ようこそ、私の 胎内 (なか)へ。 たっぷりと……ご堪能くださいませ?
うっふふ……うっふふふ……あっはははははっ! はぁ……たまりませんわ……
『快楽天・胎蔵曼荼羅 (アミダアミデュラ・ヘブンズホール)』!
永遠に、私のもの……
大悟も解脱も我が指一つで随喜自在……行きつく先は殺生院、顎 (あぎと)の如き天上楽土。
うっふふふふ! ……天上解脱、なさいませ?
『快楽天・胎蔵曼荼羅 (アミダアミデュラ・ヘブンズホール)』。
何処まで逃げても掌の上……
一つの願いを叶えるため、あらゆる命を受け入れましょう。
渦を巻くのは万色悠滞(ばんしょくゆうたい)、上求菩提(じょうぐぼだい)の快楽天。
さぁ、蓮の華にお還りなさい。
『快楽天・胎蔵曼荼羅(アミダアミデュラ・ヘブンズホール)』。
あぁ……私(わたくし)が、拡がっていく ───
概要
- ランク:EX
- 種別:対人宝具
- レンジ
- 最大補足:七騎
対人理、あるいは対冠宝具。
体内に無限とも言える無名の魔神柱を飼育するビーストⅢの専用宝具。
もはや彼女の体内は一つの宇宙であり、極楽浄土となっている。
その中に取り込まれたものは現実を消失し、自我を説き解(ほぐ)され、理性を蕩かされる。
どれほど屈強な肉体、防御装甲があろうとキアラの体内では意味を成さず、生まれたばかりの生命のように無力化し、解脱する。
ビーストⅢは現実に出来た『孔』そのものだが、
その孔に落ちた者は消滅の間際、最大の快楽を味わい、法悦の中キアラに取り込まれる。
苦界である現実から解放されるその末路は、見ようによっては済度と言えるだろう。
隠された効果としてグランドクラスに対する特攻をもっている。
ゲームにおける効果
カードの種類はArtsで、効果は【自身に無敵貫通状態を付与(1ターン)+敵全体に強力な防御無視攻撃+自身のHP回復〈オーバーチャージで効果アップ〉】」
回復量はOC1で2000、1段階ごとに1000ずつ増え、OC5で6000まで伸びる。
効果そのものはチート級だが、確実に通用する全体宝具故か威力はあまり期待できない値に設定されている。基本的には取り巻きや雑魚の掃除ついでに回復もすると捉えておいた方がいいだろう。
スキル「女神変生」とのシナジーが強く、LV10ならば回復量UPとの相乗効果であちらのデメリットで支払ったHPを帳消しにしつつ、Artsの全体攻撃である事からNP獲得量UPによるリチャージの増加が見込める。
ただ、この手の宝具のお約束であるが、敵に回すと非常に厄介。味方の時のような火力不足など全くないため、直撃を受ければ全滅必死である。
対策としては、デバフを掛けまくって攻撃力を落とす、ガッツを付与して復活する、強化無効を付与して無敵貫通状態を封じた上で回避・無敵を付与して凌ぐといった方法がある。
特に『サーヴァント・サマー・フェスティバル!』で登場した際は、開幕直後にチャージMAXを行ったので、一撃必殺で倒せなければ前衛が全滅させられるという凶悪な性能であった。
その後、無敵貫通を無視してダメージを無効化する状態“対粛正防御”を付与できるアルトリア・キャスターが登場したため、今後は対処しやすくなるだろう。
2020年、大奥イベントの復刻に合わせついに宝具強化クエストが実装。純粋な火力が強化され汎用性が増したのはもちろんだが、回復量の幅がエライ事になっている。
具体的には、OC1で5000、1段階ごとに1250ずつ増えて、OC5で10000まで伸びる。さらに「女神変生」も加えると7500~15000になるという神造兵器もびっくりのトンデモ回復量である。
概念礼装の「メイド・イン・ハロウィン」や「カルデアの顕学」、指令紋章「良妻賢狐」などでさらに上乗せすれば、ヒーラー要らずの法外なレベルで回復できる。
その他
敵としての宝具は『スカーヴァティー・ヘブンズホール』。
演出は同じだが、効果は無敵貫通の代わりに宝具・スキルの封印効果となっている。
「スカーヴァディー【Sukhāvatī】」は『極楽』を意味するサンスクリット語。
極楽浄土に見せかけた無間の奈落とは、上手い事を云ったものである。
宝具名にもなっている胎蔵曼荼羅(たいぞうまんだら)は、日本密教に取り入れられた数ある曼荼羅の中でも特にポピュラーなもの。
胎蔵界は『女性の原理』、すなわち「母性愛」を暗示し、「仏が衆生を庇護しながら悟りへと導き育てる」様を現す“宇宙真理の地図”とされる。……だからといって、ほんとに子宮にナイナイされても困るんですが……。
アミダはご存じ阿弥陀如来の“アミダ”で、サンスクリット語で『無量(測り知れない)』を意味する。アミデュラは「アマデュラ」とも訓み、こちらは「世話する者」、すなわち『施すもの』を指すと思われる。
直訳すれば「想像を超えて施すもの」。
“常人に及ばない領域へと誘うもの”を示唆するが、これが開悟と仏智ではなく煩悩と破滅のるつぼへと誘うというのだから、たまったものではない。
パッと見仏教関係に見えるが、当然のことながら快楽天なるものは仏教には実在しない。
「快楽天ビースト」とか誰がうまい事(ry
…なお、同名の雑誌を発行しているワニマガジン社は、殺生院キアラ実装直後の公式Twitterで発行日の広告見出しに【本日触媒】と付けている。