概要
1960年代~1970年代にかけ、全日本チームがオリンピック、世界選手権、ワールドカップで優勝するなど圧倒的な強さを誇り、東京オリンピックで金メダルを獲得した際には「東洋の魔女」と呼ばれた。
このように日本が強い球技であったことから、女子バレーは長年にわたり日本で最も人気の高い女子スポーツであり続け、職場の昼休みなどでも屋上でバレーボールを楽しむOLが普通に見られるなど、広く親しまれた競技であった。
低迷期へ
中田久美や大林素子といった全日本を代表するスター選手を擁していたものの、1988年のソウルオリンピックでは中国に敗れ、初の「メダルなし」という結果に終わった。
その後も成績の低下が続き、2000年のシドニーオリンピックでは、初めて出場を逃すことになった。
しかし成績は低下したものの、競技自体の人気は衰えず、また大山加奈、栗原恵、木村沙織などの若手選手がアイドル的な人気を博した。
回復を目指して
2012年のロンドンオリンピックで韓国に勝利し、28年ぶりのメダルとなる銅メダルを獲得した。
成績も徐々に回復傾向にあるが、勝敗にかかわらず、日本での女子バレーの競技人気は安定している。女子バレーを題材にした漫画やアニメも非常に多い。
一方、日本国内での女子バレー競技人口自体は減少している。その原因として
- 生存バイアスが極めて高い競技であること
簡単にいえばフィジカルがものを言うスポーツであるため。大山加奈、木村沙織や栗原恵、狩野舞子などは女子平均身長はおろか男子平均身長より高い。海外では女子で2m近いリベロなどもいる。
- 女子版硬式野球部的な体育会的ノリ
硬式テニスほどでもないが、上下関係が厳しい世界でもある。そのためOGがしゃしゃり出てくるなど、かなり体育系の風潮が強い世界でもあり、理不尽な人間関係に耐えられず退部する人も少なくない。
などが挙げられ、フィジカルのハンデが少ないソフトボール、サッカー、バスケットボール(女子バスケは男子ほどダンクばっかりという世界ではない)などに流れている傾向がある。