「こんなにも楽しいこと――他人に委ねる気はありません」
CV:三石琴乃(幼少期、視聴者による推測)/朴璐美(青年期)
人物像
フィンランドのガンプラバトルチーム「ネメシス」の会長にして「メタンハイドレートの発掘王」と呼ばれている大富豪ヨセフ・カンカーンシュルヤの孫。
当時は純真無垢で世間知らずな少年であり、歳相応にガンプラバトルに興味を持ちながらも、自らは観戦するのみ。
祖父・ヨセフに溺愛されており、ヨセフがチーム「ネメシス」を率いてガンプラバトルに参入したのも、彼の誕生日に世界大会の優勝トロフィーをプレゼントするためであった。
第7回ガンプラバトル選手権 世界大会準決勝において、ネメシスのファイターであるアイラとイオリ・セイ、レイジ組との戦いを観戦するために来日。アイラの素性や抱えている苦悩も知らず純粋に彼女を応援するが、チームの束縛を脱した彼女に「ガンプラバトルに勝ちたかったら自分でやんなさい!」と一喝された。
それから7年の月日が流れ、無邪気にバトルを観戦するだけだった幼子は自他共に認める「ガンプラ馬鹿」に成長。三年連続でヨーロッパジュニアチャンピオンに君臨するまでの実力派ファイターとしてその名を轟かせる。
祖父に溺愛されているのは以前と変わらず、彼の希望でネメシスに所属しているものの、スタッフの手は借りずに独力で現在の名声を手に入れており、バトルで使用するガンプラも彼自身が手がけている。
第13回全日本ガンプラバトル選手権 中高生の部に於いて徳島県代表の座を得た私立グラナダ学園に短期留学の名目で招聘され、ガンプラ学園を打倒すべく同校のガンプラバトルチーム「フォンブラウン」のエースファイターを務めることとなる。
バトルでは事前に作戦こそ立てるものの、基本的に正々堂々としたバトルスタイルを心情とし、劣勢に立たされても決して勝利を諦めない熱血漢であり、ガンプラの挙動がもたらす地形変化を利用して奇襲攻撃を仕掛けるなど頭の回転も早い。
祖父が派遣したネメシスのスタッフにそのまま帰ってもらうのではなく自分のサポートをしている名目で日本観光をさせ、バトルで自分の戦術プランを徹底してくれたチームメイトを労っているなど、他者への気遣いを忘れない好青年へと成長している。
なお、彼にとって(曲りなりにも)自分にガンプラバトルを始める切っ掛けを与えてくれたアイラの存在は非常に印象深いものであるらしく、グラナダ学園に迎え入れられた際の腕試しでは、かつてアイラがガウェイン・オークリーを降した時と同じ機体を用いてチームのレギュラーメンバーを圧倒したほか、アイラ愛用の帽子にあしらわれていた四つ葉のクローバーと同じデザインのペンダントを身に付けているなど、様々な面で彼女をリスペクトしている事が窺える。
戦績
使用ガンプラはクロスボーン・ガンダムX1フルクロス。
光沢塗装が施されている以外、外観上は特別な改造が施されている様子は見受けられないが、胸部のドクロにはガトリング砲と共にガンダムAGEに登場したビシディアン系MSの発光眩惑装置「フラッシュアイ」を内蔵している。
その完成度の高さは、ガンプラ学園のチームリーダー、キジマ・ウィルフリッドも「今大会ナンバー1」と認めるほど。愛機・フルクロスのコアファイター着脱機構やシザーアンカーのギミックをHGサイズで完全再現しているあたりに、その情熱の一端を見ることができる。
当初は監督の意向もあり、ガンプラ学園と当たるまで試合に出場しない予定だったが、カミキ・セカイとイノセ・ジュンヤの壮絶なバトルに感化されて急遽出場を志願。驚異的な強さで我梅学院を下し、チームをベスト4まで進出させた。
続く準決勝でガンプラ学園とのバトルに臨み、自ら指名したチームメンバーをサポートとプラフスキー粒子の補給に徹させる事で自機の出力を維持。トランジェントガンダム、ガンダムジエンド、G-ポータントの三機を翻弄するが、予想よりも早くウィルフリッドに作戦を看破され、制限時間間際で僚機を喪う。それでも勝利を諦めずにトランジェントとの一騎打ちに挑むも僅差で敗北し、勝利を掴んだウィルフリッドへ賞賛の言葉を送った。試合後には彼と握手を交わし、いつの日かオープントーナメントの世界大会で再び戦うことを約束した。
自分の血を騒がせたセカイとの対戦は叶わず、ガンプラ学園打倒も果たせなかったが、異国の地で新たなライバル達と出会えた事に満足した様子で、いずれセカイやウィルフリッドが自分と同じ舞台までやって来ることを確信している。
選手権出場後はフィンランドに帰国し、その後フィンランドへ留学してきたキジマ兄妹を空港で出迎えた。