ベルシダー
しさくちていせんしゃべるしだー
科学特捜隊のイデ隊員が開発に携わり科学センターが製作した試作地底戦車で、本体より巨大なドリルを持つ。
移動の際はジェットビートルの下部に吊るされ空輸される。
地底に棲み地中の金を食べてしまう、神出鬼没の黄金怪獣ゴルドンに対抗するため出撃。
機体上部に装備する光線銃で地上に追い出すことに成功したが、試作型であるため前後の圧力には強い反面、横からの衝撃には弱く、もう一体ゴルドンが出現した際には故障してしまった。
危機一髪ではあったが、1発限りの地底魚雷でもう一体も地上に追い出しウルトラマンの勝利に貢献した。
ウルトラシリーズに登場する地底戦車の原点だが、ゲストメカ扱いで以降の回には登場しなかった。
後に『ウルトラセブン』の後期怪獣や『ファイヤーマン』の怪獣、メカニックデザインを担当することになる、当時入社してまもなかった池谷仙克氏が初めてデザインした特撮キャラクターであるという。
ドリルのサイズが大きいのは、現実のシールドマシンを見ると理には適っているが(コクピットと足回りがはみ出してはいるが)、円谷英二監督には不安定すぎることを指摘されていた。
実際、撮影で使われた模型はドリルを動かした瞬間に本体が回ってしまい、そのため棒に括り付け固定して撮影したといわれる。
名前の由来はエドガー・ライス・バローズ作の、地底探検を描いたオールドSF小説『地底世界ペルシダー』であるが、本機はベルシダーであるため混同される場合も多い。
ただし撮影用模型の車体上部には「P01」と描かれているほか、ムラマツキャップが「ペルシダー」と呼称しているように聞こえる場面があることから、もともとはペルシダーだった可能性もある。
以降のシリーズには戦力として地底戦車が設定されたが、特殊なシチュエーションでしか登場できないので、『セブン』のマグマライザー以外はOPのみや、登場しても1話限りであったりと不遇なポジションであることが多い。
『ウルトラマンメビウス』の外伝小説『アンデレスホリゾント』内でもアライソ整備長が「(マグマライザー以降の地底戦車は)ダックビルはいい出来だったがあとは1回使ったきりでオシャカになったりハリボテだけ作って計画中止になった」と言及している。
『ウルトラマンタロウ』に登場するZATの地底戦車「ペルミダーII世」は後継機といわれるが、誤植があったのかベがペに、シがミになってしまっている。
また一部資料では「ベルミダーII世」になっているなど混乱が見受けられる。