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「"私たち"はモリガン。数多の物語を引き連れる、"魂の器"の名…。」

概要編集

CV.能登麻美子

エクス達『調律の巫女』一行が度々対峙してきたカーリーロキの所属するフォルテム教団の頂点、最高聖主の座につく女性。

物語中盤からカーリーのものを超える強大なカオステラーを生み出した存在、『災厄の魔女』として度々仄めかされてきた。

そして『千夜一夜物語の想区』で一行はついに彼女と対面することになるが…。

名前の由来はフォルテム教団の慣例(旧世界の神話の神々の名を用いたコードネーム)に従い、ケルト神話の魔女神「モリガン(モーリアン)」。

人物編集

後述する体質のためか「お月さま」というイマジナリーフレンドらしき存在と会話する,同じ言葉を繰り返し使う,話しかけてきた相手の言葉に遅れて反応するなど、掴みどころのない,常に夢うつつといった言動をとっているが、その実非常に計算高く残酷な性格である。

自らの行動を限りある魂に対する救済と謳っているが、実際のところ人を陥れ絶望させることに罪悪感を抱くどころかその様子を見て愉しむ,本来必要ない同士討ちや裏切りを面白いという理由で強いるなどその所業は邪悪そのものであり、そうしてひとしきり愉しんで利用した後も用済みとなれば躊躇なく切り捨てる(または興味すら抱かず立ち去る)など、他者に利用価値以外の要素を見出していない

そうした超然的な自意識の表れか相手の挑発には余裕を見せて受け流す一方で、自身の手中にあった者が予想外の反撃に出た時などは不快感も露わに抹殺しにかかろうとするなど短気な一面を持ち合わせている。

また、後述するように心の成長が少女の時に止まっていることから、あまりにも物事が上手く運ばないと癇癪を起こし感情的に喚きたてるといった子供じみた言動を見せることがある。

経歴編集

かつての彼女は『アーサー王の想区』で生まれ育ち語り部の旅人たち「グリムノーツ」の一員に加わった、空白の書を持った少女だった。

グリム兄弟をはじめ、創造主達が目をかけるほど彼らの語る物語に対して高い感受性と共感性を持っており、エクスと同じくあらゆるヒーローと心を通わせてコネクトできる『ワイルドの紋章』を発現していた。

ハッピーエンドを誰よりも喜び笑い、悲劇には誰よりも哀しみ涙する。

創造主の誰もがそんな素直で純粋な彼女の成長を見守り、その将来を気にかけていた。

やがて彼女は創造主達のような物語を創れる存在になりたいと思うようになるが、残念なことにその才能が芽吹くことはなかった。

なりたいものになれないことに苦悩し、彼女は「グリムノーツ」の解散後一人去っていった。


再び創造主達の前に現れた彼女は少女から女性へ成長したどころか、もはやかつての面影を失っていた。

綺麗だった黒髪は白く染まり、無垢で愛らしかった顔立ちは酷薄で寒気がするほど端正になり、

なによりその魂は無数のヒーロー,カオステラーを取り込んでまともなヒトのそれではなくなっていた

言うまでもなくそれらの魂は、無数の想区で彼女が手にした『災厄の魔女』としての力で陥れ吸収したものであり、更に彼女がシェイクスピアが創設したフォルテム教団を乗っ取ったことで創造主達と決裂,世界の秩序を乱す怪物として敵対されることとなった。


以後は自らの目的のために教団を私物化,支配し、目的のためのキーアイテムである「万象大全」の行方を探すことになる。

その道中では、「万象大全」を持つ可能性が高くなおかつ将来目的の障害となるであろう創造主の血を引くフィーマンの一族を想区ごと壊滅させる、とあるシンデレラの想区を手に入れた「万象大全」の頁の試行実験で滅ぼすなどの凶行を重ねている。


本編開始時には「万象大全」の頁を複数集めており、手塩にかけたカオステラー達に一部を託して「万象大全」の原本の手がかりを探している。

作中の活躍(ネタバレ注意)編集

『千夜一夜物語の想区』でカオステラーを生み出していたところを『調律の巫女』一行と遭遇、かねてから興味のあったエクスにアラジンの姿を借りて近づいた。

その後は第二の島でアラジンの伴侶であるブドゥール姫を取り込もうとしたところを追いついたシェイクスピアに出会い頭大砲で吹っ飛ばされ、墜落先にて本来の姿で一行と出くわす。

ファムからは以前にも会ったことがあると因縁をつけられるも、そのことを完全に忘れ去っていた。

またその去り際には島の住人を全てヴィランに変えるといった恐ろしい実力の片麟を一行に見せつけた。

その後も第五の島で一行と再会、エクスから過去の『アラジンの想区』でのトラウマを読み取り、それがきっかけでファムとの因縁を思い出す。

そのまま不躾に彼女の過去を一行の前で暴露し彼女を逆上させた。

最後はアラジンをカオス・アラジンに変貌させて引き揚げる。

第七の島ではカオステラーと共に一行を待ち伏せ、自身はシェイクスピアとカーリーを相手取った。

力尽きたカーリーをヴィランに任せてシェイクスピアのイマジンを一通り平らげて彼を追い詰めるも、救援に来た創造主の一人、ルイス・キャロルに阻まれる。

一行を見逃す見返りとして彼から念願の「万象大全」の在り処を聞き出し、満足げに去っていった。


グリム童話の想区」では一行に先んじて「万象大全」を預かり待ち構えていた創造主ヤーコプ・グリムと接触、交渉決裂の末彼を仕留めるも肝心の「万象大全」の行方はわからなくなってしまった。

後にヤーコプの遺した手がかりから「万象大全」を発見した一行を追い詰めるも、取り込んだ魂のバランスを乱す黄金の林檎による反撃を受け、更に死後「万象大全」に魂を移していたヤーコプの手によって原本が焼失した事実をレイナから告げられて半狂乱になる。

その際自分と同じ『ワイルドの紋章』を持つエクスに対し同じ存在として憎しみをぶつけるも、彼には自分とは違うと返される。

そしてまだ「万象大全」を諦めていないこと、(自分にとって)おめでたい考えに浸かったエクスに「真の絶望」を身をもって教えることを口にして想区を去った。


故郷である『アーサー王の想区』では水面下でカオステラーに随行し、一行と対峙するのもカーボネック城でカーリーに『混沌の巫女』の力と引き換えに撃退された時くらいだった。しかしカオステラーの『調律』直後、『調律』による想区の改変の隙をついて未来視の力を持つマーリン聖杯をカオステラーごと吸収、聖杯の奇蹟で手元に残っていた切れ端の頁から「万象大全」の完全復元を成し遂げた。

手にした完全な「万象大全」の試運転としてこれまでのカオステラーをイマジンとして使役する一方で、敗走する一行からファムのみを引き離し決死の戦いを強要させる。

結果、彼女を助けようと一人引き返したエクスに「真の絶望」を味合わせることに成功した。


フォルテム教団の本拠地である『虚(うつろ)の想区』に帰還後「万象大全」の力を行使、ありとあらゆる想区が一つに繋がった『万象の想区』を創り上げた。

彼女の暴挙を止めるべく,仲間の仇を討つべく出撃してきた『調律の巫女』一行をフォルテムの城にて迎え撃ち、ファムとの永別すら自身が「万象大全」と未来視で演出した展開だったことを告げて一行の神経を逆撫でする。

挑発に乗って顕現した『調律』の根源である怪物(レイナのイマジン)を取り込み、目の前で消滅させることで一行の心を折るも創造主達の介入で取り逃がしてしまう。

散り散りになった一行にヴィランやイマジン達を差し向けるも、各想区のヒーローたちと団結し創造主達とも合流されたことで態勢を立て直されてしまう。

しかしそれすら意に介さず、一つとなったこの世界で唯一の『主役』になるべく、シンデレラのあらすじに沿う形でカオス化したフェアリー・ゴッドマザーの魔法によって自分がプリンセスになるための舞踏会をフォルテムの城で開く。

あらゆる想区からそれぞれの主役やプリンセスを半ば脅迫して招く中、反発するヒーロー達も難なくねじ伏せて、城へ侵入してきた一行を迎い入れる。

一行の前で彼らを人質にとり「終わらせ」られたくなければいい加減あきらめろと脅しをかけるも、遂に現れた創造主達に水を差されてしまう。

そのまま持久戦に持ち込み、ホムンクルスである創造主達の寿命がじきに尽きてしまいもう打つ手が残っていない事実を突きつけるも、未だ絶望しない一行に困惑する。

そして仲間に背中を押されて新たに『再編』の力に目覚めたレイナによって箱庭の王国に宿っていたグリム兄弟が復活、形勢が正真正銘の五分五分に持ち込まれたことに焦りを見せる。

「万象大全」の力で城を崩壊させて生き埋めにしようと画策するも、正気に戻ったフェアリー・ゴッドマザーに阻止された上に彼女の祝福の魔法により待望の『主役』の座を『調律の巫女』一行にとられてしまった。

形勢がついに逆転し、自分が『主役』に仇なす悪役へと落とされたことに激昂する。

所構わずヴィランを呼び出し無差別に襲い掛からせようとしたがそれすらも阻止され、城の屋上に逃走する。

逃走の最中、かつての自分に創造主達が掛けた言葉を思い出して自分なりに頑張った結果を褒めてもらえなかったことに失望し、唯一褒めてくれた「お月さま」に縋る様子を見せた。

追い詰められた屋上では、聖杯の力を借りて魔女としての真価を発揮できる上半身に天使のような羽や光背をまとい、下半身が機械や骨,茨の巨大な集合体めいた怪物の姿に変貌し最終決戦に臨んだ。

敗北後もひたすら「お月さま」に縋り続け、何を血迷ったのかエクスに向かって突撃し取り込んでしまう。

しかし、死んだことで新たなヒーローの魂となって皆を助けに来たファムによってエクスは取り戻され、ついでに取り込んで日が浅いヒーロー達の魂も彼女に取り出されて元の姿に戻ってしまった。

また、反動で身体にかけていた様々な延命処置も限界を迎え、創造主達同様余命いくばくもない状態になってしまった。

そんな今際の際で彼女が目の前の創造主達に語り掛けた言葉は…。


第二部である「Repage」では、『万象の想区』での最終決戦から100年ほど経った本編でもかつて世界を脅かした魔女としてその名が度々言及される。


※以下、更なるネタバレ注意※

彼女のイマジナリーフレンドに過ぎないと思われていた「お月さま」によって心と身体を乗っ取られたエクスによる『調律の巫女』一行の虐殺時、まだわずかに息が残っておりその最後の現場に居合わせた。

その打開策を教える交換条件として『再編』に巻き込まれる自分へ『箱庭の王国』を託すよう、生き残ったレイナとシェインに取引を持ち掛けた。

「お月さま」と出会う前の、まだ何も知らないままでいられた少女の自分に戻り運命をやり直したいとしながらも、いつかは「お月さま」の元へと帰ろうと発言するなど「お月さま」に対する並ならぬ執着心を見せた。

そして『万象の想区』の再分裂によって沈黙の霧を彷徨った末に、奇しくもかつてと同じ『アーサー王の想区』で、かつてと同じ名をもらい育つことになる。

後にレイナの後を継ぐ『再編の魔女』となる少女、エレナとして…。

能力編集

・『災厄の魔女』…カーリーをはじめ、『混沌の巫女』達の力の源となった能力。

想区を支配するストーリーテラーに働きかけてカオステラーへと変える。

作中でモリガンは万象大全の頁を触媒にすることで瞬く間に想区を滅ぼす,または数世代にわたって想区を支配する強大なカオステラーを何体も作り出していた。


・「魂の器」…モリガン自身のオリジナル能力ともいうべきもの。

任意のヒーローやカオステラー(おそらく一般人すらも)をその身で無尽蔵に取り込み、傀儡として使役する。

また、それらの魂を導きの栞を使うことなく自身に(触れれば他者にも)コネクトさせることもできる。

元々彼女に備わっていた『ワイルドの紋章』が変質した能力と思われる。


これ以外にも数百年の時を生き続けるのに無数の魔法やまじないをその身に施しており、不老である上に砲弾で胴体に風穴が空いても吹っ飛ばされた先で何事もなく復活するなど、性質は人外のそれに他ならない。

ヒーローエピソード編集

災厄の魔女、かく語りきⅠ

荒野に一人立つモリガンは「お月さま」に向かって語りかける。それは魔女がこれまで歩んできた軌跡だった。

カオス・ダンテの紡いだ運命を見届けたモリガンは葛葉童子のもとを訪れる。そこである警告を受けるモリガンだったが、同時に彼女はカオス・ダンテが『調律』されたことを察知する。


災厄の魔女、かく語りきⅡ

モリガンが次に訪れたのは“千夜一夜物語の想区”だった。そこでモリガンはドニアザードと出会う。シェヘラザードの物語が歪められることを懸念するドニアザード。するとモリガンはドニアザードを唆し、カオステラーに変える。そしてモリガンは“千夜一夜物語の想区”での暗躍を開始する。


災厄の魔女、かく語りきⅢ

モリガンはヤーコプ・グリムのもとを訪れ、“万象大全”を強奪しようとする。ヤーコプを倒したのち、モリガンは小屋を捜索するが、“万象大全”は見つからなかった。その後、“アーサー王の想区”へ赴いたモリガンはカオス・ガラハッドを呼び寄せ、あることを目論む。そしてモリガンはさらなる陰謀を巡らせるのだった。

その他編集

「ねぇ、私"たち"と一緒に…遊んでくれる?」

「2周年記念アンケートガチャ」にて創造主達に続き最高レアリティヒーローの魂としてプレイアブル化された。魔導書を武器とする闇属性のヒーラーで、必殺技は敵を吸い寄せて攻撃力ダウン,スタン効果のある爆発攻撃を行う「混沌の紡ぐ夢の中で」、アイテム交換の衣装違いで左右のレーンに麻痺効果のある雷攻撃,火傷効果のある炎攻撃を繰り出す「暗黒童話」、専用武器は赤い金縁の蝶の形をした表紙の本「混沌大全」(メイン画像参照)。(性能などの詳細は攻略Wikiの該当ページを参照:外部リンク>https://grimnotes.gamerch.com/★7モリガン)

関連タグ編集

グリムノーツ ラスボス 悪女 魔女 闇堕ち

関連人物編集

ファム(グリムノーツ)…運命の書を持って生まれてきた彼女の人生を目的のついでで狂わせ、復讐の標的となった。

結果は一方的な返り討ちに終わったが、彼女はかつて焦がれた幸せの象徴である「王子様」の側で満足そうに最期を迎えることが出来た。

それすらも自身が演出し一行を絶望させるための布石に過ぎなかったが、彼女の死から立ち直り奮い立つ一行や新たなヒーローとして死後も一行を助ける彼女を生み出し、最終的に目論見は裏目に出てしまった。

エクス(グリムノーツ)…自身と同じく『ワイルドの紋章』を発現した少年。

初対面前から自分と重ね合わせていたのか、彼に執拗に絡み絶望させようと画策した。

結果、たとえ一度絶望しても絶対に希望を諦めない彼の姿を目の当たりにして困惑することになる。

カーリー(グリムノーツ)…『災厄の魔女』の量産型である『混沌の巫女』の一人にして教団の配下。

当初は他の巫女同様名前すら覚えようとせず眼中になかったが、『混沌の巫女』の力を捨て去ってまで歯向かってきて以降は認知した模様。

自身亡き後の教団をまとめ上げて新組織に再編成した。


※「Repage」におけるネタバレ注意※

エレナ(グリムノーツ)かつての自分、そしてこれからの自分でもある存在。

「再編」の影響から記憶は失われ人格もかつての彼女そのものに巻き戻っており、モリガンとしての魂は『箱庭の王国』内で息を潜めている。

性格や容姿は大きく異なるが、モリガンをモリガンたらしめた大きな要因は「お月さま」であり、それを抜きにすれば根本の部分は似通っている。

「Repage」本編でも『箱庭の王国』に宿った状態で度々彼女に働きかけ、自身の意識を表出させることで復活しようと企んでいる。

プロメテウス(グリムノーツ)…最終決戦後、自身から抜け出た「お月さま」がエクスを乗っ取って誕生した存在。

肉体はかつての彼女同様「お月さま」に支配されているが、心は取り込んだ『調律の巫女』一行の妨害で支配できず「お月さま」自身の意識が表出している。

かつての依り代であった自身にも大した愛着を見せることはなく、都合の良い時に利用する道具程度にしか思っていない。

ミュンヒハウゼン男爵(グリムノーツ)…「お月さま」に自身と同等に心酔する同志であり、かつては兄の様に慕っていた。

現在の彼からは一方的に嫌われ恨まれており、その理由を知る自身は「お月さま」の影響による軽蔑と本来の感情である憐れみがない交ぜになった複雑な心情を抱いていた。

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