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概要編集

1999年6月26日放送。


脚本:小中千昭、監督・特技監督:村石宏實


あらすじ編集

夜の街を高山我夢は黒ずくめの男を追跡していた。その男は我夢そっくりの顔をしていた。

「僕は君さ。頭脳と直感に秀でたと言うだけでXIGの隊員になって地球を守る?銃を持ち格闘技まで習得し、あげくガイアの力を」

我夢をはじめとしたアルケミー・スターズの面々は独自のネットワークで世界中と繋がっている。

「アルケミー・スターズがなぜ生まれたと思う?なぜ僕達はネットワークで集まらなければならなかった?他の子供や大人達が気味悪がったからじゃないか。他とちょっと違うだけで人間はすぐ異端を排除する。人間なんてその程度の生き物だよ。僕らこそ生き延びるのにふさわしい存在……」

黒い我夢は「自分は特別な存在である」という考えを、我夢も持っているのだろうと語る。自分は我夢の心の裏側が実体化したものだと言うのだ。

そして黒い我夢は巨大異形獣サタンビゾーに変身した。我夢もガイアに変身して応戦し、フォトンエッジでサタンビゾーを倒した。


だがその後も我夢の脳裏には何度も黒い我夢が現れ続けた。後日、ダニエル・マクフィー議長から連絡が入る。前回Σズイグルが現れたワームホールコッヴの時と同じ星域に繋がっているとし根源的破滅招来体の所在地が特定できるかもしれないとされ、世界中のアルケミー・スターズのメンバーが頑張っているとのことだった。

我夢はΣズイグルに攻撃された際にXIG-NAVIに何か細工をされたことに気付いた。試しに分解してみると、中には発信ダイオードが仕込まれていた。それを取り除くと黒い我夢は現れなくなった。

我夢は自分に語り掛けていたのは自身の心の裏側ではなく、アルケミー・スターズ内の裏切り者が変身した姿ではないかと考え、データベースを検索。結果、破滅将来体に乗っ取られた光量子コンピューター・クリシスのセットアップの前にアルケミー・スターズを脱退した人間が一人いることが発覚した。その人間、クラウス・エッカルトを追って我夢はクラウスの出身地であるドイツへ飛ぶ。


黒い我夢が見せたビジョンの中にあった古びた城へ向かった我夢だったが、そこには誰もいなかった。しかしそこで同じアルケミー・スターズのメンバーであるキャサリン・ライアンと再会した。

我夢はキャサリンにアルケミー・スターズについてどう思うかと尋ねると、彼女は「地球の自己防衛本能が生み出した鬼っ子。それでもいいと思っている。どういう理由で生まれたとしても私達は私達。一人一人違う人間。だから皆同じ事を考えたり同じ事をする必要も義務も無い」と語った。

キャサリンによると、クラウスはこの城の庭で家族が見守る中突如失踪したという。その庭に二人で行ってみると、突如周囲が闇に包まれ、そこにルーン文字が現れ無数の精神寄生体と共に人影が現れる。それは黒い我夢だった。

我夢はそれの正体がクラウスであることに気付くと「もう僕の姿は止めろ」と言う。しかし、クラウスは、自分は我夢でもあるとし、我夢がガイアの力を得たように、自分も我夢と同じく才能を得て巨大な力を託された。

クラウスは「遥かなる星の叡知」こと破滅招来体の力で地球と人類をより高みに進化させると宣言し、大量の精神寄生体と融合し、精神寄生獣ビゾームへと姿を変えた。


子どもの頃、頭が良すぎた故周囲からいじめられていた我夢。クラウスもまたその才能故に周囲の人間から敬遠され孤独だった。クラウスは自分のあったかもしれない姿であるとし、心の底にいる怪物であることを認める。しかしそこに日本から藤宮博也のテレパシーが届く。

藤宮「我夢。あれはお前。それに俺のもう一人の姿だ。それでも戦うのか?」、

我夢「確かにあいつはもう一人の僕。僕の心の奥にいる怪物だ。だから、僕が倒さなくちゃいけないんだ!」


我夢はそんな自分に打ち勝つためガイアに変身した。


藤宮「お前に倒せるか? 我夢。自分の心の奥に作っていた怪物に……」


ビゾームのビームソードとガイアのアグルセイバーとの激しい剣戟の末、ガイアはビゾームを切り刻むがその破片は小型のミニビゾームとなってガイアに襲い掛かって来る。


集中攻撃を受けて倒れてしまうガイア。しかし、キャサリンの応援を受け立ち上がる。

スプリーム・ヴァージョンヴァージョンアップしたガイアは、ふたたび一体となったビゾームと渾身のパンチを打ち合い、スプリームカウンターを顔面に直撃したビゾームは木端微塵に砕け散った。


なんとか、もう一人の自分に打ち勝つことが出来た我夢。しかしすでに肉体を失っているとはいえ、人間を殺してしまったことに心を痛めるのだった。


「あいつは……、本当に僕の心の奥の怪物だった。僕の心の奥底にあいつがいるような事を隠しているなんて思ってもなかった。思いたくもなかった。でも、あったんだ。だから……、僕はあいつと戦った。僕、勝ったぜ。戦って勝ったんだ。僕は……人と戦いたくなんてなかった。僕はそんな強くなんてない。でも今は……、戦うしかないじゃないか!」

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