「やまとうたは 人のこゝろをたねとして よろづのことのはとぞなれりける」
自己を紹介するなど……わたくしはそう、この国の花。
それだけ覚えてくれればよいのです
プロフィール
平安時代末期から鎌倉時代前期の刀工、豊後国行平の太刀。
地金はねっとりと潤みを帯び、大蛇(おろち)のごとし。
細川幽斎から烏丸光広へ古今伝授がなされた際、共に渡されたことが名の由来。
文化を愛し、愛される……この国の花。
概要
2020年04月28日から開催されたイベント『特命調査 慶長熊本』にて登場した刀剣男士で、
銘の『古今伝授』とは、日本三大和歌集の一つ、古今和歌集の解釈を秘伝として師から弟子へ伝える歌道奥義であり、元主の細川幽斎はこの相伝者であった。
慶長5年(1600年)の関ヶ原の戦いに際し、幽斎が「田辺城の戦い」にて籠城した際、万が一にでも彼の死により『古今伝授』が断絶する可能性を恐れた朝廷自らが介入、講和を要請した。
それから3年後の慶長8年(1603年)に幽斎は弟子の中将烏丸光広に『古今伝授』を相伝。
その時共に送られたのがこの太刀であり、以降「古今伝授の太刀」と名付けられた。
現在入手方法はイベント報酬のみで、通常ドロップはしない。
人物像
容姿
灰色ががった茶色の腰まである三つ編みに、反転した黒目→黒白目の垂れ目を持つ。これは刀剣乱舞においては初。
一緒に実装された地蔵行平と同じく青白い肌をしている。
身体の所々には紅梅色をした七枚の鱗状の模様があり、左足には蛇が巻きついたような黒い刺青らしきものが見える。
これはキャラ紹介にある「大蛇」のほか、前の主・幽斎の息子細川忠興が妻、細川ガラシャを「蛇のような女」と称したという逸話にも起因していると思われる。
また、刀身の佩表に彫られた倶利伽羅龍を表しているともとれる。
戦装束は白の組み紐を結んだ黒のセーラー服の上から桜、主、雪といった行書体の文字が胡蝶や桜吹雪、和歌と一緒に描かれた白と薄い灰色の着物を羽織っている。内側は紅梅と薄花色のグラデーション。
下はプリーツの入ったテールスカート風の黒袴で、紅梅の釦止めが付いた黒いショートブーツを履いている。
刀紋は桜の花を細川家の九曜紋に寄せたもの。
随分と浮世離れした格好の刀剣男士だが、さらに内番服になると・・・・・
なんとダウン調の白いジップアップパーカーと黒のホットパンツに足元は白のエアバッシュ。
髪は黒いリボンでポニーテールに結い上げ、さらには首にピンクのヘッドホンをかけたどこぞの渋谷のパリピの如き装いになる。両袖には「古今」の染め抜き文字入り。
雅ってなんだっけ?
性格
一人称は「わたくし」。
ゆったりとした口調に、上述の由来からか「古今和歌集」「小倉百人一首」などから引用した言葉や和歌を交えた喋り方をする。
煙に巻く物言いをする事が多く、特命調査では歌仙に「腹のうちが読めない」と言わせている。
本丸にあっては「風雅を愛するものが少数派なのではないか」と考えており、出陣部隊で反りが合わぬ者と組むことも多いと零す。
しかし歌仙からは「優れた歌集は、同じような歌ばかりを集めただけでは成り立たない」と諭され、本丸が一つの歌集、審神者が撰者であるという見立てをする事により、落着している。
一口団子や弁当では喜びを露わにしつつ、地蔵行平の事を気にかけているさまが窺える。
また意外な所で、象(白象)が好きという一面も持つ。
これは白象を乗騎とする帝釈天(本体裏に彫られている)、普賢菩薩(智による衆生救済・女人成仏の信仰対象)、江戸時代中期に来日してブームを巻き起こした「広南従四位白象」(当時の古今伝授継承者であった烏丸光栄が見物している)などにかけているのかも知れない。