では大型のリクライニングシート、長距離路線ではパーティションで仕切られたシートになっている場合が多く、ロングフライトでは気持ちよく眠ることができる、大型のモニターが装備される、機内食がビジネスクラス専用メニューになるなど、エコノミークラスよりも快適空の旅を楽しむことができる。


座席について

座席面の強化・進化は1980年代後半より加速した。当時はファーストクラスも発展途上であったため、ファーストクラスの座席が更新されると、大体二世代前くらいのファーストクラスに匹敵するような座席がビジネスクラスに登場するようなことが常であった。

1990年代にはリクライニング角度は150度近くにまで達し、大型機でエコノミーの座席配列が10列である所をビジネスが8列程度だったのが、7列が一般的になるなど横幅の大型化も進んだ。


2000年にもなると、ついに座席が完全に横になる座席(フルフラット)がイギリスブリティッシュ・エアウェイズ(BA)で登場するなど、ファーストクラスに匹敵するほどにもなった。ただしこの時BAは7列が通常化していた座席配列を8列に戻し、更に半分のシートを前後逆向きにして狭い足下と広い上半身部を組み合わせる方式で座席数を稼いでいる。

一方BAのライバルとして急成長していたヴァージン・アトランティック航空は対抗策として「前

方座席の下に足下が潜り込むようにし、少し前方に傾いた状態で座面をフラット化する(150度程度のリクライニングシートを基軸としつつも、着座面もレッグレストも一体して同じ角度にする)」新しい座席を考案した。参照

これにより、BAのような複雑な座席配置を用いずとも乗客は座面上で睡眠が可能というものであった。このタイプのフラットシートは当初(床面に完全水平に)名前が無かったものの、「ライフラットシート」と呼ぶことが一般的になっている。複雑な運用の必要なBA仕様に対し、他社にも大きく普及、日本のANA・JALも相次いで導入した。

ライフラットシートは座席数を稼げる半面、「ずり落ちやすい」「寝られない」などの不満も聞かれている。もっとも、航空会社側の言い分としては、航空機は常に前方が上方に若干傾いて飛行しているから、Gは座面に垂直であの、結果的に丁度良くなる…としていた。とは言え当のヴァージンは2006年にはフルフラットの新型シートを導入し、他社も2010年代には次々とフルフラットになる新型シートに置き換えてしまっている。今も現存するのは、途上国のキャリアや、LCCが上級クラスを導入した場合に設置されるパターンが殆ど。

ちなみに日本では漠然と「ライフラット」と呼ばれており語源が気にされていないが、ライフラットの「ライ」とは「lie」、表向きは「横たわる、横になる、寝転がる、臥す」などの意味を採用したと考えられるが、実はダブルミーニングでもう一つの意味「嘘」をもじった、つまり「嘘のフラットシート」という批判的意味合いが込められている可能性がある…。


前述の通り、初期は航空座席の配置を崩さないまま進化を重ねている面も多かったが、前項ヴァージンが「斜め向き、全席通路横」という特殊配置のフルフラットシートを採用したのを始め、こうした斜め配置などの特殊配備で座席数を確保しつつフルフラット化、更には個室感覚の座席を各社が導入している。他には前項したBAの座席の進化版とも言えるもので、狭い足下と広い上半身部を前後半分ずつずらして配置することで、横幅を確保しつつフルフラット化するなどの配置パターンも登場した。こちらはANAなどが採用している。このように座席配置の工夫から自由化が進み、2020年代ともなればスライド式のパーティションを設けて個室化した座席も次々登場している。

分かりやすく言えば20世紀のビジネスクラスの座席は「マッサージチェア」、対して現代のビジネスクラスは「ネットカフェの個室ブース」に近くなっていると言える。


現代のビジネスクラス

最近はビジネスクラスのサービスレベルが高くなってきたため、ファーストクラスの設定をやめてビジネスクラスを最上級とする航空会社も出てきている。格安航空会社でも長距離国際線でビジネスクラスを設ける例があり、フルサービスの航空会社より設備は簡素なものの、エコノミークラスのオプションサービスが最初から用意されるなどのサービスを受けられる。


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概要

旅客機の客席の等級のひとつで、ファーストクラスエコノミークラスの間の等級である。総称として「エグゼクティブクラス」ともいうが、実際には名前は航空会社によって多種多様。


航空券にはビジネスのBではなくCと印字されるが、これはパンアメリカン航空が最初に導入した際に「クリッパー・クラス(Clipper Class)」という名前だったから、と言われている。


一般名称としてビジネスの名前が使われているのは、1974年にJALボーイング747に設けた「エグゼクティブ・キャビン たちばな」が、個人利用・ビジネス客の利用を想定していたから。団体旅行や割引運賃が広がってきていた頃、「団体客がうるさい」という不満を受け、JALが個人旅行客・ビジネス客向けに団体客から切り離した専用区画を設けたのがビジネスクラスのルーツである。サービスはエコノミークラスと全く変わりなかった。


その後、1978年にパンアメリカン航空がエコノミークラスのサービスを強化した座席を設けたのが、現代的なビジネスクラスの端緒とされている。当時はまだシートそのものはエコノミーと同じで、最初にシートを変えて専用としたのは1979年のカンタス航空である。以後、パンナムやカンタスに追随する形で各社に広がっていった。


値段は、ファーストクラスよりは安いがエコノミークラスよりはかなり高い。座席は短距離路線では大型のリクライニングシート、長距離路線ではパーティションで仕切られたシートになっている場合が多く、ロングフライトでは気持ちよく眠ることができる、大型のモニターが装備される、機内食がビジネスクラス専用メニューになるなど、エコノミークラスよりも快適空の旅を楽しむことができる。


座席について

座席面の強化・進化は1980年代後半より加速した。当時はファーストクラスも発展途上であったため、ファーストクラスの座席が更新されると、大体二世代前くらいのファーストクラスに匹敵するような座席がビジネスクラスに登場するようなことが常であった。

1990年代にはリクライニング角度は150度近くにまで達し、大型機でエコノミーの座席配列が10列である所をビジネスが8列程度だったのが、7列が一般的になるなど横幅の大型化も進んだ。


2000年にもなると、ついに座席が完全に横になる座席(フルフラット)がイギリスブリティッシュ・エアウェイズ(BA)で登場するなど、ファーストクラスに匹敵するほどにもなった。ただしこの時BAは7列が通常化していた座席配列を8列に戻し、更に半分のシートを前後逆向きにして狭い足下と広い上半身部を組み合わせる方式で座席数を稼いでいる。

一方BAのライバルとして急成長していたヴァージン・アトランティック航空は対抗策として「前

方座席の下に足下が潜り込むようにし、少し前方に傾いた状態で座面をフラット化する(150度程度のリクライニングシートを基軸としつつも、着座面もレッグレストも一体して同じ角度にする)」新しい座席を考案した。参照

これにより、BAのような複雑な座席配置を用いずとも乗客は座面上で睡眠が可能というものであった。このタイプのフラットシートは当初(床面に完全水平に)名前が無かったものの、「ライフラットシート」と呼ぶことが一般的になっている。複雑な運用の必要なBA仕様に対し、他社にも大きく普及、日本のANA・JALも相次いで導入した。

ライフラットシートは座席数を稼げる半面、「ずり落ちやすい」「寝られない」などの不満も聞かれている。もっとも、航空会社側の言い分としては、航空機は常に前方が上方に若干傾いて飛行しているから、Gは座面に垂直であの、結果的に丁度良くなる…としていた。とは言え当のヴァージンは2006年にはフルフラットの新型シートを導入し、他社も2010年代には次々とフルフラットになる新型シートに置き換えてしまっている。今も現存するのは、途上国のキャリアや、LCCが上級クラスを導入した場合に設置されるパターンが殆ど。

ちなみに日本では漠然と「ライフラット」と呼ばれており語源が気にされていないが、ライフラットの「ライ」とは「lie」、表向きは「横たわる、横になる、寝転がる、臥す」などの意味を採用したと考えられるが、実はダブルミーニングでもう一つの意味「嘘」をもじった、つまり「嘘のフラットシート」という批判的意味合いが込められている可能性がある…。


前述の通り、初期は航空座席の配置を崩さないまま進化を重ねている面も多かったが、前項ヴァージンが「斜め向き、全席通路横」という特殊配置のフルフラットシートを採用したのを始め、こうした斜め配置などの特殊配備で座席数を確保しつつフルフラット化、更には個室感覚の座席を各社が導入している。他には前項したBAの座席の進化版とも言えるもので、狭い足下と広い上半身部を前後半分ずつずらして配置することで、横幅を確保しつつフルフラット化するなどの配置パターンも登場した。こちらはANAなどが採用している。このように座席配置の工夫から自由化が進み、2020年代ともなればスライド式のパーティションを設けて個室化した座席も次々登場している。

分かりやすく言えば20世紀のビジネスクラスの座席は「マッサージチェア」、対して現代のビジネスクラスは「ネットカフェの個室ブース」に近くなっていると言える。


現代のビジネスクラス

最近はビジネスクラスのサービスレベルが高くなってきたため、ファーストクラスの設定をやめてビジネスクラスを最上級とする航空会社も出てきている。格安航空会社でも長距離国際線でビジネスクラスを設ける例があり、フルサービスの航空会社より設備は簡素なものの、エコノミークラスのオプションサービスが最初から用意されるなどのサービスを受けられる。


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