「みっともねえよなァ、他人のクルマ引っ張り出してまで勝ちてえのかよ…」
声優 | 天田益男 |
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搭乗車種 | 三菱・ランサーエボリューションV(CP9A) ※1 |
ボディカラー | スコーティアホワイト |
主な外装パーツ | レイズ製ホイール、HKS製マフラー |
ナンバー | 熊谷30 あ 12-159 |
※1 アニメFourth StageではGSR、ゲームARCADE STAGEシリーズではRSグレードとして扱われており、外装が若干異なる。
概要
土坂峠でプロジェクトDと対戦する、ランエボチーム(名前は明かされていない)に所属する男の一人。クセ毛の黒髪にたらこ唇、色黒肌が特徴。啓介から「その顔で女がいるはずがねぇ」と罵倒されるくらいにはブ男である。粗暴で威圧的な性格で、プロジェクトD、特に高橋啓介に対して「つんつん頭」呼ばわりするなど挑発的な言動が目立つ。
実力自体は車雑誌を読んだりモータースポーツの例えを出したりと多少の走りの知識がある程度で、プロジェクトDの敵ではないと思われていたが…
作中の活躍
プロジェクトDとの対戦を前に、仲間の一条(エボ6のドライバー)がチューニングショップと「多少インチキしても、勝つか引き分ければ金がもらえる」という契約をしてきていた。会川はこれを聞いてやる気を出し、地元にプロジェクトDが到着するなり「コースに慣れてない奴らと一緒に走って事故りたくない」と主張。プラクティスの時間を分けて削減することで、コース習熟を妨害した。
さらにこの時高橋啓介の態度が気に入らなかったとして、一条を通じて啓介がプラクティスを行っている方の車線にこっそりオイルを撒かせた。狙い通り啓介のFD3Sはクラッシュし、足回りに致命的なダメージを負った。
しかも会川はそこにわざとらしく通り掛かり、FD3Sの救助に来たプロジェクトDの面々を煽りまくるという底意地の悪さを発揮。なんとか怒りを堪える彼らの様子を、後で仲間に言いふらして大喜びしている有様で、「あのつんつん頭(啓介)のことはへたれって呼んでやれ」などと完全につけあがっていた。
一方でマシンバランスが完全にダメになってしまった啓介は絶望感に苛まれるが、たまたま啓介を応援しに駆けつけていた岩瀬恭子から彼女の愛車であるFD3Sを代車として借りられることに。これを聞いた会川は、「借り物でのバトルなんか認めない」と突っぱねようとする。
しかし「態度の割に勝敗の定義には妙にこだわる」という不自然さから高橋涼介からは「精神的な物じゃなく、もっと具体的なもの」と金銭目的であると魂胆を見抜かれ、史浩を通じて「代車を拒否するなら勝負はせず撤収する」と逆に強気に出られる。金が懸かっている会川たちは撤退されるわけにはいかず、腸が煮えくり返る思いで代車での参戦を了承した。
会川の対戦相手は因縁を作った啓介。チューニングカーは千差万別。所詮は代車で「馴れないクルマに戸惑ううちに、一気に突き離す」と、会川はタカを括っていた。確かに恭子のFD3Sはシングルタービン仕様で、啓介のFD3Sとはチューニングの志向が異なるというハンデがあったものの、以前このFDとバトルしたことのある啓介はあっという間に乗りこなしてしまう。そうなれば相手は啓介の敵などではない。次第に追い詰められ、会川は焦り始める。そして道路工事のバリケードで道幅が狭くなっているところで並びかけ、ビビった会川が情けない表情で「ウワーッ!バカヤロー!」と減速するところを尻目にあっさりオーバーテイクを決められ敗北。
決着後会川は「俺が引かなければぶつかっていた」とこめかみに青筋を立てて詰め寄るが、啓介に「そっちが5センチくらい隙間を開ければ、あそこはギリギリ2台並べる」「そんな車幅感覚じゃ話にならねぇな」と全く相手にしてもらえず、バトルに加え口でも完敗。走り屋としての格の違いを突きつけられた会川はただ黙り、怒りに震えることしかできなかった。
次にバトルした一条も拓海に敗北。1円ももらえないことが決まり、腹の虫が収まらない会川らは、予め仲間のツテで呼んでいた元暴走族のゴロツキたちに頼み、プロジェクトDを(物理的に)潰そうと策略する。
が、この元暴走族のリーダーは実は群馬の人間で、しかも啓介の暴走族時代の舎弟だった事が判明。自分が日頃応援していたプロジェクトDが相手と知らずに呼び出された彼はメンツを潰された上にプロジェクトDに不埒な真似をしたことに激昂、会川らが逆にキツいお灸を据えられる結末を迎えた。
余談
- 会川という名前はTVアニメ版の公式サイトやDVDパッケージの説明欄、BD付属の解説書に記載されるのみで、原作やアニメ劇中では明かされておらず、原作では「あいつ」「おまえ」「ランエボ(のドライバー)」とろくな呼ばれ方をしていない。メディアによっては『ランエボVの男』や『黒悪(色黒肌に由来)』などと呼ばれ、フジミ模型から展開されている頭文字Dシリーズのプラモデルの一つとして彼の愛車仕様が発売されているがそのパッケージにも通常なら搭乗者の名前が書かれている枠に『プロジェクトD 埼玉最終バトル』とバトル名が書かれているのみである。
- 相方の一条と共に『頭文字D作中のランエボ乗り=ガラの悪い連中』というイメージを植え付けてしまっている要因とされているが、先に登場した須藤京一や岩城清次は初登場時の態度こそ悪かったがバトル自体はフェアで実力も非常に高く、後に登場した小早川は実力は勿論の事、これまでのキャラと違いランエボを勝つための手段ではなく純粋に相棒として扱っているなど会川や一条とはキャラクターの方向性や実力が大きく異なる。
- アーケードゲーム『頭文字D ARCADE STAGE』シリーズの一つ『頭文字D THE ARCADE』のストーリーモードではプロジェクトDとのバトル後の彼等が登場。一条共々プロDとの一件の反省は全くしていない様子で、その場に現れたプレイヤーで憂さ晴らしを行おうと一条に提案され、プレイヤーの車へ故意にぶつけ因縁をつけようという卑劣極まりない作戦実行。表面上は「二人のバトルを見守る」という理由で2台を追走し一条を支援するが、プレイヤーがプロジェクトDを追う名の知れた走り屋だと気付いた一条からの指示を受けて、一条同様にプロジェクトDとはこれ以上関わりたくない会川も撤退した。