基本データ
- 距離:1.2km
- 起点:犬山遊園駅(愛知県犬山市)
- 終点:動物園駅(同上)
- 中間駅:成田山駅(同上)
- 方式:跨座式(日立アルヴェーグ式)
- 複線区間:なし(全線単線)
- 電化区間:全線直流1,500V
- 閉塞方式:スタフ閉塞式(1閉塞)
- 最急勾配:97‰(パーミル)
概要
名古屋鉄道の犬山線と接続する犬山遊園駅と、動物園の日本モンキーセンターや名鉄の子会社が運営する遊園地の日本モンキーパークの最寄りの動物園駅までを結んでいたモノレール路線である。
「犬山モノレール」と呼ばれる事もあった。
この路線は上記のレジャー施設と成田山名古屋別院大聖寺へのアクセス鉄道として建設。
ゴムタイヤでコンクリート製のレール上を走行する日立アルウェーグ式による、日本初の跨座式モノレールとして1962年3月に開業した。
そこで得られたデータは東京モノレールの建設やその開業前の乗務員教育にも活用されたといわれている。
開業当初は、終点の動物園駅から更に犬山市内の「博物館明治村」や春日井市の高蔵寺駅方面への延伸や、犬山遊園駅から別路線の建設も計画されたが、実現には至らなかった。
また観光特化の路線のために定期券は発売はされなかったようで、名鉄などが導入していたプリペイドカードのトランパスの対象路線にはならなかった。
2007年12月に利用者の減少と設備・車両の老朽化を理由に廃止を発表。
2008年12月27日の最終運行をもって廃止となった。
運行形態
全列車が全ての駅に停車する普通列車で、始発列車が9時台、最終列車が16時台とモンキーパークの営業時間に合わせてあった。1時間あたり2本の運転で、ダイヤ改正は多客期などに随時行われており、名鉄各線の改正とは実施時期が必ずしも一致しているわけではなかった。
普段は3両編成で運行し、多客時は路線内に列車交換設備は設けられていない関係から6両編成への増結で対処していた。
車両
開業から廃止までMRM100形が使われた。2編成が在籍し、通常は1編成が往復し出番のないもう1編成は犬山遊園駅か動物園駅の奥で待機していた。多客期には2編成を連結して6両編成のピストン運行を行った。
MRM100形は名鉄で唯一のアルミ合金製車体・密着連結器装備で、最大の車体幅を持っていた。また1500V線区で最後まで残った非冷房車であり、モノレール廃止による廃車によって名鉄の冷房化率100%が真に達成されることになった。
廃止後の代替交通機関
岐阜バスコミュニティによって犬山駅東口発の路線バスが新設された。岐阜バスコミュニティは2017年4月に岐阜バスへ合併したが路線は今も岐阜バスの手によって運行が続けられている。