概要
2章の舞台である『アラバーナ帝国』の皇帝の娘である第二皇女。
作中にて兄のクーデターにより父親である皇帝が保身の為に皇位を禅譲した事により、彼女は新たにアラバーナ帝国の女帝となった。
プロフィール
人物
母親の遺伝子が強かったのか、愚帝そのものである皇帝とは正反対に美しい顔立ちと聡明かつ国民を想う気持ちを兼ね備えている。
相手に対しては気さくなタメ口で話しており、基本的には誰とでも対話が出来る。
また、立場上普段はアラバン宮殿から出られない身で有る為、マグナスの浮遊する絨毯である『ナルサイ』号に乗った際は、(アラバーナ帝室でも4枚程所有しているがその広さや快適さから)かなり絶賛していた。
政治に関しても、自身の根回しや謀反に加担した近衛兵団に対して柔軟な措置を取ったり、予算を安上りにする為マグナス達の凱旋式と、自身の戴冠式を同時に執り行うなど、柔軟な思考力を見せている。
所持品
- 皇帝の指輪
活躍
愚帝の独断で投獄されたマグナスを解放する為、ヘイダルと共にマグナスが収監された牢屋の前へ兄と共に現れる。
マグナスを解放する際、アラバーナ帝国の遺跡の99%の探索が可能な『古代遺跡探索第一級許可証』を彼に託し、皇帝から『特急許可証』をいずれもぎ取る事を約束した。
それから数日後、マグナス、クリム、ラムゼイ、テッド、ラッド、マッドの6人と共に一流レストランで食事をしながら、カクラル地方の町や村の失踪事件について話していた所、《憂国義勇団》の幹部、《六連星》のブラウンとティティンが現れ、一階の客に変装した護衛の衛兵たちも敢え無く全滅し窮地に陥るも、マグナス達のサポートのおかげで難を逃れる。そして命を救ったマグナスに対するお礼として『自身の寝室の鍵』を渡した。
その後、マグナスの所有する浮遊する絨毯の『ナルサイ』号に乗って第一軍団と共にカクラル地方へ移動して行く。
だが、そこの第一軍団将軍にして婿候補のタハールにマグナス共々難癖をつけられるも、マグナスからの助言で、「危ないと判断したら、いつでも撤退せよ!」と叫び、一先ずタハールの指示に従う事となった。
それから3日後…第一軍団はカイザーサンドワームの地震攻撃で大勢の兵士が吹き飛ばされて地面に叩き付けられて死亡し、タハールも恐慌して無様な姿を晒しながらカイザーサンドワームに潰されて圧死すると言う因果応報な最期を遂げた。
ファラはナルサイ号から降りてグラディウスMk-Ⅱに警護された状態で、マグナス一行とカイザーサンドワームの戦いを見届け、カイザーサンドワームが討伐された後、
「“魔王を討つ者”マグナス殿の、神にも通ずる魔法を讃えよ!」
と、生き残った兵士達に号令を叫んだ。
また、カイザーサンドワームが吞み込んでいた戦利品(ドロップアイテム)である『ラムゼイの遺跡』に関しては、本来は『特級許可証』が無ければ入れないが、事件解決の報酬に『特級許可証』をもぎ取ると約束したのはファラ自身なので、多少前後が逆になっても問題ないとして、マグナス一行の立ち入りを黙認した。
その後、第一軍団や(遺跡探索を終えた)マグナス一行と共に帰還したファラは、皇帝から『特級許可証』をもぎ取るべくマグナスと共に謁見(クリム達5人は別室で待機)し、自身のトーク術と皇帝に対する根回しや裏工作によって『特級許可証』をもぎ取ると言う算段だったが、婿候補の一人である青年貴族のムラトの言い掛かりによってその計画が一時止まってしまう。
皇帝の愚かさも有って自身は禁断の策に出ようかと迷っていた渦中、マグナスの「短慮は慎まれよ」と言う一言で我に返る。
そこへ兄ヘイダルや近衛兵団による謀反が発生し、ムラトは仮病を使って逃げようした事で皇帝の怒りを買いそのまま連行されたが、一方の皇帝はマグナスの助言で皇帝の座を放棄すればヘイダルも見逃すと誑かされた事で、ファラに皇位を禅譲する(web版・書籍版では「ファラが先帝を連行する近衛兵に、先帝から『皇帝の指輪』を預かる様に命令した事で禅譲」、コミカライズ版では「先帝自身がファラに『皇帝の指輪』を投げ渡した事で禅譲」と、若干異なっている)。
当然いきなり自身が女帝になった事で衝撃を受けたファラは、「……はえ?」と呆気に取られていたが、直ぐに正気を取り戻し、真っ先にすべき事として先帝となった父を一生飼い殺しの状態にすべく、『帝族専用のいと尊き牢獄』とされるアラバン宮殿の西の塔に連行するよう勅令を下した。
新たな女帝となった自身は謁見の間の者達を跪かせて混乱を鎮めた後、大逆を企てた兄と対面し、兄がクーデターを引き起こした理由について語った後、マグナスと兄の対話から、兄のアラバーナ帝国の強国化計画や、兄が『魔嵐将軍』ジャムイタンを討ち取り、「ヘイダル=ジャムイタン」となった事についてを知る。
マグナスはテンゼン=デルベンブロから手に入れた『天界の宝石:赤青』で魔嵐将軍の力を弱め、魔物に魂を売ったヘイダルの姿である四枚の羽根を持った巨大な蛇の姿を暴いた事で、ファラは「兄上……どうしてこんな……!」と悲嘆に暮れた。
その後、ヘイダル=ジャムイタンは一時撤退して『地底宮』でマグナスと決着を着ける事となり、謀反に加担したがヘイダルの正体を知った反乱軍は即座に鎮圧され、近衛兵団は無期限謹慎処分にし、当面の間は自身の信頼する第一軍団に警護を任せる事となり、マグナスに約束通り『古代遺跡探索特級許可証』を与え、更に『地底宮の鍵』を貸与した上で、兄と決別する覚悟を決めた自身は、マグナスに「兄上を頼む」と一行を送り出した。
マグナス達がヘイダル=ジャムイタンを討伐した後、首都アラバンへと凱旋した後、凱旋式も兼ねた戴冠式を盛大に行い、マグナスにラクスタ王国同様「魔王を討つ者」の称号を与えた。(その前に「新女帝の夫」と言う称号まで与えかけ、戴冠式が一気に結婚式になる所だったが、マグナスの恋人であるアリアも出席していた上、それが冗談で有る事はマグナスも気付いていた)。
人間関係
血縁関係
父親。懐古主義者で自身の婿候補を一向に決め続ける彼の事は嫌っており、彼がヘイダル達のクーデターで生命の危機に陥り、マグナスの助言で『皇帝の指輪』を投げ渡して皇位を禅譲した事によりファラが女帝となった後は、先帝となった彼を身の安全と言う名目で『帝族専用のいと尊き牢獄』で有るアラバン宮殿の西の塔にて一生飼い殺しの状態にする(コミカライズ版の描写によると、果物やクッションが大量に置かれていて中は快適だが両手両脚を錠で繋がれた状態にする)と言う勅令を下した。
- ヘイダル/ヘイダル=ジャムイタン
マグナス一行
彼のラクスタを救った実績は既に知っていたこともあり、兄のヘイダルと共にマグナスのアラバーナ帝国内での冒険に協力的で、愚帝の独断で投獄されたマグナスを開放したり、アラバーナ帝国のあちこちにある遺跡を探索する上で不可欠な『古代遺跡探索許可証』をお詫びという形で渡してくれたりしていた。
ラクスタどころかアラバーナの問題すらも解決できる能力は勿論の事、彼の女性関連で初心かつ誠実な人柄も気に入っていたようで彼がアリアと付き合っていないフリーだったら、夫にする気は満々だったようである。
マグナスの恋人で、凱旋式兼戴冠式にて彼女と知り合っている。
婿候補
アラバーナ帝国の第一軍団の将軍。