概要
旧来、漫画・アニメのような娯楽分野作品における美少女キャラクターとしてのくノ一と言えば下記の様な着物要素を元に「可愛さ」や「チラリズム」との融合を図った衣装デザインが主流であった。
あるいは、着物とハイレグレオタードとを組み合わせてよりセクシーさを追求する方向性も開拓されていく。
しかし、対魔忍アサギは違った。
それまでの「時代劇」や「現代スパイ」的な忍者像に対し、近未来を舞台とした同作に登場する対魔忍達は和風要素を重視しなかったのである。新たに提示されたそれは、SF映画や超科学系変身ヒロインのような、身体にぴったりと密着した出で立ちであった。それまでの「常識」を覆す斬新ながらもある種合理的な形と、ボディラインを浮き彫りにしてエロスを滲み出させるフォルム……。それこそが対魔忍世界における忍装束の基本なのだ。『アサギ』はその過激な作品内容と共に、新たなセクシーくノ一像でも多くの人々に衝撃をもたらした。以降、対魔忍シリーズが作品を重ねるとともに、和装系だけでなく体に密着した衣装もまたくノ一の「定番」として認知され定着していく。それに伴って、単純に「セクシーな戦闘用スーツ」を指して「対魔忍」「対魔忍スーツ」と(厳密には誤用だろうが)呼ばれるようにもなりつつある。
よくデザインを3D格闘ゲーム『ソウルキャリバー』シリーズのキャラクターであるくノ一・タキ(前身『ソウルエッジ』登場。ちなみに彼女は“封”魔忍)の衣装が元ネタではという声があるが、原作者の笹山逸刀斎氏曰くこれは誤解らしく、元々はセガのアクションゲーム『忍-SHINOBI-』の外伝作品『Kunoichi-忍-』の衣装を元に考えたらしい。アメコミの影響もあるらしく、特にMARVEL社の『X-MEN』がお好きらしい。そうなるとサイロックも対魔忍の源流のひとつとなるだろう。
作中には男性の対魔忍も存在し、当然、彼等も対魔忍スーツを身にまとってる。デザインは女性同様体にピッタリとしたものが多く、当然といえば当然だが(ノンケなら)エロさを感じさせない。
男の娘系の対魔忍なら女性とそう変わりがない場合もあるが、鹿之助は自分の着用しているスーツのデザインについて「超カッコいいヒーロー的な感じ」と認識していたらしい。
露出の多さや体の線を強調するようなデザインばかりに目が行きがちであるが、キャラクターによってスーツの造形は大きく異なり、それぞれのキャラクターの個性を表現する上でも大きな役割を果たしている。
余談
ここピクシブを始めとしたネット界隈ではこの衣装を他版権のキャラクターに着せて対魔忍風にする「対魔忍パロ」が存在する。作品によっては専用のタグがあるものも。
『BLACK LAGOON』とのコラボでは、レヴィから「自分で着て改めて思ったけど――これ完全にアバズレか娼婦だな。お前ら、よくいつもこんなイカレた服着てるよな」と至極ごもっともなツッコミを受けている。
一応、ふうまが、露出が多めなのは着用者の動きを制限されないよう設計されている(着用者の持つ能力の関係上やむを得ずそうなっている場合もある)からだということ、潜入や戦闘など任務をサポートするためにスーツに様々な機能が備えられていることを説明されてある程度納得はしたようだが、それでも「あたしにゃあ、野郎どもの汚えアレをおっ勃てる効果しかねえように見えたけど」とぼやいていた(まあ、メタ的には間違ってはいないのだが)。
『ミストトレインガールズ』とのコラボではキヌガワとアンツィオにそれぞれ対魔忍コラボスキンが限定販売された。
着用者の一人、キヌガワ曰く「布面積が少なすぎ」と言ってるが通常版SSレイヤーの露出度も大概なのはツッコミどころ。一方でもう一人の着用者であるアンツィオは元々が感度3000倍みたいな存在のためセリフもアレである。
『学園黙示録』コラボでは毒島冴子が対魔忍スーツを着ることに。まさかのレヴィに続いての事例である。
関連タグ
霊装結界:ある種の派生。こちらは単なる戦装束のみならず、装着者の体を守る機能も持っている。