ヴェノム(ギルティギア)
ゔぇのむ
褐色肌に独特な衣装、前が見えないほどに伸びた白髪をもち、格闘ゲームなのにビリヤードのキューとボールを使って戦うという、なんとも独創的なキャラである。
公式設定では、いかなる物体をも暗殺の為の武器に出来るという特異な才能の持ち主であり、ビリヤードの道具を使用しているのは当人の嗜好らしい。
現在のスタイルを確立するまでに様々な道具を用いており、その内の一つでヨーヨーも試したらしいが、「必殺に足りえない」という理由で実用化はしなかった模様(ブリジットとの対戦勝利時のセリフより)。
自分の命を救った恩人・ザトーに対する思いは恩義や敬愛をとっくに通り越しており、深い愛情や恋慕も感じさせるほど。特に有名なのがファウスト先生の刺激的絶命拳(カンチョー)の喰らい台詞「あの方以外に・・・!」だろう。またエルフェルト=ヴァレンタインのマグナム・ウェディング(銃弾を当てた相手を恋の虜にする)にも、ザトーへの思いから抗う様子を見せている。
普段その思いはひた隠しにしているように見えて割とダダ漏れであり、組織の出身であるミリアによくからかわれている。
マジメな話をすると、血が嫌いという彼がアサシンをやっている理由はザトーの存在があってこそである。恩師の死後は自らがリーダーとなって、組織を存続させ続けたのだから、物凄く義理堅い人物と言えるだろう。ヴェノムと同じく人殺しを嫌う故に、耐えきれず組織を抜け出したミリアに対しては「我らは引き裂かれた双子」と語ったこともあった。
『X』では恩師であるザトーを救出するため戦いに参加した。だが、エディに乗っ取られたザトーは死ぬ寸前であり、結局助け出すことはできなかった。ストーリーモードではザトーに寄生していたエディを自らに移すか、戦いの末に廃人と化したザトーの世話をするかの二択であり、どのような分岐を辿っても悲しい結末となった。どちらの結末も後の展開とは異なることが唯一の救いと言えるだろう。
『XX』では、せめてザトーの亡骸だけでも回収しようと戦う。この時点で組織の首領になっており、組織を畳もうとしていた先々代の首領・スレイヤーとも戦うことになった。
組織の離反者であるミリアとは幾度かの戦いの末に、ザトーが本当にミリアの死を望んでいたのかと考え、『XXAC+』において「殺さない」という決断を下している。ただし、和解した訳ではないので『Xrd』のプロフィールには嫌いなものに「ミリア」の名前が書かれるようになった。
『XXAC+』のストーリーモードの分岐ではミリアに止めを刺した後に「組織に縛られたままでは何も生まない」事に気づき、アサシンを解体。流れ者のハスラーとなるといったif展開もある。
『Xrd』では、元老院から「ザトーの復活」を報酬とした依頼を半信半疑ながら引き受け、真相の確認を元同僚のミリアに依頼する。彼自身も調査に赴き、復活したザトーと再会を果たす。
ストーリーモードでスレイヤーとも合流し、行動を共にするが、突然現れたベッドマンに為すすべなく敗北してしまう。
『レベレーター』では他のアサシンとは別行動を取り、ロボカイを伴ってベッドマンに再戦を挑んだ。ヴェノムは「テラマキナ・システム」によりベッドマンに活動不能なまでのダメージを叩き込み、勝負を決定づけた。
ヴェノム自身も凄まじい技の反動のためか、意識を無くし倒れこんでいたが、頭部だけになったロボカイに救われている。
『Rev2』では自分が巻き込んだ戦いで体を失ったロボカイのために便利屋を手伝っていた。ザトーの温情によりアサシン組織から脱退させられ、パン屋に転職した。
恩師であるザトーへの義理を果たせた上で、ようやく人を殺す必要のない平穏な生活に辿りついたのである。
そのインパクトあふれるキャラとザトーに対する異常なまでの執着心により、ネットでは外見を表したAAである(<◎>)と、彼の奇妙なかけ声であるフオオォォォォォがたびたびネタになる。愛称はフォモ。なおこの(<◎>)というAA、なんと最新作の「Xrd」の称号の一つで採用されまさかの公式化となった。
趣味がチェスと読書から分かるように冷静沈着な性格。
暗殺者ではあるが、仕事以外では無闇な殺人を嫌う優しい心を持っている。特に勝利時の台詞では彼のそういった面が現れており、決して相手を侮辱することはなく、的確に賛辞やアドバイスを送っている。
なお、趣味のチェスは小説「胡蝶と疾風」でクローズアップされており、その際の対戦相手曰くチェスにおけるヴェノムの指し手はキングに拘りすぎるらしい。
多種多彩な特徴を持つ作品キャラの中でも屈指の複雑なシステムを持つキャラクター。
このキャラを使いこなそうとするのには愛が必要。
先述したとおり、ビリヤードの道具とスタイルを暗殺技法に取り込んだ独自の戦い方をする。その特質上、ビリヤードの玉を法術によって精製し、自身の周囲に設置するという特殊な設置型キャラで、主力である飛び道具のボールは、画面の上限や地面で一度だけバウンドする特質を持つ。
さらに、他に設置した玉を巻き込んで広範囲での攻撃が可能なため、画面の制圧力に関して高い性能を誇る。
しかし、攻め込まれた時の切り返しに弱く、ボールを手際よく設置しつつ相手をいかに突き放しながら画面を制圧し、ラッシュをかけるかがこのキャラにとっての課題でもある。
覚醒必殺技(超必殺技)で、巨大なエネルギー球を放つ『ダークエンジェル』は、全キャラ中屈指の削り技(ガードをされても多段ヒットで地味にダメージを蓄積させる技)であり、相手を固めながら突き離せる。
胸部と腹部が開いた独特な服装だが、常にこの恰好と言う訳ではなく、戦闘時に脱いでいる。
Xrdではアサシンのマークが追加された。キューの取手の先端部分には髑髏の装飾があしらわれている。
髪とキューをしまっているケースには彼を象徴する青色の目玉模様が描かれている。
この模様は石渡氏がイベントで語ったところによれば、深い意味があるようであり、今後のストーリーで明かされる予定らしい。
髪で顔は見えないが、面食いの蔵土縁紗夢が密かに目をつけるほどの美男子である。
髪からちらりと見える美顔に酔いしれる人も少なくない。
X-XXのエンディングでは、白のスーツ姿も披露している。
Xrdのアフターストーリーのラストでは顔を隠すようにしていた髪を切り、顔の全面が露出するようになった。
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