cv結城比呂
概要
白い頭髪と三白眼が特徴的な悪人面の少年で、キングビーダーズのチームリーダーを務めている。連載初期の長期エピソードにおける最終ボス的存在(大会の決勝戦で戦う相手)。
一人称は基本的に「ぼく」で口調も穏やかだが、逆上すると「オレ」になる。
相手に圧倒的な実力差を見せつけて絶望させつつ勝利する事に執着しており、挑発的な言動を繰り返したり、相手のビーダマンを破壊するなどのラフプレーを平気で行う。また、自分に意見する者には容赦なく制裁を喰らわせることで無理やり従わせている。
そのプレイスタイルと精神性は、強者との戦いを求める戸坂玉悟すらも「あいつはライバルなんかじゃない! 敵だ!」と評するほど邪悪である。
流石に普段は最低限のルールを守っており、自分に向けてビー玉を発射した三上に対しては「ルールも守れないのか、クズが」と非難しているが、自らも玉悟に追い詰められた際には逆上して同じ事を行っている(作者はこの件について「無意識に玉悟を撃って自らもクズに落ちた」)と評している。
ビーダーとしても当然優秀であり、玉悟と同等以上のパワーショットを放てるうえ、サラーの如く変化球を操る事も可能。更にチームリーダーや新機体開発の面でもガンマを上回るなど、チームガッツの三人を伊集院一人で上回るほどのスペックを有する。
かつてはテニスを嗜んでおり、現在とは比べ物にならないほど活き活きとした表情の少年だった。その頃は正しい心の持ち主であり、後藤たちにいじめられていた早乙女を助けるなどしていた。
また、当時は黒髪だったのだが、後述の事件に起因するストレスの影響か、メイン画像のような白髪になってしまった。
相棒
- スリークロウズ:三つ爪のホールドパーツが採用されたカスタムモデル。パワーのあるドライブショットを放つことができる。その威力はタマゴのパワーショットすらも弾く程である。
- ケーニッヒケルベロス:黒いボディを持つOSビーダマン。高い威力を持つドライブショットを二発同時に発射できるダブルバーストシステムが採用されている。更にサラーのスタッグスフィンクスと同じく変化球を発射することもできる。
何故、伊集院は豹変してしまったのか?
かつて自らの学校に転校してきたサラーと出会い、テニスの試合で初めて自分を負かした彼をライバルと認識していた。幼馴染の北条明にも『僕よりも強いやつが現れたんだ!』と純粋な喜びを語っており、『サラー君に勝ちたい!』と再戦に向けてボロボロになるまで特訓をし続けるなど、当初はポジティブな関係を築いていた。(再戦試合当日まで特訓をしていたのか、ボロボロの状態でテニスコートに立ち、『僕は、君に勝つために特訓を積んできた!』とサラーに語っている)
しかし、念願の再戦試合の最中、伊集院はテニスポストへ頭をぶつけて負傷してしまう。流血しながらなお執念で試合を続けようとするものの、そんな彼の姿を案じたサラーは自ら棄権することで彼に勝ちを譲ってしまった。
その行為は伊集院のプライドをズタズタに踏みにじり、凄まじい憎悪により人格が崩壊。伊集院は幼馴染である北条のことすら認識出来なくなった。また、過度のストレスにより毛髪も一気に白色化し、憎悪と悪意を吐き出す魔獣のような存在になってしまった。
そして恨みを晴らすためにサラーを徹底的に虐め倒し、自分と同じように勝利に執着する精神状態へ追い込んでしまった。
魔獣、消滅
全日本ビーダー選手権・決勝戦ではその優れた技術と知力でチームガッツを圧倒し、挑発的な言動でサラーを戦慄させたり、自らが「にせスリークロウズ」と呼ぶファイティングフェニックスを破壊するなど、非道の限りを尽くす。
しかし、玉悟がバトルフェニックスを手にしたことで一気に形成は不利となり、ついに敗走を強いられる。最後は玉悟との一騎打ちとなり、限界までホールドパーツを締め付けてドライブショットを放とうとするが、ゴギッと鈍い音が響き、自らの握力で人差し指を骨折してしまう。その痛みをも無視してケルベロスのダブルバーストを発射したが、バトルフェニックスのパワーショットには敵わず、遂にゴールデンボム(疑似ターゲット)を撃ち抜かれて敗北した。
決着後、彼の表情は憑き物が取れたように穏やかになり、これまで自らを傍で支え続けてきた北条に対して謝罪、また、サラーとも和解することが出来た。
その際、北条の涙を浴びたケルベロスは、まるで伊集院の改心を喜ぶかのように自らの目からも涙を流していた。
全日本TOPビーダー選手権編では戦線を退いたものの、サラーとの特訓相手として度々登場。また、彼とスタッグケルベロスを共同開発するなどの活躍を見せた。
ただし、結局白化した頭髪は元に戻らないままだった。
関連タグ
ケーニッヒケルベロス:作中で伊集院が使用したOSビーダマン。作者曰くホールドパーツ(ブラッディクロウズ)が赤いのは『スリークロウズが倒したビーダーの血を吸って染まっているから』という裏設定がある。
キングビーダーズ:伊集院がリーダーを務めているチームで、その実力はタマゴ達と決勝で戦うまでの全てのバトルで完全勝利するなど間違いなく本物である。
作中での関連キャラクター
サラー:アニメ版では『伊集院と二人で見た夕焼けがきっかけでサラーは金色を好むようになった』というエピソードが追加された。
北条明:幼馴染であり、伊集院が悪堕ちする前は「アキラ」「圧くん」と呼び合う程に仲が良かった。
早乙女基夫:チームメイト。本編では描写されなかったが後に自分の手下となる後藤たちにいじめられていた所を伊集院が助けたのがきっかけで知り合ったというエピソードがある。伊集院からは一目置かれており、彼の意見には伊集院も素直に従っている。
伊集院に関連する他作品のキャラクター
セル:他作品のキャラクターで、『本編におけるボスキャラ』、『「ちくしょおおお」と叫ぶのが持ちネタのようになっている』という点が共通している
カルロ・セレーニ:アニメ版の中の人が同じキャラクター。爆走兄弟レッツ&ゴー!!WGPに登場するミニ四レーサー。
伊獣院シマン:キャップ革命ボトルマンDXに登場するボトルバトラー。苗字は伊集院圧政が元ネタと思われる他、使用するボトルマン「ケルペプスDX」はデザイン、性能がケーニッヒケルベロスと酷似する。しかし、アニメ本編では「常にフェアでルール違反のない戦いを求める」という伊集院のアンチテーゼともいえる人物として描かれている。