🥭概要
熱帯の果物の一種で、樹高が40m以上にもなるウルシ科の常緑高木。原産はインド~インドシナ半島とされる。
原産地であるインドの他に、メキシコやフィリピンで栽培されている。日本国内では宮崎県産が有名。
果実は最初は緑色、熟すと黄色or桃紅色に変色。果肉は黄色で果汁を多く含みとても甘い(逆に熟す前は酸味が非常に強い)。皮は熟す前は固くてやや厚いが、熟すと簡単に剥けるようになる上に、松脂を思わせる芳醇な香りを放つ。含まれている栄養はビタミンAやβ-カロテンなど。
逆に花は腐乱臭に近い香りを発しており、ハエが受粉している。実は熱帯地域ではミツバチにとって気温が高すぎる為、ハエがマンゴーの受粉昆虫としてその役割を担っているそうな。
日本などでは熟した果実をデザートにして食べているが、アジア諸国では未熟な果実を用いることが多い。例えばタイやベトナムではおやつや野菜として食べており、台湾では未熟果実を丸ごとシロップ漬けにしたり、インドでは「アムチュール」と呼ばれる粉末スパイスにしている。
ちなみにマンゴーはウルシの仲間でもあるため、かぶれの原因にもなるので注意。
主なマンゴーの品種は、赤色のアップルマンゴー、緑色のキーツマンゴー、黄色のペリカンマンゴーなど。
なお、果実はタンパク質を分解する酵素を含んでいる為、マンゴープリンを作る際は、加熱によりタンパク質分解酵素を分解するか、寒天などのタンパク質が主成分でないゲル化剤を使用する必要が有る。
かつてインドのベンガルでは、マンゴーの葉だけを食べさせた雌牛の尿を煮詰めた「インディアンイエロー」を顔料として用いており、ヨーロッパにも輸出されていたが現在は禁止されている。