大猿ベジータ
おおざるべじーた
ベジータが大猿化した姿。原作での初登場回は其之二百三十二「『月』」
サイヤ人の大猿化は過去に孫悟空と孫悟飯でも見られたがいずれも本能のままに暴れる一種の暴走状態だったのに対し、ベジータは人間態の理性を保ったままであり、言葉を発することも可能。ゆえに大猿の力を自在に使いこなしており、見た目とは裏腹に俊敏な動きも可能としている。
ただし、ベジータは王族のプライドゆえか大猿化を「大猿は醜いので出来ることなら使いたくない」と述べてもいる。
限界以上の界王拳を用いて、本来なら天と地ほどの差がある実力差を埋めてくる悟空に業を煮やしたベジータは大猿に変身することを決意。ベジータとナッパは地球に満月が出る日を計算して飛来し、Z戦士を倒した後は2人で大猿化して、1日で残りの地球人も全滅させる予定であり、悟空到着まで3時間の猶予を持たせた際に口にした「3時間後には素晴らしい地獄のショーを見せられる」も大猿になるための月が出る時間を計算してのことだった。
しかし、月は既にピッコロに破壊されて(ベジータは悟空が破壊したと考えた)おり、やむを得ず、パワーボールの月を作り出し、尻尾をなくした悟空を嘲笑いながら、大猿に変身した。
大猿ベジータは悟空が「5倍界王拳でも通用しない」と発言する程の力を発揮し、悟空を追い詰めていき、元気玉を作り出す隙も与えなかったが機転を利かせた太陽拳で隙が生じ、太陽拳の効果が解けるまでの間、距離を取られ、元気玉の完成を許してしまう。元気玉を放とうとした悟空にベジータは大猿状態で使用可能な口からのエネルギー波を放つことで元気玉を不発に終わらせ、さらにうっかり踏み潰すことで悟空の足を折り、今度はうっかり心臓を潰すことにするが悟空が最後の力で放った気功波で右目を潰されてしまう。これにより、ベジータは悟空を一思いには始末せず、じわじわと握り潰し始めるのだった。
やがて、悟空救援のために悟飯とクリリンが戦列復帰し、悟飯が囮になっている間にクリリンが気円斬で尻尾を切断する作戦を読んでいたベジータは気円斬を避けるがヤジロベーという思わぬ伏兵により、刀で尻尾を斬られて、元の姿に戻ってしまった。
さらに入れ替わるように悟飯の尻尾が再生した為、悟飯がパワーボールの月で大猿に変身し、ベジータは敗れることになる。
以降、原作ではこの姿は登場していないどころか何故か変身に必要な尻尾も生えてこなくなってしまい、人造人間・セル編でベジータも超サイヤ人化できるようになった為、無用の長物と化した。
ただし、アニメ『ドラゴンボールGT』においては尻尾がなくなった後でも過剰なブルーツ波を浴びれば変身ができるようで、ベビー寄生時に変身している他、超サイヤ人4になるためにブルマの協力を経て一時的に大猿化している(この際には大量のブルーツ波を浴びた事と、尻尾のない状態でのブルーツ波の照射によって無理矢理大猿になったため一時的に理性が吹っ飛んだが、直後に意識を取り戻して黄金大猿化を果たし、超サイヤ人4になることが出来た)。