加島駅
かしまえき
JR東西線において大阪市内ならびに大阪府内最西端の駅である。島式ホーム1面2線を有する地下駅で、カーブ上に設けられている。
駅位置としては東海道本線(JR神戸線)の真下(塚本駅~尼崎駅間のほぼ中間)に存在しており、同線を走る列車からも地上出入口が確認出来る。しかし東海道本線上にホームは存在せず、同線の列車は全て通過する(運用上は未経由扱い)。JR東西線の下り列車は同駅を過ぎて間もなく地上部に向けて浮上し、東海道本線の線路と並走する形で次駅の尼崎駅に向かう。
所在地は淀川区であるが、西淀川区に接しており、南口からは同区竹島地区からの利用客も多い。
- 2019年(令和元年)度の1日平均乗車人員は9,314人である(大阪府統計書より)。乗降人員はこの約倍にあたる。
利用状況比較表
年度 | 乗車人員 | 乗降人員 |
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2008年(平成20年)度 | 7,497人 | 14,994人 |
2009年(平成21年)度 | 7,351人 | 14,702人 |
2010年(平成22年)度 | 7,508人 | 15,016人 |
2011年(平成23年)度 | 7,779人 | 15,558人 |
2012年(平成24年)度 | 8,023人 | 16,046人 |
2013年(平成25年)度 | 8,132人 | 16,264人 |
2014年(平成26年)度 | 8,272人 | 16,544人 |
2015年(平成27年)度 | 8,570人 | 17,140人 |
2016年(平成28年)度 | 8,746人 | 17,492人 |
2017年(平成29年)度 | 8,799人 | 17,598人 |
2018年(平成30年)度 | 8,964人 | 17,928人 |
2019年(令和元年)度 | 9,314人 | 18,628人 |
西淀川区竹島に面する南口の東西出入口には本来駅名が来るはずの表記位置には「竹島東口」「竹島西口」とのみ表記してあり、加島駅の表記が一切見当たらない。これは同駅が計画時には「竹島駅」と名乗る予定であったものが変更となり、その経緯から竹島地区の住人に配慮した結果と言われている。
北口ロータリーより阪急バス・大阪シティバスが、南口近辺の竹島三丁目停留所より大阪シティバス(北口発着とは別路線)が発着する。かつて同駅近辺はその開業まで鉄道空白地帯として「陸の孤島」とまで呼ばれており、バス路線が貴重な交通の足であったため近隣駅方面へ数多くの便・路線があったが、開業後はその数を減らしつつある。
前述の通り、東海道本線上に位置するにもかかわらず同線には駅として存在しない。そのため、切符の制度上の特例が存在する。本来、特定都区市内制度ではそのエリアの外(「大阪市内」区間であれば市外)に出る形のルート乗車が認められないが、塚本駅~尼崎駅~加島駅の各駅間では例外としてそれが認められている。これにより、同駅(や御幣島駅など)から新幹線に乗車する場合、わざわざ京橋から環状線を経由(2回の乗換が必要)せずとも、尼崎からJR神戸・京都線の列車(1回乗換で済む)で新大阪駅まで行き来できる。
また、大回り乗車においても特殊な機能を発揮する。同駅を東海道本線が経由しない扱いとなっていることにより、尼崎を跨いで向こう側の福知山線(JR宝塚線)塚口駅と同駅の間の切符を利用すれば、【宝塚線~谷川駅~加古川線~加古川駅~JR神戸線~尼崎駅】のデルタルートとそれ以東のルートを一筆書きで繋げられる他、大阪環状線やおおさか東線を駆使して更に複雑なS字状ルートを描くことも可能である。経路上、同一の駅を二度利用しないというルールにおいては塚口~加島はJR西日本の大都市近郊区間で最長のルート形成が可能である。
駅(北口)からおよそ150mという比較的至近な位置を山陽新幹線の高架ルートが通過している。