文鳥様と私
ぶんちょうさまとわたし
今市子による漫画作品。
あおば出版から出版されていたが、倒産のちにBbmfマガジンを経てMy stery saraで連載されている。
内容は作者とペットの文鳥たちによる賑やかな日常をコミカルに描いたエッセイ漫画。
登場するのは基本的に白文鳥と桜文鳥のみだが、各々しっかりとキャラ付けや描き分けがなされており大変個性豊か。
実際のところは同性愛やら近親相姦やら不倫やら強姦といったえらくドロドロとした出来事も頻繁に生じているのだが、それでも生々しさをあまり感じさせないのも、文鳥たちの愛らしさによるものだろう。
また、長期連載に伴いレギュラーの文鳥の病気やその闘病生活、死などもしっかりと描かれており、読者からも応援や悲しみの声が多く聞かれた。
文鳥を飼う上でも参考になる解説も多く、これから飼いたいと思っている人にもオススメな作品である。
ただし作中では常に放し飼いだったり(事故のリスクが高い)、人間の食べ物を与える描写(基本的に人間の食べ物は鳥にとっては高塩分・高脂質であるため健康に悪い)などもあり、そのあたりは真似しない方が良いだろう。
文鳥
- 福ピー
1巻から登場する古参の白文鳥。オス。
ハナとは夫婦だが仲はあまりよろしくなく、本人(本鳥)は鏡の自分に興奮するナルシストかつホモの気がある。
- ハナ
白文鳥のメス。福ピーの嫁だが夫からはDVじみた扱いを受けていた。
多産であり、華奢な外見に反して多くのヒナを産んでおり、今家の文鳥たちの母的存在。
また文鳥たちの中で最もモテるメスであり、福ピーの死後はスモモと再婚している。
作中では「あたち」、「なのね」という語尾でキャラ付けされている。
- ナイゾウ
正式には「内臓」。福ピーとハナの息子だが桜文鳥である。
卵の頃から育児放棄されていたため作者による人工飼育で育てられた。
名前の由来はヒナの時に内臓が透けて見える大変グロい外見をしていたためというヤケクソ気味の命名。
しかしその後は「ナイゾウちゃん」や「ナイちゃん」と親しまれておりすっかり定着した。
「なのだ」という語尾でキャラ付けされている。
脚が弱く小柄でおバカ、しかし人懐っこく、作者にとっても思い入れの深い本作のアイドル。読者からの人気も最も高かった。
実の母に発情したり、生涯独身だったりと残念なところも多いのもまた魅力。
- スモモ
ナイゾウが実母のハナを襲うのを憂えた作者が買ってきた白文鳥。
スラっとした外見の美少女…と思われていたがなんとオスだった。
しかもホモであり、福ピーを慕い一線を越えてしまう。ちなみに受け。
福ピーの死後はその妻ハナと結婚し、多くのヒナに恵まれた。
- ささめ
桜文鳥のメス。こちらもナイゾウの嫁として買われてきたが、相性が合わなかった。
以降は生涯独身であり、他のオスたちにも見向きもされなかった悲劇のメス。
作者からもその非モテっぷりはネタにされてしまっている。
- うさ
白文鳥のオス。スモモとハナの息子。身体の大きな乱暴者で、よく人間にも噛みつく。
その腕っぷしの強さから今家の文鳥たちの頂点に上り詰めるも、後に子どもが生まれてからは良き父となった。
- かめ
白文鳥のオス。スモモとハナの息子でうさの弟。こちらも兄同様のパワータイプ。
また、妻を娶るまでは兄と致していた。
- じゅんじゅん
白文鳥のメスで、スモモとハナの娘。
後にうさと夫婦になるが、それ以前に実の父親と不倫していた。しかも成鳥になる前に。
- けんけん
白文鳥のメス。スモモとハナの娘でじゅんじゅんの妹。こちらは後にかめと結婚している。
- しんのすけ
白文鳥のオス。うさとじゅんじゅんの息子。
脚が悪くまともに立つこともできないため、バリアフリー仕様のカゴで生活している。
しかし、鳥の世界ではイケメンなのか、ジュウシマツたちからも求愛されている。
- ちまき
白文鳥のメス。うさとじゅんじゅんの娘。兄弟であるしんのすけとは仲良し。
後に祖父のスモモと結婚している。
- さえきひなこ
スモモとちまきの娘で、唯一苗字持ち。
伯父にあたるしんのすけと結婚するが、夫亡き後は祖父にあたるうさと再婚する。
ジュウシマツ
- バーバラ
十姉妹。女性名だがオス。ジョリィと一緒に貰われてくる。
しんのすけに求愛している。さすがにホモが多すぎである。
ちなみに作者の友人によると「この家の鳥は腐っている」「倒錯の館」とのこと。
- ジョリィ
十姉妹のメス。バーバラと一緒に貰われてくる。
- ポンタ
十姉妹のオス。バーバラとジョリィの息子。