曖昧さ回避
- アントニン・ドヴォルザークが作曲した交響曲、交響曲第9番のこと。
- 『爆竜戦隊アバレンジャー』に登場するギガノイドの一体。1がネーミングの由来。→ギガノイド第7番「新世界より」
- 貴志祐介の小説、およびそれを原作とした漫画、アニメ。本項で解説。
概要
「別冊少年マガジン」(こちらも講談社)にて2012年6月号から2014年7月号にかけてコミカライズが掲載された(作画:及川徹)。単行本は全7巻。ただし一部登場人物の外見や時系列の入れ替えなど、多くの変更点が見られる。2012年にはテレビアニメ化もされた。
2011年から小説現代で前日譚である「新世界ゼロ年」を連載しているが、2018年以降は事実上の休載状態にある。
あらすじ
1000年後の人類は「呪力」と呼ばれる超能力を身に着け、日本の集落「神栖66町」ではバケネズミと呼ぶ生物を使役していた。平和に暮らす12歳の少女・渡辺早季と友人達は、町の外で先史文明の遺物である自走型端末「ミノシロモドキ」と出会い、呪力の始まりと過去に起こった先史文明との戦争と文明の崩壊、今に至るまで封じられた暗黒の歴史を知ることとなる。身の回りの平和が仮初めであることに気づき始め、これまでの日常が徐々に歪んでいく。
物語の構成
全6章で上述のあらすじは1章に該当する。主人公たちが12歳・14歳・26歳と成長していくのも特徴であり、アニメでもその様子はしっかりと作られていた。1話から7話が12歳編、8話から16話が14歳編、17話からが26歳編となっている。
登場人物
作中用語
- 神栖66町…現在の茨城県神栖市のことで物語の舞台。人口は3千人ほど。神栖以外にも日本列島には8つの町があるが、この1000年で科学は衰退し移動手段も限られるため、外部との交流はほとんどない。国外との交易も数百年に渡り、途絶えたままである。
- バケネズミ…神栖66町で使役されている生物。呪力を持つ人間を神と崇め、絶対的に服従している。町の外部に女王を中心とした巨大なコロニーを形成している。知能が高い者もおり、人語を話し意思疎通が可能な個体も存在する。
- 呪力…サイコキネシス(PK)のこと。脳内でイメージを描くことによってそれを具現化、様々なことに応用している。概ね12歳頃に発現する。文明崩壊前の西暦2011年にアゼルバイジャンにてPKが科学的に証明され、世界各地で自発的にPKを持つ人が現れるようになった。当初はそこまで強力ではなかったが、PKによる犯罪やそれに対する弾圧、非能力者との抗争が拡大したことで旧来の社会体制は崩壊し、結果的に現代文明の終焉に至った。
- ミノシロモドキ…先史文明が遺したミノシロという生物に擬態している、Panasonic製「国立国会図書館つくば館」の自走型アーカイブ。PKを持つ人間に対しての自衛機能をもっている。2129年までに出版された書籍のデータなどが集約されており、秘匿された過去の歴史を主人公たちに伝える。ちなみに終盤にもミノシロモドキは登場するが、こちらはTOSHIBA製である。
テレビアニメ
映像化は不可能と言われた本作だが、A-1Pictures制作でテレビアニメ化が決定。2012年10月~2013年3月の2クールでテレビ朝日、朝日放送、テレ朝チャンネル1で放送された。全25話構成でこちらはほぼ原作準拠となっている。キャッチコピーは「偽りの神に抗え」。
- 主題歌
「割れたリンゴ」(第1話~第16話)
作詞 - 稲葉エミ / 作曲・編曲 - 尾崎力 / 歌 - 渡辺早季(種田梨沙)
「雪に咲く花」(第16話~第24話)
作詞 - 稲葉エミ / 作曲・編曲 - 小森茂生 / 歌 - 秋月真理亜(花澤香菜)