…っ!
やっと見えた…
スピードの向こう側…静かで、どこまでも綺麗な…
私が見たかったもの!
概要
[サイレントイノセンス]サイレンススズカの固有スキル。正確なスキル名は「先頭の景色は譲らない・・・! 」。『異次元の逃亡者』こと大逃げサイレンススズカの真骨頂。
発動すると果ての無い一本道を全力で駆け抜けるスズカが見られた後、速度が上昇して後続を突き放す。
スキル詳細
その発動条件は「レース後半で差をつけて前にいる」。それだけ。
要は終盤の1位を維持できていれば確定で発動する。有志の検証によると1バ身差くらいあると発動するとか。
発動するとサイレンススズカがゴール急加速し、食い下がる2位以下のウマ娘との差を一気に突き放す。
元々「レース後半で差をつけて1位」という逃げウマ娘としてはこのままいけば勝利は盤石という状況から更に加速して相手を突き放すことになるため、まず同じ逃げウマ娘は追い付けない。距離が短いと更に有効になる。
「どこまで行っても逃げてやる!」というかの実況を体現させる大差圧勝を見せつけるので動画映えも良い。
後続の強力な固有スキルも、終盤でリードを取れば取るだけスズカを捕まえられない可能性が増えるため、発動さえ出来れば強力な切り札足りうる。育成レースでもこの固有が大きな武器となるため、非常にスズカの育成シナリオはクリアしやすい部類に入る。
先頭の景色、譲ります
スズカの強力な固有スキルである「先頭の景色は譲らない」だが、継承によってこのスキルを継承することで他のウマ娘が先頭の景色をしっかり見ることができるようにもなる。
例えば育成周回のスタンダードの1つである「逃げウララ」もこのスキルでマルゼンスキーやハッピーミーク相手に大きな差を付けられるようになる。条件が「レース後半」なので、逃げだけでなく先行との相性も良い。翼が生える方のマックイーンに継承させれば、スタミナ限界状態から翼を生やした後、このスキルで更に限界を超えて走る姿というのも拝める。ただ注意すべきは「わずかに上がる」と本家スズカが使用するときより性能が落ちるので、スズカほどの安定感は得られない。
また、継承でこのスキルを得るウマ娘は「サイレンススズカのサポートカードを使用できる」というスズカ本人に出来ない事ができる。サイレンススズカのサポカは「逃げ」に特化した幅広いスキルを持つ上に需要の高いスピード枠のサポカであるため、逃げウマ娘の育成ではきわめて強力な力を貸してくれるようになる。スズカのスキルとサポカはバクシン教には有難い縁の下の力持ちになってくれる。
ただし、スズカの所持スキルは「序盤で先頭を取ってキープする」「中盤で先頭をキープする」「最終コーナーで先頭をキープする」と完全にこの固有スキルを発動させる為の構成になっているため、他のウマ娘(特に逃げが得意でない者)だと発動を安定化させるのに少し苦労が伴う。
立ちはだかる”異次元の逃亡者”
そんなサイレンススズカ、育成やチームレースでこのスキルを発動すれば余裕綽々と満面の笑みで帰って来る彼女の御褒美を考えられる強スキルだが、このスキルは敵として相対する時も勿論発動する。
そのため、他ウマ娘の育成中にスズカの出ているレースで彼女が終盤で1位になっていた場合は、このスキルの発動で全く詰め寄れない場合も出てくる。
幸い、シナリオ上のライバルとして設定されていない場合は固有スキルを持っていない事も多いのだが(同期のマチカネフクキタルはご愁傷さまである。1着不要だけど)、URA予選以降は普通に持って出てくる為、事故の元となる。
「届いたと思った相手が更に自分を突き放す」
強力で頼もしいが故に敵に回せば末恐ろしいスキルである。
対策としては最終コーナーあたりまでにスズカに追いついてしまいスキルを不発にさせることで、これは対人戦でも有用な対策になる。
ステータスに不安がある場合、「末脚」などの最終直線系スキルばっかりに頼らず、中盤や最終コーナーで速度をアップさせるスキルを取るようにしよう。
短所
発動すれば強力だが、そのためにはレース終盤以降スズカが1位を取って1バ身差をつけてないといけないため、逆に言えば一度後続に追いつかれてしまうと手も足も出なくなってしまう。
これが他のウマ娘なら1位じゃなくても発動したりと発動自体は容易。(ミホノブルボンとかは全く別の要因で発動しにくいのだが)
対人戦では「逃げウマを気持ちよく逃げさせない」が一般的な逃げウマ対策であり、終盤デバフの「逃げためらい」などで逃げの加速を狙い撃ちにするなどしてリードを奪い、追いついてしまえば結構簡単に潰せてしまう。
このため、同等以上のウマ娘と対戦を行う対人戦でのスズカ採用率はさほど高くないという現状がある。
あくまで「勝ちを盤石にする」ためのスキルであり、「ピンチを脱する逆転の秘策」ではない点が、本スキルの扱いの難しさとなっている。
2022年2月24日のアップデートにて、「最終直線」から「レース後半」へと条件が緩和され、最終コーナーから一気に速度を上げるという芸方も可能となったため、より安定感のあるスキルとなった
pixivにおいては
そんなサイレンススズカのスキル名が、どうしてだかここPixivでは「トレーナー(もしくはスペちゃん)との距離を縮めるためにスズk…静かに、しかし大胆に動いている様」に使われて(しまって)いる。あの人の隣は譲らない・・・!と言わんばかりに。
これについては元々アニメ版における沖野T(沖スズ)やスペシャルウィーク(スペスズ)との絡み方からしてサイレンススズカのちゃっかりとしたポジショニングや魔性について多少触れているユーザーがいた事、そこに加えて、アプリのキャラクターストーリーで心を許したい相手に結構しれっとした態度で大胆にデレるキャラであるとわかったのも大きい。
デレるキャラなんて言えばどのウマ娘もそうだが、彼女の場合育成ストーリー等では「走る事」に対して極めてストイックで、一方走る以外の諸々に対する興味というか社会性がわりかしドライ(スペやエアグルーヴやトレーナーはともかく記者や自分のファンやそれ以外のウマ娘、特にフクキタル相手だと顕著)な子だった…という所から来るギャップ萌えが強烈だったことが理由の一つだろう。
また、スズカは結構マイペース…言ってしまえばかなりの天然である。その天然ぶりが合わさった結果、心を開いてからのアプローチが独特で、友人がレースで勝てるよう呪いの様なエフェクトの念を送ったり、バレンタインに滋養に良い野菜のチップスにチョコをかけたものをプレゼントしたり、またホーム画面では「(フクキタルの占いで)今自分が持っているたい焼きを食べさせるといいことがある」と言われ、人の口にたい焼きを突っ込ませるか悩んだり、「好き、やっぱり好きなんだわ…」という思わせぶりな台詞(実際に好きなものはターフ。芝の事である)を言ったりする等、そうした要素だけが抽出されていった結果、恋のダービーでも天然ぶりで隠したそのスタミナとパワーで大逃げする「魔性のスズカ」が出来上がったものと思われる。
勿論、アプローチが独特でも彼女なりに真面目に頑張ってることに変わりはない。
そんな彼女と並んで見る先頭の景色はきっと美しいだろう。トレーナー諸君(とスペちゃん)はしっかりと責任を取ってあげよう。
なお、最近では文字通りの先頭を譲らないイラストや誰よりも速く駆け抜けるイラストも増えてきているほか、「先頭の景色」からか小田急のロマンスカーなどの「先頭に展望席を持つ列車」にサイレンススズカを乗せたイラストもある。
ついでに言うと、中京競馬場(ウマ娘では中京レース場)には「先頭の景色」を楽しむことができた名鉄7000系「パノラマカー」が静態保存されており、ウマ娘のゲーム内でもしっかりと再現されている。この広場の名前はズバリ「サイレンススズカ広場」で、サイレンススズカの写真が入った石碑が立っている。
余談
実世界の競走馬パンサラッサを担当する池田厩務員は2022年の札幌記念前、東京スポーツのインタビューで同型馬(恐らくジャックドールか)も出走することに対して質問されると
「同型ね。あれね。宝塚記念の時も言われたんですけどね。あの前半57秒台で1000m、他に行く馬いないんですよラップ的にこの馬しか。だから同型、同型って皆言われるけど、絶対にハナは譲らないと思いますよ。先頭の景色は譲らない。」
と語っている。池田厩務員がウマ娘での元ネタを知っていたかは不明だが、わざわざ言い直している点から知っている可能性がある。
関連イラスト
関連タグ
異次元の逃亡者、最速の機能美:元ネタの競走馬サイレンススズカの異名。
ダイワスカーレット(ウマ娘):[トップ・オブ・ブルー]において「一番になろうとする」という似たようなスキルを持つ。こっちは発動条件が後半~ゴールまでと長く、二番手でも有効な反面、維持であるため大差をつける能力が無いのと維持能力にムラがあるため発動すればほぼ確で勝てるスキルと言えるほど強力ではない点が特徴。